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婚活男女すれ違い物語「手遅れの恋」

かおり(35歳)とたつや(39歳)の場合

かおりの目線

たつや「5回会っているので真剣交際しませんか?」

5回会ってるからって、気持ちがないと真剣交際にはならないけど

そもそも回数の問題じゃない

かおり「、、、たつやさんは、どうして真剣交際に進みたいんですか?」

お願いだから一言「好き」とか「かおりさんだから」と言って!!

そしたら決断できるから!!

かおりは心の中で固く手を組み合わせて、神頼みをしていた

たつや「もう、他の人と会うの無駄かなって」

かおり「はぁーーーーーーーーーーーーっ」

かおりは自分の口から出たため息の長さにかおりは自分で驚いた

長い沈黙の末、何も言い出さないたつやに愛想をつかした

かおり「わかりました、今日は帰りますね」

顔色を伺うようなたつやと目を合わせたくない

かおり「じゃあ、ここで!」

店の前で、彼の方を見ずにその場を離れた

その瞬間から涙がとまらなかった

彼はきっと、他の人に会うのは無駄だというくらい私を選んでいると言いたいのだろう

それはよくわかる

でも、他にも言い様があるだろう

「かおりさんがいたら、他に会う気にならない」

「もう、かおりさん以外とお見合いする気はありません」

とか

「かおりさんとの時間を大切にしたい」

「結婚を前提に付き合っていきたい」

とかとか

もっとマシなセリフなら、軽く100通りは思いつく

なにの、なんでそれなの?

「他の人に会うの無駄だから」

なんでそれなのよ

たつやの事は嫌いじゃないし、不器用なとこも好きだった

毎日「おはよ」のLINEが届くことも彼なりの愛情表現だと気がついている

でも、言葉でこの程度の愛情表現しかできない人と一生暮らしていくことはできない気がする

大切にされているのはわかる

でも、言葉でも伝えてほしい

せめて大切な時だけでも

交際終了を決めたら、楽しかった思い出が蘇る

2回目のデートの時、私と一緒にいて「今日はすごく幸せです」ってポロっと言ったことがあったな

私はあの一言を何度も何度も思い出しながら、愛情表現がほとんど無いたつやとの2ヶ月、信じようと頑張って来た気がする

あの一言が心の支えだった

最初の頃はもう少し、私を気遣うような言葉があった

そう考えると、たつやなりの照れなのかもしれない

でも、照れだとしても、私が私をより大切だと思える結婚がしたい

それは譲れないんだ

だから彼の事を選ぶことはできない

そう決意して、仲人に電話をかけた

続く
(毎日のように婚活男女の相談に乗っている私の中のあるあるですが、完全なるフィクションです。特定の誰かの事は書いておりません)


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