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体を動かしたい時にすること

3月9日木曜日晴れ

理由もなく体がそわそわする日。
PCでじっと作業していても、しばらく経つと声を出し動きたくなる。
ごくたまに、そんな日がある。

そんな時は、空のペットボトルで思いっきり素振りをする。
普通に腕立てや腹筋でもいい気がするのだが、なんとなく全身を使いたい気分なのだ。
10回ほど素振りをすると、少しすっきりする。
これを、そわそわするたびに繰り返す。

結婚した当初は私の行動に笑っていた夫も、今では何の反応も示さない。猫でもさえもだ。
夫はまだしも、猫が私の奇行に慣れるというのはなんだか恥ずかしい気がする。

ちなみにだが、野球経験も知識も一切ない。
そんな私がなぜ素振りなのか。
はっきりとは分からないが、ひとつ思い当たることがある。
小学生の時、体育の時間のことだ。

その日はクラスでハンドボールの授業だった。クラス内で2チームにわかれて試合をしていた。
私のチームの攻撃回、順番が回ってきて、私はバットを持ち打席に立った。

野球未経験の生徒には、ピッチャーは優しく下手投げをしなければならないルールがあった。
私は運動神経は皆無だったが、ボールを目で追ったり、キャッチするのはなぜか得意だった。

ゆっくりと投げられたボールを、私のバットが痛烈に捉えた。
校舎まで届きそうな勢いの大ホームラン。
打った瞬間、全身から全てが抜かれるほどの快感が走った。
スカッとする、の「スカッ」。
私は小学生で、これを強く体感した。
今でも、この時に勝る「スカッ」を経験したことはない。

しかし、あまりの「スカッ」と具合に、文字通り私は全てを抜かれてしまった。
運動神経も筋力もない私が全力でバットを振り、偶然にも当たりがよすぎたため、そのまま腰を抜かしてしまったのだ。
しかし、塁に出なければと膝から崩れ落ちながらも必死に走った。
2塁からホームへ帰る生徒もいる中、私は1塁までしか移動できなかった。そしてそのまま、2塁へ行くこともなくアウトになり、私の活躍は終わった。

今でもこのように語れるほど、この時の「スカッ」は強く印象に残っている。
私の中で、バットでボールを打つ = 気持ちがいい という図式が定着しているのだ。
体がそわそわする日、私がペットボトルで素振りをしたくなるのは、その時の経験があったからではないかと考えている。

バッティングセンターへ行ってみたいと考えたこともあったが、完全文化系の私が行ったところで、数十キロの速さの球を打てるわけがない。
最悪、腰や関節をおかしくしてしまうだろう。
だから私は、家でペットボトルを振り続けるのだ。


今日の猫
体調、変化なし。
昨日よく寝ていたためか、今日はよく起きている。背後から視線を感じることが多い。
抱っこをすると、すぐに顔を舐めてくる。
私の顔を舐め、その舌で自分の体を舐め回す。
どんなに顔を避けても舐めようとしてくる。
私の顔の脂がよほど美味しいのか、もしくは、ボディオイルの役割でも果たしているのか。
とりあえず、お互い汚いので気をつける。

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