お酒を飲むと頭が痛くなるのはなぜ?
自分の興味関心を調べてシェアするコーナーです。
つくづくお酒に弱い私は、飲み会のあとは必ず頭痛に苛まれながら帰路に着くことになります。
脳みそを有刺鉄線でぐるぐる巻きにされているような感覚。脈打つたびにズキンと痛む。
そもそもどうしてお酒を飲むと頭痛がするのだろうと思ったのが、今回の疑問です。
さて、酒精つまりアルコールを摂取すると肝臓で分解されるというのは知られた話。肝臓でアルコールが分解されると「アセトアルデヒド」という物質に変わるらしいのですが、こいつが厄介。人体にとってアセトアルデヒドは毒らしく、最終的には無毒化されて体外に排出されるらしいので、通常は問題ありません。ですがあまりにも過剰にアルコールを摂取すると、アセトアルデヒドを無毒化する機能が逼迫し、これが血中に漏れ出します。
アセトアルデヒドには血管を拡張させる効果があります。お酒を飲みずぎると顔が赤くなるのはこのためです。過剰にアルコールを摂取したことで血流量が増加し、そのために顔が紅潮するというわけです。これを「フラッシング反応」と言います。
さて、血管が拡張すると神経が圧迫されます。結果的に周辺組織が炎症を起こし、それが痛みとして知覚されるという仕組みらしいです。
つまり、頭痛の第一の理由は血管拡張です。
第二の理由は、脳のむくみです。
先ほどアセトアルデヒドには血管拡張作用があると述べました。血管が広がると、血液中の水分が周辺に染み出します。染み出した水は周辺組織や脳に吸収され、それがむくみにつながります。むくみが発生した結果、神経を圧迫しそれが痛みとして知覚されます。
第三の理由は、痛みの増強物質です。
酒精を摂り続けていると、アセトアルデヒドが体内に蓄積されていきます。そうなると、痛みを強める物質が生成されます。この物質をプロスタグランジンと言います。プロスタグランジンは発熱や痛みを起こす生理活性脂質です。こいつが発生することにより、炎症が増加しさらに痛みが引き起こされるというわけです。
ちなみに炎症炎症と書きましたが、炎症というのはプロスタグランジンの作用によって「痛み、熱、腫れ」などの症状が引き起こされる生理現象を指します。
そもそも、怪我をするなどして、傷害を受けたり炎症を生じたりすると「ブラジキニン」という物質が生成されます。これにより、患部での皮下の浮腫・知覚神経終末への痛み刺激が生じます。
プロスタグランジンはこのブラジキニンによる発痛を増強させる働きがあるようです。
組織が損傷すると、細胞膜のリン脂質がアラキドン酸に変化します。それにクロオキシゲナーゼの作用が加わることによって、プロスタグランジンが生成されます。そして生成されたプロスタグランジンがブラジキニンとのシナジーを生み出し、痛みが知覚されるという流れのようです。
とまあ、あまりにも専門的すぎてしっかりと理解できませんでした。この辺りは生理学に分類されるのかな。今度、本でも買ってみよう。
というわけで、アルコールによって頭痛が生じるのは、血管拡張が主な原因みたいですね。年末ですし、お酒は嗜む程度にしましょう。お酒は飲んでも呑まれないようにすることをお忘れなきよう。メリークリスマス and 良いお年を。
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