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岩の原葡萄園・登美の丘ワイナリー・塩尻ワイナリーがマスカット・ベーリーAの魅力をトークライブで語り尽くす!【前編】

こんばんは! 今晩わいんです。 緊急事態宣言も解除され、徐々にではありますが、日常を取り戻しつつありますね。

ワインのイベントはオンラインが増えた印象ですが、皆さまはおうち時間のあいだになにかのオンラインイベントに参加されましたか?

今晩わいんでは、5月30日に行われた「岩の原葡萄園創業130周年記念トークライブ」に視聴参加し、日本を代表するブドウ品種「マスカット・ベーリーA」の魅力を存分に聴いてきましたよ。

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サントリーグループ3ワイナリーのマスカット・ベーリーAから造るワイン

岩の原葡萄園を創業した川上善兵衛とマスカット・ベーリーA

マスカット・ベーリーAは「日本のワインぶどうの父」と呼ばれる川上善兵衛によって開発されたブドウ品種のひとつで、O.I.V.(国際ブドウ・ワイン機構)にも登録されている日本ワインにとって重要な品種です。

現在では東北から九州までさまざまな場所で栽培されているマスカット・ベーリーAは、昭和2年に誕生して以来、生産者たちが試行錯誤しながら品質向上を続けてきました。

今回はマスカット・ベーリーAの生みの親、川上善兵衛が創業した岩の原葡萄園と同じくサントリーグループである、登美の丘ワイナリー、塩尻ワイナリーのマスカット・ベーリーAから造られる合計3本のワインを試飲しながらのトークライブでした。生産者の率直な声も聴けた充実の内容は前編・後編の2回に分けてお伝えしていきます!

まずはそれぞれのワイナリーをご紹介!

岩の原葡萄園(新潟県)
トークライブの進行役は岩の原葡萄園で広報・PRを担当している今井さん。まずは、岩の原葡萄園のなかを少し案内してくださいました。

資料室で明らかになったのは、マスカット・ベーリーは "E" まであったということ! でも日の目をみたのは、AとBのみだったんだとか。 善兵衛の開発の一部が垣間見れますね。

ワイナリーの外には雪室(ゆきむろ)がありました。これは善兵衛が冷却設備のない時代に、ワイン熟成庫に雪室を併設し、雪を保存し雪による冷却を実現したものの現代版だそうです。

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★貯蔵している雪の解けた水を熱交換器を通し、空調機でワインを樽熟成している第二号石蔵内の温度管理に使用する他、ワインボトルを雪室内で低温貯蔵する役割も担っている。

CO2の発生量を削減して環境負荷を軽減することを目的に復活した雪室は、冷却機能だけでなく、雪を直接利用したワインの熟成も行っており、ワイナリー見学時には、真夏に雪国を体感することも可能とのこと。

雪国ならではの知恵と技術を活用したエコなワイナリー、いいですね!

登美の丘ワイナリー(山梨県)
栽培技師長の大山さんが事前に撮ったブドウ畑の映像をもとに説明してくれました。

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★登美の丘ワイナリーのブドウ畑の一部

風通しのいい場所に位置する畑で、雑草を生やし、微生物によって、土中の水分を通しやすくしているとのこと。自然のサイクルを活かしているんですね。

そして、最大の特徴は他のふたつのワイナリーが棚栽培なのに対して、垣根栽培だということでした。

登美の丘ワイナリーでは、1樹あたりの果房数を制限することで凝縮感のあるブドウを取るため、垣根栽培にしているそうです。

トークライブが開催された5月30日に、あと1週間くらいで開花しそう…… とおっしゃっていたので、今はブドウは開花し、順調に成長しているのではないでしょうか。

塩尻ワイナリー(長野県)
普段は見学できない貴重なワイナリー内から、ワイナリー長の篠田さんがお届けしてくれました。

マスカット・ベーリーAの醸造は、発酵をステンレスタンクで行い、樽との相性がいいので、通常はフレンチオークですべて樽熟成をさせているそうです。

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★塩尻ワイナリーの樽熟成の様子

また、本日の試飲するワイン(塩尻マスカット・ベーリーA)ではないですが、ミズナラの樽* を使ったマスカット・ベーリーA(塩尻マスカット・ベーリー A ミズナラ樽熟成)もあるとのこと。

* 日本産の樽。大きさや焦がし具合は異なるが、ウイスキーの樽としても使われている。 白檀のような香り。オリエンタルな香りになる。

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★ミズナラの樽

それぞれのワイナリーのマスカット・ベーリーAの特徴

岩の原葡萄園(製造部技師長 上野さん)
2年連続夏に40℃を超えたので、酸が穏やかで、ボリューム感がある。やわらかさ、イチゴの香りが特徴。

イチゴの香りはマスカット・ベーリーAの特徴で、フラネオールという成分からなる。収穫が遅いほどこの香りが出るので、生産者はこの香りを最大限に出して、複雑味を増したいと考えているとのこと。

登美の丘ワイナリー(栽培技師長 大山さん)
食文化として、生食でもOKなものが好まれる。 ちゅるんと食べられる、さわやかなブドウ。水分が多めなんだそう(写真参照)

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画像提供:山梨大学奥田研究所

塩尻ワイナリー(ワイナリー長 篠田さん)
昼夜の寒暖差があり、夜間は気温が低くなる冷涼な気候。
マスカット・ベーリーAのなかでは粒が小さめで酸が豊富。熟すまで待ってから収穫することにより、酸を抑えられる。

※実際のトーク順は、塩尻ワイナリー → 登美の丘ワイナリー → 岩の原葡萄園 でした。

次回、後編ではオンラインテイスティングの様子からお届けします!

さらに、お料理とのペアリングや生産者おすすめの他社のマスカット・ベーリーAなど、まだまだ見どころが盛りだくさんですよ。

テイスティングしたワインは下記3本!

①岩の原葡萄園 有機栽培ぶどう マスカット・ベーリーA 2017

楽天市場でも取り扱い中!
https://a.r10.to/hlBywY

②登美の丘〈ブラック・クイーン&マスカット・ベーリーA〉2018

楽天市場でも取り扱い中!
https://a.r10.to/hIKz6M

③塩尻マスカット・ベーリーA 2017

↓ ミズナラ樽熟成はコチラ ↓(※テイスティングワインではありません)

それでは、後編をお楽しみに♪

★画像提供:サントリーワインインターナショナル

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