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「高齢の親から通帳を管理してほしい、と言われたけど・・・①」 

はじめに

高齢のお父さんお母さんから、口座を管理してほしいと言われる方も多くいらっしゃるかと思います。

銀行やATMまで行けないから通帳とカードを渡されて、これで下ろしてきてほしい、というように一時的に預かる場合や、長期間にわたって管理を任される場合など様々です。

ただ、このようなケースでは気をつけなければいけない点がいくつかあります。今回は、高齢の親から通帳などを管理してほしい、と言われた場合に気をつけるべきポイントをお伝えします。

ご両親が認知症を患っている場合

まず、ご両親が認知症を患っている場合には、注意が必要です。
認知症と一口に言っても、その症状や進行は人それぞれです。
そのため全く問題なく判断ができる方もいらっしゃいます。

他方で、認知症が重度であり、具体的な指示もできなくなってしまっている場合もあります

この場合、ご両親が亡くなったあとで、他の相続人から、「亡くなった両親の意思に基づいて口座を管理していたのか?」と言われてしまうことがあります。
早い話が、両親が認知症で判断ができないのをいいことに、使い込んだのではないか??と疑われてしまうケースがあるということです。

使途を説明する責任が生じてしまう場合もある

仮にご両親が重度の認知症であり、全く判断能力がなかったような場合、管理をしていた方に他の相続人に対する説明責任が生じてしまうことがあります。

またこの説明に他の相続人が納得できない場合、それだけでトラブルが生じてしまうことがあります。
反面、同居をして長年介護をしてきたのに、亡くなった途端に使い込みを疑われてしまった方からすれば、当然感情的にもなります。

それによりトラブルが一層深刻なものとなり、遺産分割が滞ってしまう可能性もあります。

このように通帳の管理を発端として、新たな相続トラブルが生じてしまうということもあります。

今回のまとめ

ここ数年、このような「生前の預貯金の使い込み」に関連したご相談は数多くいいただきます。

対立が深刻な場合には、この問題を解決するだけで数年を要してしまう、ということも少なくありません。
このようなトラブルを防ぐために、通帳の管理をお願いされた時にはきちんと準備をしておくことが大切です。

次回はこの準備・対策についてお話をします。

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