「女同士はいろいろある」について
よく「女同士は怖い」とか、「女の敵は女」とか言いますが、
自分が働き始めてから、その正体がなんとなく掴めてきたので
#とは のタグをつけて書いてみようと思います。
まず、大前提として、話の登場人物を女だけにしているということがあると思います。
「女同士はいろいろある」といった類の言葉を、実際に生身の人間に言われたことは、就職するまではほとんど無かったように思います。
が、しかし、就職してからは本当によく言われるようになりました。
それを言ってくるのは大体、男性であります。
そりゃあ人間ですから、常に仲良しこよしではいられないです。
その様子を彼らは、まるで野良猫の喧嘩かのように、自分とは全く別の世界で起こっていることかのように、傍観します。
本当は、もっといろんな要因があって、もちろんその要因のなかには、男性だって入っていないとは言い切れないはずなのですが、
そのすべての要因をまるまるっとまとめて「女同士だから」に帰結させているように思えるのです。
そして、私達はあまりにも、「女同士はこわい」という通説を頭にすり込んでしまったが故に、ある種の免罪符を手に入れているようにも思うのです。
私達だってその気になれば、どこまでだって優しくなれるし、どこまでだって気を使えるんです。なんたって、大事な友人にはそうしていますし。
でもそれをやろう思うのは、相手が大事な友人であるからであって、
そうではない人にそんなにずっと気をつかっていたら窒息してしまいます。
そして、普段友人には向けている優しさを向けなかったとて、それは結局
「女同士はいろいろあるからね」
という魔法の言葉に、免罪符を与えられるのであります。
「女同士はいろいろある」という言葉は、
女は女の世界だけで完結しているというファンタジーと、
そのファンタジーをちょみっと利用した気遣いの息継ぎが、
まるで「女の習性」であるかのように一人歩きしたものなのではなかろうかと、私は推測します。
「女同士はいろいろある」のではなく、「人間同士だからいろいろある」のであると理解してほしいという気持ちもありつつ、
気遣いの息継ぎの免罪符を失うのは困るなぁという気持ちもありつつ。
まぁこんなところでちょっと書いたくらいで、パンパンに膨れ上がったこの通説が弾けることもないでしょうから、
安心してときどき、「女同士のバチバチと見せかけた気遣いの息継ぎ」をしていこうと思います。
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