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いまさら闘病記 day1

震えながらも朝が来た。

一瞬バファリンでなだめて出社も考えたが、今の職場は前と違ってシフト制でもないし、自分なぞ未だアウェイな雰囲気なので居ても居なくても問題ない。
そう思い、熱を測る。

38.9℃

うん。やばいね。

熱と頭痛、ふらつき、色んな所が痛い。
これはウィルス性だなぁ…我慢して出社の状況じゃないな。
と、言う訳で体温計を写メして上司に送り、そのまま休みと伝える。

スマホで周辺の発熱外来を探す。
引っ越し以来、医者が多い地域だなとは思っていたが、100m圏内に2軒ある。一番近い所のHPを見る。
予約制で、事前にWEBから問診を済ませるように書いてあったので、全部に答える。
時間はフリーで選べたので、開院とほぼ同時にしておいた。

余りに怠いので横になるが、身支度も必要なので眠らないように気を付ける。食欲は皆無。
前に登山用に買っておいたポカリスエットを飲み続ける。
あっと言う間に半分がなくなるが、それでも昨晩かいた汗の量を考えると、それでも不足気味だと思われる。
干したばかりでフワフワだった羽毛布団がぐんにゃりしてる。

数年前にインフルエンザになった時も、この時期だったなぁ…と回想する。職場も大流行し、次々にシフトが変わっていった。
自分はならず、それをカバーするだけで不公平な気もしていた。
しかし、春もこれからって時に熱が出た。

私はどうも、時代の最先端なのか最後尾なのか絶妙な時にかかるらしい。

9時になったので、念のため電話をかける。
前は発熱者は外で待て、だったので。
返答は、普通に来ても良いであったので家を出る。

頭が重い、何も考えられないし足元もおぼつかない。

月曜日の朝一番は私を除いて全員が高齢者だった。
皆元気自慢な感じ。
予約をしたにも関わらず呼ばれるまでに30分以上。
しかも、WEBで問診票出したのにまた同じ事を聞かれる。
体温も計る。

「〇〇さ~ん」とお呼び出しされたので立ち上がると、私の前の男性が元気よく「はい!」と返事をして中に入る…
一瞬、似た名前だったのか?
とうとう幻聴が聞こえる状況になったのか?
と、自分を疑ってみたがそんなはずは無い。

そして、中からは私の名前でその老人に話しかける看護師さん。
ほいほい言う事を聞く老人。
いや、それそのままだと医療ミスだろ。

しばらくして通りがかった看護師さんに、私が〇〇ですが?と言うと、
その老人に名前を聞く。
全然似てもいない。
耳が遠いのか、それとも何でも適当に答えるのか、それとも意図的に先に入ってしまえばこっちのもんだ、みたいな感じなのか。

時々、飛行機のゲートでも似た事を見る。
優先搭乗になると、関係のない老人が数人我先にゲートへ行く。
そして追い返されて不満を述べる。
聞こえてないのか、意味が分かっていないのか、それとも分かっているが自分は良いだろ?的な所なのか。

いずれにせよ、私を見ても悪びれもせず謝罪もなく横切る老人にストレスを感じた。

待合で30分以上、中に通されて問診を受けるまでも30分以上。
長~い綿棒で鼻の奥をグリングリン。

コロナ陽性。

ああ、そうでしたか…いまさらですか…
多分、今までにも何度か罹患してると思うが、いずれも軽症だったのだろう。
だが、今回は本格的だ。

薬は撮りに行かず持ってくるらしいが、それも1時間近い待ち時間。
その間、同じ会話がループしてるか、先生の質問とは的外れな受け答えを続ける老人たちの声が聞こえる。
ソリャジュンバンコナイヨナ

しんどくて、椅子で眠る。

薬剤師のオジサンが薬を持ってくる。
「今日はどうされましたか~?どんな症状ですか?」
と言う言葉に2時間以上待たされた私がキレる。
「もう、3回目の質問だし聞いても無いのに処方するんですか?」
「そもそも医者でもないのに、症状聞いて今から何の薬出すかあなたが決めれるのですか?処方箋があって、薬出してるのですよね?」
と言ってしまう。

ここは地元の老人が健康チェックしにくる所で、病気の人間が来る所ではないのだと良く分かった。
多分、二度と来ない。
出る時にぶつかりそうになってるのに、脇目も振らずに前に入ったおばちゃんにもイラついた。

会計も済ましスーパーで追加のポカリスエットと、おかゆパックを数個買う。冷蔵棚が寒くて数十秒も店内にいるのが辛い。

帰宅後薬を飲むが、頓服薬<ウィルスで熱は下がらない。
恐るべき自然と身体のパワー。

そこからの記憶はあいまいで、寝て起きてを繰り返す。

翌日に続く

自己肯定が爆上がりします! いつの日か独立できたらいいな…