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”黄金の風”を感じる3種類の音

「このアニメ観たいなあ」と思うきっかけは多くの場合、元々原作が好きだったり、ストーリーや絵が好きだからだと思うんです。あ、あとは声優さんでしょうか。

”音”に惹かれてこのアニメを観よう!というひとはなかなかいないかもしれませんが、好きなアニメの""に注目するとますますそのアニメを好きになるかもしれません。

というわけで最終回も目前ですし、大好きな『ジョジョの奇妙な冒険 黄金の風』の3種類の音に注目してみました!



1、オープニングとエンディング

話数が進んでいく中で進化する主題歌ってジョジョで初めて体験したような気がします。最終回だけの特別演出って訳でも無いですもんね。
4部の『Great Days』の演出が特に好きです。あれは本当にあまりにも格好良すぎる。


最初のOP、Codaさんによる『Fighting Gold』はカラーがとても格好良くて「ファイティンゴーッ!」ってノリノリで歌って観ていたんですけど、ある日歩きながら聴いていたタイミングで歌詞がやたら突き刺さってきて「…5部の話そのままじゃん。しんどい…」ってなりました。

自分の道を 信じた者だけが いつか輝ける

これは5部に限らずジョジョシリーズ全般に通して言えることだと思うんですよね。みんな自分の信じる道をひたすら歩き続けているじゃないですか。ジョルノもブチャラティも、そしてフーゴも。もちろんリゾットやドッピオだってそう。
2番のサビで「俺たちなりの正義」という歌詞も出てくるんですけど、護衛チームも暗殺チームも親衛隊も、それぞれがそれぞれの「正義」を胸に前へと進んでいるんですよね。各々の正義があって、覚悟がある。そこが違っているからこそ戦わなくちゃいけない訳で。だから護衛チームから見れば暗殺チームは敵かもしれないけれど「悪」では無いのかなと思います。
護衛チームと暗殺チームが戦う必要があったのか、なんてよく考えちゃいますけどそれがまさしく「俺たちなりの正義」なんでしょうね。メローネにキレるフーゴとか、小さくなったホルマジオとピストルズのエピソードとか、良いよね。見たいよね。

そうそう最近になって、割れた砂で出来た人の顔って過去の警官時代のアバッキオだったのかと気が付きまして…OPだけで泣けてきてしまいました。過去の自分を掬い上げて、その過去と共に砂時計の中にいるアバッキオって、なんですかその演出は!ずるい!


そして現在のOP、ハセガワダイスケさんの『裏切り者のレクイエム』です。前のOPが護衛チームのみだったので登場人物大集合になっていてそれだけでも興奮したんですけど、護衛チーム足元カットのフーゴの足が一歩動くシーンで…泣きました。いつ見てもあの場面で涙ぐんでしまうなあ。

最初に書いた"進化する"主題歌でしたね。途中でディアボロのスタンド能力発動バージョンのOPに進化した訳ですが、いやー格好良かったー!スタンド能力をオープニングの映像にバチっと嵌め込んで魅せるの最高ですね。

同じく進化をし続けているのが2番目のエンディング、Enigumaの『Modern Crusaders』。スタンドたちの柱が下から上へと映し出されていきます。これもスタンドの出てくる順番に気が付くと、ハッとなりますね。


5部でハマってからジョジョ1〜4部のアニメ全部観ましたが1度もOPとEDを飛ばすことはしませんでした。それくらい魅力的な曲揃いだと思います。3部のボインゴ回はその時のためだけに曲を作っていて驚いちゃったなあ。
ぼくの漫画の予知はぜ〜ったい100%なんです!ハイ!



2、SE(効果音)

生まれて初めてアニメのブルーレイを購入しまして、テレビ放映版よりもSEが大きくなっているのに大興奮でした!ブルーレイ、買ってよかったなあ。何回観ても新しい気付きがあったり、やっぱりここ好きだなあっていうシーンがあったり、どんどん好きになりますね。ホルマジオの「来いよ、ナランチャ」が本当にめちゃくちゃ良い声だなあ、とか!

学生時代にすこしだけ映像制作をしていたのですがSEって面白いんですよね。ちょっと足すだけでより映像に説得性を持たせられますし。
実際に聴いたことのない音だって作れちゃいますからね。ほら、1話のジョルノの変な特技(耳の穴の中に耳を全部しまえるというもの)とか。耳の穴に耳を入れる音なんて聞いたことないじゃないですか。個人的にはしまう時の音よりもシュポポンと耳を元に戻した時の音の方が印象的でした。笑

ジョジョといえばアニメでもSEを文字で表現することもあるくらい(ゴゴゴゴゴ、等)他のアニメと比べてみても結構SEの存在感が大きいような気がしています。

先ほど書いた進化するオープニングの話に戻りますが、オープニングに途中からSEが追加されるのもジョジョならではです。SEありと無しだとガラリと雰囲気変わりますよね。SEありのオープニング、好きです。

あ!スタンドの音もとっても格好良いですよね。
ビーチボーイの針を投げる(垂らす?)ヒュンっという音や、ムーディーブルースのリプレイ音、エアロスミスの飛行音、良い!

みなさんはどのスタンドの音が好きなんでしょうか。



3、サウンドトラック

バトルシーンはもちろんのこと、日常シーンにおいても音楽が流れていると臨場感がありますよね。単純にアニメの絵+音楽の足し算ではなくて、格好よさのかけ算になる。一層ドキドキが高まります。

聞き流してしまいがちなBGMですが、その曲数の多さといったら!改めて驚いてしまいます。1つのアニメに何曲も何曲も使用されているんですね。
ジョジョ5部は全て3部から引き続いて菅野祐悟さん作曲です。

生まれて初めて(本日2度目!)アニメのサントラ買いました!

サントラを買った理由は、1曲目のメインテーマが大好きだから。あとジャケットのジョルノの凜とした佇まいに「…お家に居て欲しい!」と思いまして。このジョルノ、飾りたくなりますよね?

ブチャラティがジャケットのvol.2も購入済みなのですが、今日のところはvol.1について。まずは曲名が全てイタリア語なのでGoogle先生に頼って和訳しちゃいましょう。(※違うよ!っていう場合は教えてくださいね)

01. il vento d'oro (黄金の風)
02. alba (夜明け)
03. crepuscolo (黄昏)
04. tensione (緊張)
05. passione (情熱)
06. Il primo assassino (最初の暗殺者)
07. bugia (嘘)
08. attacco (攻撃)
09. esperienza d'oro (黄金体験)
10. misterioso (神秘的)
11. crisi (危機)
12. pace (平和)
13. il sole (太陽)
14. male (悪)
15. riproduzione (再生)
16. ristrante bar (リストランテ)
17. proiettile (弾丸)
18. canzoni preferite (お気に入りの歌)
19. aereo da caccia (戦闘機)
20. spensierato・rabbia (呑気・怒り)
21. virus (ウイルス)
22. situazione difficile (窮地)
23. nella cerniera (ジッパー)
24. legame (絆)
25. un sogno (夢)
26. squadra (チーム)

vol.1はブチャラティチーム全員のテーマ曲がありますね。

09. esperienza d'oro (黄金体験) → ジョルノ
15. riproduzione (再生) → アバッキオ
17. proiettile (弾丸) → ミスタ
19. aereo da caccia (戦闘機) → ナランチャ
21. virus (ウイルス) → フーゴ
23. nella cerniera (ジッパー) → ブチャラティ

ジョルノの曲はいきなりメロディーから入るあたり、ジョルノらしい。荘厳さが溢れている感じがします。優雅なようでいて力強い。ジョースター家とディオの血を感じるなあ。

アバッキオの曲はムーディーブルースのカセットテープの巻き戻し音が入っているのが可愛いです。最初のカチャって音もカセットのセット音なのかな。ブチャラティチームの曲の中だったらいちばん好きかもしれません。2回目のカチャっていう音の後にテーマ曲である「il vento d'oro」が早送りされているところ、すごく好きです。

大好きなミスタの曲は…あれ、ダンスチューン?徐々に上がっていくボルテージ。あ、もうこれ、シンプルに格好良いやつです。様々な音が入っているし1曲の中に色んな表情があるところ、まるでピストルズを表しているみたい。全体的に明るい雰囲気が漂っている中でラストにリボルバーのカシャっていう音が入るの、ベネ!そうそう、ミスタってこういうひとだよね。このギャップが好きなんだよ。聴き終わるころには目の前にミスタが見えるよね。見える、よね?

ナランチャの曲はホルマジオ戦のスピードと緊迫感が伝わってくる。一瞬メロディーが止まってプロペラ?の音だけが近づいて聴こえてくるところ、そのあとでテンポが上がるところ、すごくドキドキしますね。誰よりもアップテンポなの、いつも明るいナランチャらしいなあ。

フーゴの曲、というよりもパープルヘイズの曲ですよね。最初の音から最高すぎて。ああ、毒々しい!イヤフォンで聴いて欲しいんですよね。右耳、左耳、順番に流れてくる音にゾクゾクします。最後の方までメロディーらしいメロディーが無いのもパープルヘイズらしいですよね。知性が無くたって最後にはちゃんと毒がまわるのでしょう。

ブチャラティのジッパー音isクール!ジッパーの音をこんなにもクールに音楽に落とし込む菅野祐悟さん天才!それぞれの曲の中でもいちばんアニメを観ながら印象に残っている曲ですね。バトルシーンで流れると、そりゃあもう格好良いんだ…。ブチャラティに想いを馳せながら聴くと泣けてきちゃうほどに。


そして1曲目のテーマ曲ですよ!
もうね、とっても好き!とっても大好き!
オーディオコメンタリーでジョルノ役の小野賢章さんが「この曲がかかると負ける気がしない」って言っていたけれど、まさに。立ち上がる力を、一歩前に進む力をくれる。負ける気がしない曲ってなかなか無いと思うんです。
これだけは譲れないぞ、言ってやるぞ、という部長との面談の日にも聴きながら出社したなあ。そしたら上手くいったので、皆様も気合いを入れたい朝に是非。

あとは18曲目の『canzoni preferite (お気に入りの歌)』ですよね。みんな大好き、ご存知ギャングダンスの曲!和訳すると「お気に入りの歌」なんですね。なるほど確かにナランチャがボートの上でヘッドフォンで聴いていたのも、トリッシュの買い物に車で行った時に流れていた曲も、これでした。ナランチャのお気に入りの曲、って考えるとますますわたしもお気に入りになります。

サブスクでも聴けるようですよ!



4、おまけの曲紹介

ジョジョ好きが聴いて楽しめる曲があるのでご紹介!

わたしの大好きな3ピースバンドSAKANAMONにはジョジョにまつわる曲が数曲あるのです。ジョジョを好きなアーティストの曲を聴く、というのも楽しいと思いますよ!


①スティッキーフィンガー

曲名からしてお分かりだと思います。ジョジョを知る前にこの曲を聴いていた時に、歌詞に「チャックも下ろしたなら」と出てくるのが気になっていたんですが、チャック=ジッパー=ブチャラティのことだったんですね。


②淡麗アルコロニカ

歌詞にジョジョワードが飛び出してきます。
これも最初は「無駄無駄」だけがジョジョなのかなと思っていたんですよね。今は分かります、全部ジョジョだったって。

無駄無駄 貧弱貧弱 オラオラ やれやれ


③爆発ダイヤモンド

5部の話ではなく完全に4部の話になってしまいますが、この曲こそまさにジョジョ好きが聴けば「おお!」と思うポイントだらけだと思います。
この歌詞、どれもこれもピンとくるはず!

・杜の都
・どうか奴を静かに暮らさせてよ
・ダイヤモンドは砕けず
・生まれ持つこの異常な脳裏
・奇妙な仮面
・徐々にボコされて 治されてく
・日陰に咲く猫草
・振り向いちゃダメだ この世に飲み込まれてしまう

ジョジョを知ってからこの曲を聴いた時の感動といったら!



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ジョジョ5部と、このタイミングで出会えたこと本当に嬉しく思います。大袈裟でもなく、間違いなくこれからのわたしの生き方に影響を与える作品だと思っています。
アニメスタッフさん達、沢山の愛で作り上げてきて下さってありがとうございました。声優さんの凄さにも改めて気付かされたなあ。オーディオコメンタリーも毎回とっても面白かった。もちろん最終回も楽しみです。


最終回を誕生日に迎えられるのも何かの縁かなあ、なんてほんのちょっぴり嬉しく思ってしまったり。

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