間奏曲はパリで

命の洗濯になる

旅行の予定をたてた直後の会話。

「命の洗濯になる」
「きっとね」

う〜ん、たまらん!
わたしも「命の洗濯」になる旅行がしたい!


美しき、迷える“羊飼い”の主婦ブリジット。おひとりさまで行く、恋の都パリで出会ったものとはーノルマンディーで農場を営む夫婦のブリジットとグザヴィエ。子供が巣立ってからというものの、穏やかで幸せだけど平凡な毎日。遊び心を忘れないブリジットは、変化をもたらそうと努力をしても、実直で無骨な夫は無関心。ある日、隣家のパーティで出会った魅力的なパリジャン・スタンとの楽しい時間が、彼女の心に火をつける。夫に嘘をつき、ひとりパリ行きの手配を始めるブリジット。未知なる期待を胸に、人生を変える休日へ出かけるのだ。

( Filmarks


タイトルとポスターデザイン(パッケージデザイン?)だけ見てあらすじあまり読まずに観始めたら想像と全然違くて驚きました。
あらすじに書いてあったね。パーティーで出会ったスタンとの楽しい時間に火がついて、夫に嘘をついてパリに行く、って。

わたしはブリジットがパリに着いてからもしばらくその嘘に気が付かなかったです。
なんて鈍感なんだ。こんなんじゃ浮気されたって気が付けないではないか。

そういえばいつだってミステリー作品の犯人に気が付けない。
朝ドラ「まんぷく」だってそうだ。真一さんは実は嫌な人なんじゃないかなんて最初のうちは思っていた。それがどうだ。今じゃ真一さんを想って泣く有様だ。(どうかご無事で!)

あれ、なんの話だっけ。

そう、そうなんです。
こんな素敵なタイトルにこんな素敵なデザインで、素敵なパリの風景のもと進んでいくのは不倫の物語。

こういう映画を求めていたんじゃなかったのになあ。


と、思いながらも観終えましたが最後は一応ハートフル(?)な感じでした。


不倫なんだけど、全くもってドロッとしていないんですよね。
「今ブリジットがしているのって、不倫になるんだよね?」
って誰かに確認したくなるくらい不倫なのかどうなのか分からない。
なんだかサラッとしているんだよね。

多分ブリジットは不倫の意識がないから、なんだろうな。
いつもの毎日(牛の世話)から離れてパリに小冒険をしに来て、その冒険の延長に旦那以外の男性と遊ぶ、っていうのがある気がする。そんな印象。


ここまで書くと「で、面白かったの?」って聞かれそうなので、好きだったところをいくつか。


・ブリジット(イザベル・ユペール)が可愛らしい。モコモコの帽子が似合っていて可愛いし、年齢関係なくこういう女性はモテそう!と思うところがいくつもありました。明るくて知的で好奇心旺盛で可愛くいることを忘れていなくて周りをよく見ているひと。そして自分の芯が強い。

・息子がトランポリンをやっている、という話から想像していたトランポリンと実際の映像のトランポリンが全然違かった。このシーン本当にお勧め。わたし的にはパリの風景よりも、アートだった。一番感動したシーン。もうすっごく格好良い。

・note冒頭に書いた旅行の計画をたてた後の会話。旅行が「命の洗濯」になる、というその言葉選びが素敵。


実家に帰る電車の中で観るのに良い映画ないかな、が観るきっかけだったんですよね。映画を持ち運べる時代、便利だなあ。
こういう時は洋画の字幕にすると台詞を聞き逃すことがないので穏やかそうな洋画を選ぶようにしているんですが、序盤で牛の出産シーンが突然始まって慌てて再生停止を押しました。流石にちょっと、ね。笑

同じようにダウンロードして観るタイプの方、是非お気を付けください。

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