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研修って効果があるの?「研修って意味ない?」説に対する見解

研修の効果って定量化できるものなのだろうか。当社でも新人研修とか昇格者研修を行っているが、研修を受けたからといって「仕事の成果」が大きく変化することは少ない。個人的な思いとしては、研修って成果を出すための過程に大きく影響するから。

私自身、研修会社に務めているのでお客様から「研修の効果って見えづらいですよね」って声を沢山もらう。そうなのです。私も定量で示すのは難しいと感じます。例えば、わかりやすい事例を述べると、営業の成果を高めたいがゆえに営業研修を導入した場合。研修で教えられるのは、「営業のやり方」と「自分の課題の明確化」について。ここまでは研修で伝授できる。しかし、それだけで成果がでるだろうか?この方法で成果が出るのであれば、世の中の営業マンは皆、一度研修を受ければスーパー営業マンになれてしまう。そんな美味しい話はないだろう・・・

ここで言いたいのは、研修で学んだことを「実践し」「自分なりに活用できる」ようになること。つまり、経験学習サイクルを回すことが大切。

では、研修の効果って何なのか?

私なりに行き着いた答えとしては、「変わるきっかけ」を作ることではないかと思う。昇格者研修のような階層ごとに行う研修であれば、立場や役割の変化について気づきを得られる。営業研修やプレゼン研修など、スキル系の研修であれば、新しい知識をしることと、自分の成長に必要なヒントが得られる。「変わるきっかけ」を与えることが研修の一番の成果ではないだろうか。この辺りは、アンケート調査によって、受講者の内面の変化を可視化するが変化をみるのには最適。

では、企業側として求める、仕事の成果や職場内での行動の変化についてはどうするか?研修でそこまで行おうとするなら、「1回きりでは難しい」。数カ月後にフォローアップ研修を行ったり、現場に戻った際にも定期的にフォローを行い、行動が変わるまで実施し続けることになるだろう。

もし、予算的に行動が変化するまで研修ができないということであれば、社内でフォロー研修や定期的なフォローを行う必要がある。ここは、自社で辛抱強く行わないといけない。例えば、上司と共有し、必要な支援やFBをもらうようにする。数カ月後に社内で受講者が集まる機会を設け、研修後の振り返りや職場で実践してみた結果、これからの目標設定などを行う。

このようなイメージで、継続的な支援があれば成果や行動の変化が現れてくるだろう。なので、今日の最初の問いに戻るが、研修の効果というのは、「変わるきっかけ」が作れたかどうかまで。実際に変わったかどうかは、研修後の支援の話になると思うのだ。だから、社内で研修を企画する方に伝えたいのは、1回だけの研修において「変化すること」をゴールに設定してしまうとズレが生じること。所謂、期待し過ぎの状態になっているということ。1回の研修であれば、「変化のきっかけ」になることをゴールとして設定するのが個人的にはおすすめ。変化まで求めるのであれば、1回の研修後の話になる。

研修ってやっても意味ないよねって言われることについては、上記のように期待値のズレが発生しているから。おそらく、意味がないと考えている人は、「成果」や「行動」の変化をゴールにしすぎているのかもしれない。

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