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甲子園という場所vol.18

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夏の大会に入り、開会式、抽選会とイベントを終えて、ようやく試合に集中出来ます。
3年生は、負けた時点で、即引退。かつ退寮。

『勝って甲子園行きたい』

『早く寮から出たい』

『彼女と遊びたい』

いろんな欲が一気に出る時期。
古茂田は、もち真面目でしたから言うまでもないですよね。笑

大会に入り、名電は、初戦から怒涛の勢いで勝ち進みます。
初戦に関しては、31-0。
この戦いを皮切りに猛打爆発。
準々決勝まで全てコールド勝ち。

古茂田的には、4回戦であたった星城高校。
結果的にコールドになるんですが、中盤くらいまで、相手の2年生エース・林投手。凄かった。
このあたりから、古茂田の調子は下がりはじめ、ベンチスタートも増えて来ました。
でも、自分のやるべき事をやるだけ。
悔しさを押し殺しながら、、、、。

次の5回戦では、現中日ドラゴンズ・大島洋平選手率いる享栄高校。
ちょうど、中学3年の時に、当時の監督に享栄から話来てるけどどうする?と言って頂いた事を思い出した。
もしかしたら名電を相手にしていたかもしれないと思うと感慨深いものがあった。

準々決勝、岡崎東にもコールド。準決勝進出。
ダメ押しは、タケ(堂上)のライト場外ホームラン。ライト裏の川の方まで飛んでいったらしい。

今も川で取りに来るのをずっと待っているとかいないとか。


そして、準決勝。

1年前この場所で戦い、先輩達が悔し涙を飲んだ相手。


中京大中京高校


絶対に負けれない。
中学時代、一緒に自主練習を共にし、ロケット花火を打ち込まれてきた親友の姿は、ベンチにはなかった。
部員100人を越えて来る時も少なくない、名電以上に激しい競争。
中京のアルプスで全力で応援している姿を見た時、自分事のように思いを噛み締めた。

両チーム、新たな戦力も加え、去年の先輩の涙をここで必ず晴らす!
中京と試合する時は、テンションが全然変わって来る。それだけ意識しているのか、この日は、特にイケイケだった。

この年、言われていた事は、

中京大中京-愛工大名電

準決勝にして事実上の決勝戦。
そうとまで言われていた。

中京も秋制覇した東邦を撃破、名電も享栄を退けて、私学2強対決。

組み合わせが決まった時点で、予想はしていたが、中京とあたるならこの準決勝。
秋は、中京に勝っている。

あの試合、記憶にあるのは、
序盤に出たタケ(堂上)のピッチャー強襲ヒット。凄い音がした。

『怖いよー、怖いよー』(稲川淳二さん風)

『打球速いよー、見えないよー』

『マジで仲間で良かった笑』

相手が強ければ強い程、集中力が上がり、レベルの高いパフォーマンスが出来る男。
堂上という男は、本当に凄かった。

この試合は、両者一歩も譲らない展開で、どっちが勝ってもおかしくなかったと思う。
そんな中、終盤に均衡を破ったのは、名電。

そこから流れが一気に来て、4-1で快勝。

部屋中に貼られた

『打倒!中京!』

の文字。

寮部屋のロッカーにも、油性ペンで書き込んでる奴もいたので、完全にロッカーも報われた。

実は、1年後、またしてもこの舞台で中京にあたり、今度は、ピッチャー強襲を食らったエースが奮起し、リベンジ。
この年、愛知を制して、中京は、甲子園ベスト8、名電も選抜準優勝で迎えた夏だったので、いろいろと歴史的な一戦だったと思う。

まるで、優勝が決まったかのような、名電の盛り上がり。
球場もかつてない盛り上がりと歓声。


『先輩達の悔しさ晴らせました!』


心の中でそう叫びながら、彼女が来てないか探してました。すいません。

試合後には、中京に行った親友が来てくれて、
目に涙を浮かべながら

『絶対甲子園行ってな。』


と言って、ずっと大会中、大事に持っていたお守り的なものを自分に託してくれました。

『うん、ありがとう。絶対行く。』

小、中、そしてずっと自主練習も共にして来た事を思い出すだけで、自分も持って行かれそうだったので、握手をして、その場を後にした。
絶対負けれん。

古茂田『あ....今日彼女来てなかったんや。。』

本当の涙がそこで溢れて来たかどうかは、ご想像にお任せします。


愛工大名電決勝進出。

初の春夏連続出場まで、後1勝。

                          
               〜つづく〜
#野球 #日記 #甲子園 #スポーツ
#全国大会

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