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ハノイ1人旅行記

ハノイ市街からノイバイ空港に向かっている車に揺られこれを書いている。

車内のベトナム語バラードが「4日間いろいろあったなぁ」とエモい感じにさせてくれる。
相変わらずクラクションは定期的に鳴り響いてるが

ベトナム入国初日に色々あった。

着いて早々財布をすられ無一文になり、大使館に駆け込んだ後の話を書こう。

ハノイ散策

150万ドン(9000円) を借り、ホテル代3泊分を差し引いた約45万ドンで生活をした。
(大使館の方は、150万ドンを貸してくれる時に大体7500円だよーと言ってくれていたので円安を実感)

約3日を3000円で過ごさないと行けないので、ご飯は十分に食べれるがどこか観光するには足りない金額だった。

ということで、ホテル周辺をただただ歩き回る日々を送った。

到着初日は、雨が降った後のどんよりとした曇り空の中必至に大使館に向かって歩いていたので「なんなんやこの街...」とハノイの街に嫌悪感を抱いていたが、快晴のハノイは昨日よりもいい場所だった。

適当に近くの湖まで行って、暑かったらカフェに入り、お腹が空いたらご飯を食べた。
所々にサークルKがあるので、そこでいろはす(40円)を買い喉を潤す。

元々サンクスが無い田舎で育った為、余裕で日本サンクス経験値を上回ってしまった。
ベトナムのサンクスはすごい。レジ横にサブウェイみたいな調理スペースがあり、バインミー(ベトナムのサンドイッチ)を注文すると、目玉焼きをジュージューと焼いてサンドイッチを作ってくれる。

ちなみにアイスコーヒーを頼んだら、でかい黒い瓶に入った黒い液体と水を混ぜたものを渡された。激甘だった。

街路樹に幽閉されたアヒル

所々に日本語のお店がある。

ふくよか。2
牛ステ1キ
伝わらないシャレ
独特のお好み焼き宣伝

3日目の夜、残りのお金でビールを2本買い限られたお金でのハノイ観光は終了。

4日目の今日は、大使館の方に手伝ってもらい親からの送金を受け取った。それからホアンキエム湖という観光スポットへ向かった。

周辺を散策していると、ある男に呼び止められた。その男は、「おいおいサンダルが取れそうだぞ」と僕のサンダルを脱がし、スリッパを出してきた。
(この時点で本当は逃げるべきである。)

彼は、座って僕のサンダルを縫い始めた。とても慣れた手つきでサンダルを補強し、靴の裏のすり減った部分にゴムの板を貼り付ける。

高速で靴を補強しながらも頑張って僕に色々話しかけてきた。
「おおさか?」と聞かれたが、なぜ初手が大阪なのだろうか。

靴の修理が終わり、彼は携帯の電卓に金額を打ち始めた。いよいよだ。
出てきた数字は80万ドン(約5000円)。
「おいおい、昨日まで45万ドンでやりくりしてきたんだぞ。流石に高すぎる」

値切った結果結局は50万ドン(3000円)を払った。彼は僕が手に持った10万ドンを指して「これも頂戴。君には安いお金だろ」と言ってきた。無視した。

支払った3000円は学生の僕にも十分高いお金だが、彼にはもっと高い金額なのだろう。このお金を得る為に、凄い靴の修理の腕を身につけ、客用のスリッパと修理道具を片手にいろんな人に声をかけている。

その後僕は、彼に「ブンチャー(ベトナムのつけ麺)の店を教えてくれ」と頼んだ。彼は友人の店を紹介すると喜んで店のところまで連れて行ってくれた。

店の道中話したところ彼は35歳らしかった。見た目はどうみても若いので「25?」と聞き返したが、何回も「35」と言ってきた。35ならば子供もいるかもしれない。

店の前まで着くと、彼は握手して帰って行った。「案内料まで取られるかも...」と思っていたが杞憂だった。

タイの経験値から行くと、大概値切ると今まですこぶる笑顔だった人が一気に険しい顔になる。「観光客(カモ)から観光客のくせにケチなやつ」に変わるからである。

今回彼は、ずっと笑顔で接してくれた。
結果的に望んで無い3000円を手放すことにはなってしまったが、良いお土産になったと思うことにしよう。

その後はブンチャーを食べ(口に合わず)、お土産を買い、grabを使い(バスなんて使わずに)空港まで来た。

ベトナムについて思うこと 

  • 事故る
    この4日間目の前で事故が起きていない事が不思議なくらい交通がやばい。
    信号や車線の概念がほぼない。日本人に運転させたら100事故る。
    車は半分ほどトヨタで、ベンツもそこそこいた。なんで凹みがないんだ...? 

    あと、これは東京にいても思うが、「この大量の人達はどこからどこへ行くのだろう?」と思うほどに交通量が多い。

  • きれいな犬が多い
    チワワのような所謂「血統書付のイヌ!」をよく見かけた。
    毛並みも良いため野犬ではなく、その周辺で飼われている犬なのだろう。
    バイクの足元にちょこんと乗っている犬もいた。大丈夫か...?

  • 日本と変わらない
    すごく当たり前のことだが、親は子供に優しくし、恋人同士は手を繋いで仲良くしていた。
    喧騒とした中に立つコーヒーショップでは、おしゃれをした女性が写真を撮っていた。
    観光客である僕に対して、そっけない人も愛想良く返してくれる人もいる。

  • 植物が多い
    いたるところに植物が生えている。また、花屋さんも多かった。お祝い事などに花を贈る文化があるのだろう
    バイクが少なく、クラクションが聞こえなかったならばすごく良い街に思えそうだ

  • 格差が少ない
    これはタイと比べて感じたことだ。
    タイはバンコクの中心にビル群が立ち並び、そこには富裕層しか行けない。 

    ハノイにも「LOTTE」と書かれたばかでかいビルや、その他にもいくつか高い建物がある。(中に無印やユニクロがあり、店の入り口には警備員が立っている)
    皆がそこに立ち寄れるくらい、いい服を着ていた

とりあえず、たった4日間のハノイ観光で思ったことはこれくらいだ。今回はハノイという大都市しか見られなかったので
(本当は今頃ゆっくりベトナムを南下しているはずだったのだが)
ホーチミンやもっと田舎に行けばさらに違った感想になったと思う。

一人旅で気を付けること

最後に、海外一人旅に初めて行く場合の注意点を書いておきます。

両手は空けておく
左手にGoogleマップ、右手にキャリーバッグは「死」

マップは止まって安全な場所で見る。
上に同じ。ケータイ片手にキョロキョロするのは危ないので、安全なとこに立ち止まって確認すべき

宿から宿に向かう間(全財産を纏っている時) 
は課金してでも安全を買う
バスで行かずに、grabで直接ホテルに向かっていれば...

普段出歩くときは、現地感覚に合わせた僅かな金額だけを持つ
ぼられそうになった時に、「マジこれしかないんで」と財布の中を見せれる。タイでは一回これで助かった。

とまぁこれくらいだろうか。
とりあえず生きて帰って来れてよかったと思う。(まだ空港)
「2ヶ月間アジア周遊!」「ハノイ4日間の旅」になってしまったけれど、色々と良い経験になった。