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ラティーノワールド
メキシコ人の友人が中南米出身のママさん二人と学校の前で立ち話していたので、会話に加わった。
何の話題だったか忘れたが、私の友人が「出た、メキシコ的皮肉!あなた、レモンかけるわね~」ともう一人のメキシコ人ママに言った。「レモン?」と私が尋ねると、「メキシコの表現よ。皮肉を言うことをレモンを加えるというのよ」と教えてくれた。そのメキシコ人ママが「たまにレモン入れすぎて酸っぱくなりすぎちゃうこともあるけどね」とニヤッと笑って答えた。
すると、それまで黙っていたもう一人のママが、おもむろに友人の傘をつかみ、付いていた雨のしずくを手でぬぐって、 抱きかかえた幼い子供の口をせっせと拭き始めた。私が驚いて眺めていると、友人が「出た、ペルー的発想!」と叫んだ。 「これからヴァイオリンのレッスンなのに、口にチョコがついてるもんだから」 とそのペルー人ママが言いながら、 傘の水滴をすくっては何度も子供の口を手で拭った。「傘は私のだけど、雨はタダだし、いくらでもどうぞ」とメキシコ人の友人がウィンクしながら言った。
ラティーノの世界。朝から何だかとても愉快な気分になった。
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