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考えてもわからない?

 昨年はロシアによるウクライナ侵攻、今年はイスラエルによるガザ攻撃。連日戦争のニュースが流れ、たくさんの人々の命が失われている。人はなぜ殺しあわなければならないのだろうか?これはいくら考えてもわからない。
 ウクライナへロシアが侵攻した昨年2月、いわゆる西側諸国は、こぞってロシアを非難し、ウクライナに軍事支援を行った。日本もロシアを非難し、経済制裁などを行っている。ところがアメリカは、2001年にアフガニスタン、2003年にイラクに侵攻しているが、日本は非難するどころか、イラクに自衛隊を派遣している。ロシアもアメリカも同じように他国に軍事侵攻をしている。でも日本はロシアは非難し、アメリカは応援している。なぜロシアがやったことはだめで、アメリカがやるのはいいのか。考えてもわからない。
 今回のイスラエルのガザ侵攻は、確かにハマスの奇襲攻撃から始まっている。しかし、イスラエルは連日のようにガザを攻撃し、何万人もの市民の尊い命を奪っている。アメリカをはじめとする西側諸国は、イスラエルを支援している。もちろんハマスが最初10月7日にやった奇襲攻撃は、断じて許されることではない。しかし、それに対するイスラエルの報復措置は、常軌を逸している。ここには、パレスチナ人をすべて滅亡させようという、イスラエルの思惑が働いている。まさにジェノサイドであり、国際法上も違法行為とされている。なのになぜ西側諸国はイスラエルを応援するのか。考えてもわからない。
 わからないことは学べばいい。そこで、ウクライナ問題やパレスチナ問題についての色々な人の講演会を聞いてみた。今となっては誰が言ったことだかよく覚えていないが、究極には「好きか嫌いか」が理由だそうだ。ウクライナは白人の国で、西側諸国と仲良くしようとしているから「好き」。ロシアは西側諸国に敵対的な態度を取るから「嫌い」。イスラエルは西側諸国に応援する人たちがたくさんいて、その人たちが力を持っているから「好き」。パレスチナ人はアラブ系だから「嫌い」。という構図が描けるようだ。日本にとってはアメリカは「好き」な国で、ロシアは「嫌い」な国となる。「好き嫌い」だけで相手に対する態度が変わるのは国家間の関係において許されるのだろうか?日本国憲法前文には「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。」と書かれている。この憲法の精神によれば、日本は世界中のすべての人が等しく平和のうちに生存できるように、行動していかなければならないと思う。なぜ日本はこの憲法の精神を活かすことができないのか?考えてもわからない。

 

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