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好きになった日
初めてのデートは、合コンの帰りに次の約束をしてくれたのがきっかけだった。
この日から次の約束までの間、これでもか?!というぐらい沢山LINEをしたね。
そのお陰で、次に会える日を私はとても心待にしていたよ。
だけど年下の君に恋愛対象として見てもらえるなんて、これっぽっちも思っていなかった私は、仲良くなれたらいいな♪ぐらいの軽い気持ちだった。
前日に新しい服と下着を買いに行った。
当日はばっちりメイクをして待ち合わせ場所へ向かった。
ここまでしていても私はまだ君へ対する気持ちは友情だと思っていた。
だって年下と付き合ったことがなかったから。
1週間前に1度しか会ったことのない君は小柄で猫背な男の子。
私の姿を見て、私だと気づいてくれるか?ちゃんと覚えていてくれているか少し心配だった。
重たそうなリュックで走ってきた君の姿を見て『あれ?ちょっと健気で可愛い』と感じた。
これが【年下の男の子】のフィルターなのか?!
君が予約してくれた一軒目。
L字の席に通された。
対面より距離が近くて、横並びより姿が見える座り方。
後々聞いてみると、そういう席を探したと言っていたが…私はこの時点でも、まだ友情だと思っていた。
距離が近いことも『なんて人懐っこい子なんだろう~可愛い』なんて暢気な気持ちだった。
二軒目も楽しくお店を出て、それでもまだまだ話足りなくてゆっくり話ができるところを探した。
終電も無くなる時間になるとカフェは開いていない。
しかし二軒ハシゴするとお腹もいっぱい。
そこでゆっくり話せるところとしてカラオケに行くことにした。
歌う気は全くない。
個室に二人っきり。
選曲はせず、ひたすら会話を楽しんでいた。
ここまできても、私はまだ君への興味を友情だと思っていた。
年下の男の子だけど、これまで知り合ってきたどの男性よりも受け答えが柔らかく居心地がいい。
そして、誰よりもきちんと私の話を聞いてくれた。
『頑張ったね。休んでいいよ』
私がずっと友情だと思っていた気持ちが恋に変わった瞬間だ。
2回しか会ったことのない小柄で猫背な年下の男の子が好きな人になり、数十分後彼氏となった初めてのデート。
もうすぐ、あれから1年になるが今でもこの年下の男の子への興味は深くなるばかりだ。
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