30代の超肥満男性が1年で40㎏の減量に成功したダイエットのやり方

自己紹介

はじめまして。こみぃ(kommyF)です。都内のヘルスケア企業で働くデータエンジニアです。

2020年1月17日。私の体重は過去最高の108kgに達していました。幸いにして病気にはならなかったものの、健康診断ではかなり危険な結果を叩き出すようになり、これまでは茶化すくらいだった周囲からも本気で心配する声が出てくるようになりました。

これはさすがにまずいと思い一念発起してダイエットに取り組むこと1年。なんと40kgの減量という望外の成果を得て、体重は68kgになりました。健康診断でもほぼすべての数値が正常値となりました。

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私は小学生低学年の頃からいわゆる肥満児で、体型は私にとって最も強烈なコンプレックスの1つでした。20年以上も抱えていたコンプレックスを解消できたことによる喜びがどれほどのものか、ご想像いただけるでしょうか。

減量が進んでいく中で徐々に自分に自信がついていくと同時に、同じようなコンプレックスを抱える人が1人でも減ってほしいと強く思うようになりました。

世界はコロナ禍にあり、コロナに罹らずともコロナ太りなどで健康を損なう人も多いという状況です。その状況で、今回私がダイエットで得た知見を公開することは多くの人にとって有益であると考え、この度は記事という形でそれを共有しようと思った次第です。

この記事にはダイエットを実行するうえで必要なことを書いたつもりですが、個別のケースでどういうことをすればいいのかなどの悩みをすべてはカバーできていないかもしれません。

何か聞きたいことがある方がいましたら、TwitterでDMなどいただければ答えられる範囲でお答えいたします。ぜひお気軽にご連絡ください。

また、実際にダイエット中の経過などをnoteで公開していますので、興味があればそちらもご覧ください(このアカウントのnoteです)。

この記事に書いてある内容

この記事では、まずあなたがダイエットに取り組むべき理由を解説します。何故ダイエットすべきなのかを理解することはモチベーションを保つのに大きく貢献します。

次に、ダイエットの具体的なやり方について、体重の増減の根本的な構造であるカロリー理論の説明からはじめて、現実的な計画の建て方実践のやり方をお伝えします。

その次に、ダイエットが失敗してしまう主な理由とそれについての対処法を述べます。また、それらとは違いますが、よく質問されたり話題に上がる項目について私の考えを述べています。

そして、最後にあとがきとして、私自身がダイエットを経てヘルスケアについて考えていることなどについて述べさせていただきます。完走した感想というやつです。

ダイエットを始めたい方へ

ダイエットについては色々な理論や方法があり、ダイエットをサポートするパーソナルトレーナーのような職業もあります。

そういった有料のものは有料の価値はあるとは思いますが、まずはこの記事に書いてある内容を試してみていただきたいと思います。

なぜかというと、この記事に書いてある通りのことができる方は、その他の余計な出費をすることなくダイエットを完遂できるからです。

人によってはこの記事に書いてある内容をしっかり実施できない事情があるかもしれません。肥満外来やパーソナルトレーナーなど、世の中にある有料のサービスを検討するのは、そうなった場合でよいかなと思います。

というのも、もしそういったサービスを利用するとしても、結局はこの記事に書いてあるようなことをするだけだからです。実施しやすいようにサポートをしてくれるだけで、根本的な理論であるカロリー理論から逃れるのは人間には不可能なのですね。

ダイエットのすゝめ

突然ですが、あなたは今太っていますか?太っていませんか?

太っていると答えた方は、是非今日からダイエットをしましょう。これまで成功したことがないとか、どうやればいいのかわからないという人も心配は要りません。そのあたりはこの記事で説明します。

何故ここまで強く勧めるかというと、ダイエットによりあなたが得るものは非常に多いからです。

ダイエットをすることにより、あなたはまず健康な身体を手に入れます。健康な身体はあなたの活動可能な量を増やしてくれます。

さらに、痩せることで着ることができる服が増えます。アウトドアな趣味を力いっぱい楽しむこともできます。これらは太っている状態でも楽しむことができるものですが、意識的か無意識的か、太っている人はこれらを自然に選択肢から外してしまいます。

このように、ダイエットをすることはあなたが何かをしたいと思ったときの選択肢を広げてくれるのです。

それだけではありません。健康な身体でいることで避けられる不利益があります。生活習慣病などは言うに及ばず、健康な身体は多くの病気からあなたを遠ざけます。本当かどうかはわかりませんが、コロナも肥満の人は重篤化しやすいというような噂もあります。

さらに、そのこと自体の良し悪しは別として、太っていることはあなたの印象を非常に悪くします。なので、気づかないうちに不利益を被っている可能性が高いのです。

ダイエットをするだけであなたは自分の活動量を増やすことができ、取りうる選択肢が広がり、様々な不利益を回避できます。

少し目を瞑って、もし太っていなかったならやりたいことを思い浮かべてみてください。

あなたはダイエットをすることで、それらをすべて得ることができるかもしれません。是非、今、この瞬間からダイエットをしましょう。待ってられない未来があなたを待っています。

また、もしあなたが今太っていないと答えた場合でも、ダイエットについて知識を得ておくのは非常に良いことです。世界はコロナ禍に見舞われており、気づけばコロナ太りで10kgの増量を果たしてしまったなどの事態も起こりえます。

ダイエットについてしっかり知識を得ていればそもそもコロナ太りを防ぐこともできますし、万が一太ってしまっても慌てずに対処が可能です。

ひょっとしたらあなたは高度の肥満であり、自分が痩せるのはもう無理だとあきらめているかもしれません。

そういった方こそ、まずはこの記事を読んでみていただきたいと思っています。自己紹介で述べた通り、私は1年で40㎏の減量に成功しました。

もしあなたが高度な肥満だったとして、40㎏痩せればかなり健康に近づけるのではないでしょうか。もしそうであれば、私はそれを実践できた証人です。あなたにもきっと同じことができるはずです。

あなたの脂肪はあなたの財産に変わる

私はダイエットをする過程で単純に健康な身体を手に入れたのみならず、他にも多くのものを得ました。

ダイエットというのはまずはしっかりと理論を理解し、長期的なスパンで目標を建てて、それを地道に実践し、定期的に振り返るという1つのプロジェクトです。

ダイエットというプロジェクトを通じて学んだことはダイエット以外でも広く応用できるものですし、達成したときの充実感は大きな自信になります。

同じような体験はダイエット以外でも得ることが可能ですが、ダイエットには非常に良い点があります。

ダイエットは正しいやり方をすれば成功し、その過程で他人と競争をする必要がありません

例えば、もしあなたがスポーツの大会で結果を出したいとなったら、どれだけ正しいやり方で努力をしても最終的にうまくいくとは限りません。相手もまた同じかそれ以上の練習を積んで大会に臨んでくるからです。

環境や他人に依存せず、自分の努力のフィードバックを確実に受けられるというのは、他のものではなかなかない要素です。

この先の世界がどのように変遷していくかは、多くの人には想像もできないことです。まずはその変遷に身を任せつつ、ダイエットに励んではどうでしょうか?

あなたがもし1年前の私のようにお腹に大量の脂肪をため込んでいるのなら、その脂肪はあなたが1つの成功体験を積むための資産なのです。

コロナで先が見えない今こそ、その資産を活用し、動くべき日のための力に換えましょう。

ダイエットのやり方

あなたがダイエットをすべき理由を説明したところで、さっそくダイエットの具体的なやり方に入っていきましょう。

ダイエットに成功したら叶うことややりたいことを書き出す

まず、あなたが何故ダイエットするのかを具体的に書き出しましょう。

具体的なやり方をと言っておいて、いきなり精神的な話に入るのには疑問があるかもしれませんが、私はこの作業は欠かせないものだと思っています。

ダイエットのメリットを書き出すというのは、要するにあなたがダイエットで得られる報酬をリストアップするということです。

ここから先で説明していくのは、ダイエットにおいてあなたがやるべきこと、要するに支払うべきコストの話が主になります。

人間というのは自分が支払っているコストと報酬が見合っていないと頑張れない生き物です。

ダイエット理論やダイエットをサポートする人の中には、ダイエットはつらくないというような言い方をしていることがあります。つらくないから君もやってみよう。絶対できる、というわけですね。

私はこのスタンスには断固として反対します。ダイエットは大変です。ダイエットは正しい努力をすれば必ず成功しますが、太っていて悩んでいる人にとっては大変な作業であることは認めざるを得ないのです。

ダイエットは非常に大変で、あなたにも相応の覚悟が必要です。でも乗り越えたらそれに見合う素晴らしいリターンが得られるから頑張りましょう。というのがダイエットに向かう正しいスタンスだと思っています。

ですから、空腹に耐えているときなどに自分が何のためにダイエットをしているのかを思い返せるのはモチベーションを保つのに非常に重要です。

この作業の注意点は2つあります。

1つ目はネガティブなことを書かないことです。

繰り返しますが、ダイエットは基本的に大変です。それは認めないといけません。今まで思うさま食べていた人が、特に食べることがストレス発散だった人が、食事を制限するというのがどれほど大変かというと、多分これを読んでいる人の想像のはるかに上をいきます。

多くの人が勘違いをしていますが、ネガティブな気持ちを糧にした努力というのは長続きしません。体型を馬鹿にされて悔しかったという気持ちがどれだけ強かったとしても、目の前の空腹に耐えつづける力に換えることはできないんです。

いままでダイエットに失敗した経験がある人は、ひょっとしたらこの話に思い当たることがあるかもしれませんね。

つらい思いをしている人に本当に活力を与えてくれるのはネガティブな思い出ではなくポジティブな希望です。ダイエットをポジティブな気持ちで行うためにも、ネガティブなことは書かないようにしましょう。

2つ目は実現可能性が低くてもワンチャンありそうなら書くことです。

「ダイエットして意中の方と恋仲になる」のような願いは実際にはダイエットが成功したとしても実現するかはわかりませんが、ダイエットをする上で力を与えてくれる要素であることは確かです。

空腹で辛い中でダイエットを志した当初の気持ちを思い出すためにも、実現可能性が低いものもたくさんリストアップしていきましょう。

参考までに私がダイエット当初に挙げていた項目をお見せします。

・モテる
・モテる
・高血圧が解消されて健康体になる
・大きな自信になる
・柔術の軽量級で大会に出る
・草野球で俊足巧打の選手として活躍できる
・南町田グランベリーパークでおしゃれな服を買って着こなす
・モテる
・ダイエット超成功者としてちやほやされる
・婚活で有利になる
・モテる
・ホノルルマラソンとか参加したい
・そのまま減量継続して筋トレもしてボディビルコンテストデビューとかもいいかも

ここには書けないようなことを書いていたりしますが、それは全部「モテる」に変換しておきました。実際にはどういうことを書いていたのかっていうのは、多分皆様想像がつくようなことです。思春期男子の妄想のようなものだと思ってください。

カロリー理論を理解する

あなたは今やダイエットがあなたにもたらすメリットを十分に知り、ダイエットを成功させたい理由もはっきりと認識できました。ここから先は具体的にあなたがする必要があることについて書いていきます。

ダイエットを成功させたいのであれば、あなたはまずカロリー理論を理解する必要があります

人間の身体における体重の増減は基本的にはすべてカロリー収支で決まります。

摂取カロリー = 食物等から摂取したカロリー
消費カロリー = 生命を維持したり活動によって消費するカロリー

体重の増減は単純にこの収支のバランスによります。要するに摂取カロリーが消費カロリーを上回っていれば太りますし、下回っていればその分痩せます

ダイエットというのは、消費カロリーが摂取カロリーを上回っている状態を長期間持続するという、ただそれだけの作業です。

7200 kcalが脂肪1 kgにあたりますので、毎日300 kcalずつ消費カロリーが多い状態にすれば24日で1㎏痩せる、という具合です。

ダイエットについて調べると、怪しいものも含めて色々なダイエット法が提唱されていると思いますが、根本的な理論はこのカロリー理論だけです。基本的にこの理論に基づいていない理論はすべて詐欺だと思っていていいでしょう。

よく言えば単純。残酷に言えば裏技が存在しない。それがダイエットなのです。

3つの消費カロリーを把握する

カロリー理論がダイエットのすべてであることはひとまずご理解いただけたかと思います。

摂取カロリーというのは食べるものですから、自分でコントロールすることになります。その前に、まずは自分の1日の消費カロリーを把握するというのが重要になります。

ここで、消費カロリーは以下の2つの測り方があります。

1つ目が基礎代謝です。これはあなたが1日中寝ていても消費されるカロリーです。その体重の状態で生命の維持するのに最低限必要なカロリーということですね。

2つ目が活動代謝です。これは実際にあなたが1日で消費するカロリーです。あなたは1日中寝ているわけではないと思いますので、起きて活動することで消費するカロリーも含めた消費カロリーということですね。

基礎代謝と活動代謝の関係性を式にすると、以下のようになります。

活動代謝 = 基礎代謝 x 活動レベル(普段日常生活でどのくらい動き回るかに合わせた係数)

これらの計算は年齢・身長・体重あたりを踏まえた少し複雑なのですが、便利なサイトで計算することができます。

https://keisan.casio.jp/exec/system/1567491116

例えばダイエット開始時の私の状態だとこういう感じですね。

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また、私の目標体重の場合はこのようになります。

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基礎代謝や活動代謝が体重が減ると少なくなっているのは、脂肪自体も代謝にカロリーを要することなどが理由となります。40㎏も変わるとかなり差が出てきます。

なお、活動レベルについてはコロナ禍で思っている以上に日中に動かなくなっているということを考慮に入れてください。思っているものよりも一つ低い活動レベルを選ぶくらいをオススメします。

これを踏まえて、あなたが把握しておくべきなのは消費カロリーが3つあります。

1つ目はあなたの現在の活動代謝です。ダイエット初期の私であれば、2556.161 kcalですね。

これはダイエットを始めたその時点での活動代謝です。ですので、これよりも少ない摂取カロリーであればその時点では消費カロリーが摂取カロリーを上回っている計算になります。

2つ目はあなたの目標体重の活動代謝です。私の例だと1913.105 kcalです。
目標体重の活動代謝は、これよりも少ない摂取カロリーを維持していれば長期的には目標体重に到達できるという値になります。

3つめはあなたの目標体重の基礎代謝です。私の例だと1594.254 kcalです。
これはあなたが目標体重に達したときに生命を維持するために必要な最低限度のカロリーであり、食事制限をするとしてもこれ以上は絶対に減らしてはいけないという量です。

急激なダイエットが推奨されないのは基本的には摂取カロリーの下限値がこのように存在するからです。

ダイエットはこの3つのカロリーを使って食生活や運動習慣を考えていくということになります。

カロリー理論に基づいてダイエット計画を建てる

3つのカロリーを理解したら、いよいよ計画を建てましょう。

ここでいう計画というのは、食事での摂取カロリーの計画です。ダイエットというのは、つまるところ食事改善なのです。

具体的に言うと、以下のルールで食事制限をすることになります。

・まずは「現在の活動代謝」以下になるように徐々に食事を減らしていきながら空腹に慣れる
・最終的に「目標体重の基礎代謝」以上「目標体重の活動代謝」未満となるような食生活を組み立てる
・「目標体重の基礎代謝」は絶対に下回らないようにする

ここで、現在の活動代謝は徐々に下がっていくことに注意してください。参考までに私の体格(身長163㎝、33歳)の場合での体重1㎏刻みの値を載せておきます。

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計画の建て方についてはこのまま私の数値を例に解説していきます。

まずは、1日の摂取カロリーを考えていきます。

いきなり基礎代謝である1600 kcalギリギリに減らすことを頑張ってもいいのですが、それだとかなり強烈な空腹感に耐えないといけないことになるので、現実的ではないかもしれません。

そこで、まずは2000kcalに減らして、10㎏減るごとに徐々に減らしていく感じにしてみましょう。脂肪1㎏を減量するのには累計で7200kcalが消費カロリー側に傾いていればいいので、1㎏減るのにかかる日数を計算することができます。

減量に伴って代謝も減っていくことを考慮すると、以下のような推移になりそうです。

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計算によると1年10か月くらいで40kg減量できることになりますね。

2年弱もかかるのは困る、もっと早く終わらせたい、となった場合には、とるべき選択肢は2つあります。

1つ目はもっと食事制限を強くすることです。先ほど説明した通りで目標体重の基礎代謝までは減らしていいので、いきなり1600 kcalに削ってみましょう。

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これだと1年5か月くらいで終わりますね。5か月くらい縮まりました。

減量の速度を上げる方法としてはもう1つ、運動をして消費カロリーを増やすという方法があります。

運動による消費カロリーは運動の項目ごとに違いますのでそれぞれをググって検索していただくのが良いでしょう。

例えばジョギングだと以下のようになります。

消費カロリー = 距離(km)x 体重(kg)

私の場合は毎月100㎞のジョギングをノルマに有酸素運動で追加のカロリー消費を行っていました。

走る日によって体重が違うので正確に計算するのは難しいですが、体重75㎏くらいで計算しても月に7500 kcal消費していますので、月に1㎏くらいの減量効果になります。

よく有酸素運動はダイエットには非効率という言葉を耳にします。これは主に2つの理由からです。

・実際に食事制限の方がダイエットへの貢献度が遥かに高い
・有酸素運動をするにはそれなりに時間を取る必要がある

月に100㎞のジョギングとさらっと書いていますが、実際これは楽ではありません。楽ではないですが、月1㎏の減量効果というのもまたバカになりません。

これは結局あなたがどのくらい減量したいか、する必要があるかによります。私のように1年で40㎏減らしたいとなったらやったほうがいいですし、1年で10㎏程度の減量でいいのであればやらなくてもいいと思います。

ですので、取り入れるかどうかはあなたの計画次第です。

さて、食事を1600kcalに制限することに加えて月に100㎞のジョギング。これなら1年で40㎏の減量は達成可能だろう、というふんわりした目標を建てることが出来ました

ここで大切なのが、これはあくまで計算上の話だということです。カロリー理論は根本的な原則ですが、多少は個人差などもありますのでかならず計算通りに行くというわけでもありません。しかし、大きくずれるということはまずありません

基本的にダイエットはやって終わりというわけではありませんので、無理せず最初に出た2年弱かかるペースで頑張るというのも悪いことではありません。

いずれにせよ、大切なのはしっかり計画を建てることです。

ちなみに私のnoteを見ると1日の摂取カロリーが基礎代謝を下回ってるように見えると思いますが、あれは8-10日に1回チートデイという形で一気に摂取しています。

さながら摂取カロリーを貯金してそれを切り崩しているような感じですね。私はこれをカロリー貯金と呼んでいます。

ここはまだ研究が十分に進んでいない領域なのですが、1週間程度のスパンで栄養バランスがとれていれば人間の身体はどうにかなるようです。

3つの注意点を守って計画を実践する

一日の摂取カロリーを決めて、必要なら追加で有酸素運動のノルマを作ったら、あとは基本的には日々の経過観察を行いながらそれを粛々と実践していくだけです。

日々の経過観察というのは具体的には3つです。

1つ目は体重を記録すること。ちゃんと体重が減っていっているかを確認するということですね。

体重を記録するにはアプリを使うのがおすすめです。私は以下のアプリを使っています。

インストールした特典として体組成計が安く買えたり体組成計と連動して体重入力をスムーズに行えたりという点が良いです。食事や有酸素運動の履歴を記録することもできます。

体重の推移はある程度個人差があるのですが、基本的にある程度長い期間(1か月など)で見た場合には計画を建てたときに計算したペースにかなり近くなるはずです。

ですので、もしペースが芳しくなかった場合には、活動レベルを高く見積もってしまっていたり、思っている以上にカロリーを摂取してしまっている可能性がありますので、見直す必要があります。

2つ目は食事を管理することです。100kcal単位くらいの多少大雑把な管理かまいません。アプリで食事を記録するのが簡単ですね。

なお、アプリは食事の記録する以外でも、どの食品がどの程度カロリーがあるのかを把握するために使うこともできます。外食せざるを得ない日などに事前に食べるものを決めておくこともできますね。

前日に食事を組み立てておいて翌日その通りに食べるという食べ方も楽しくてよいです。

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また、食事については毎回メニューを組み立てるとかなり頭を使って大変なので、メニューをある程度固定してしまうのがオススメです。私の場合は後述する「沼」をひたすら食べるようにしていました。

大切なのはカロリーがわからない食事を摂らないことです。コンビニで何かを買うときも外食をするときも、カロリー表示のあるものを買うようにしましょう。

3つ目は体調管理です。

体調を崩した状態でさらに食事制限をすると生命の危機が訪れますので、ダイエットにおいては体調管理に細心の注意を払う必要があります。

今の食事制限を続けることができそうか、そもそも現在の体調は問題ないかは常に確認しましょう。

無理をしていると感じたなら、食事の栄養バランスを見直し、必要ならダイエット計画を少し緩めることを検討してください。

なお、食事を制限しているので、特に初期は空腹感がすさまじいと思います。この、空腹に耐える、空腹に慣れるというのだけはダイエットにおいては避けては通れません。

空腹自体はかなりつらいがそれにより体調不良になるほどではないというなら、空腹には耐えましょう。そのうち空腹に慣れます。

これらを行って経過観察をしつつ、自分が続けられるダイエットを見極めていきましょう。

オススメの減量食「沼」

コロナ禍でリモートワーク化が進んできたこともあり、自炊ができるという方に是非オススメしたいのが「沼」という食事です。

食事の一部をこの「沼」に固定すると、カロリー計算が非常に簡単になります。私は10合炊きで作った沼を6等分して食べるという生活をしていました。

腹持ちもいいので空腹感がかなり軽減されるのに加え、栄養バランスも良いので体調を崩す可能性も下がります。見た目が苦手という方も多いのですが、抵抗感のない方は是非一度お試しください。

なお、こちらの「沼」はダイエット界隈ではかなり有名な食事で、アプリにも登録されています。便利な世の中になりましたね。

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ダイエットがうまく行かない理由とその対処法

カロリー理論を理解してしっかりと計画を建てて実践に取り組み始めても、なかなかダイエットがうまくいかず挫折してしまうことがあると思います。

この項ではダイエットにおいて特につまづきやすい事項とその対処法を説明していこうと思います。

食欲への誘惑に屈してドカ食いしてしまうことへの対処

多くの人がダイエットが失敗する一番大きな理由はおそらくこれではないかと思います。

まず根本的なことから述べていくと、空腹に慣れるということだけはダイエットにおいては逃れることができません。食べまくってるのに体重が減るということはあり得ないのです。

そのうえで、あなたが食欲に耐えられなかったのであれば、その理由は実は1つしかありません。

それは、あなたが自分にとって空腹に耐えるというのがどれほど大変なことなのかを甘く見ているということです。

ダイエットにおいて空腹に耐えるためのアドバイスは数多く存在します。そもそも食事になるようなものを近くに置かないとか、コンビニに入らないとか、腹持ちの良いものを食べる、などですね。

これらのアドバイスは非常に正しいです。お菓子などを手の届く場所に置くというかそもそも購入するのが論外ですし、コンビニも誘惑が大量にあるのでダイエット中にはあまり立ち入らない方がいいでしょう。腹持ちの良いものを食べることで空腹をある程度軽減はできます。

しかし、これらを実施したところで何かしらの不意の誘惑というのは必ず訪れます。空腹に耐えるのが大変なことであるという覚悟がないと、いずれ訪れるこの誘惑に負けてしまいます

だからこそ、その誘惑があなたにとって恐ろしい敵であることを覚悟しましょうダイエットの初期は空腹を耐えることにだけ全集中しましょう。

ダイエットを志すときというのは人生についてのやる気に満ち溢れていることが多いので、ついつい他のことも並行で頑張ろうとしてしまいがちですが、甘いです。大甘です。

ダイエットは国民的RPGのように、序盤に弱い敵が現れて徐々に敵が強くなっていくような構造にはなっていません。初期の空腹こそがラスボス、クライマックスです。他のことには何も手を付けず、ただただ全力で空腹に耐える覚悟をしてください。

食事を遠ざけるようなライフハックに終始することを私があまり推奨できない理由は、空腹という自分の身体に起こる事態からは人間は逃げられないからです。大魔王からは逃げられないという点だけは国民的RPGと同じですね。

安心してほしいのは、空腹にはいずれ慣れるということです。そのうち逆に空腹でいるとダイエットが進んでいる実感がわいてきて安心できるようになります。

そして、そのうちにそもそも1日のうちの半分は空腹でいるのが正常な生活であると気づくことができます。

空腹状態とある程度共存できたり、定期的に空腹になるのが人間にとって当たり前の状態であることを理解できないと、ダイエットが終わった後にそれを維持するのが大変というのもあります。

なお、これは次に述べる体調を崩してしまうことと密接に関係しますので、そちらもご留意ください。

体調を崩してしまうことへの対処

空腹に耐えるのがある程度できるようになったときに次に起こるつまづきポイントがこれです。体調を崩しているのにさらに食事を制限すると命に関わる可能性がありますので回復するためには素直に食べるしかなく、ダイエットにとっては手痛いダメージになります。

これが起きる原因は主に2つです。

1つ目が食事を制限しすぎていることです。実際に自分が食べている食事のカロリーを改めて計算しなおしてください。

もしあなたがギリギリで目標の基礎代謝を越えるくらいの激しい食事制限をしている場合には、実際には摂取しているカロリーが足りていない可能性があります。

2つ目はカロリー計算はできているが栄養バランスが崩れている場合です。

食事を制限しているからこそ栄養バランスが取れた食事を心がけましょう。

対処法としては、主に2つです。

1つ目は自分の食事の量や栄養バランスを改めて見直すことです。

それにはやはりアプリの力を借りるのが良いと思います。最近のアプリは食事を入力するとカロリーと栄養バランスを表示してくれますし、ものによってはオススメの食材も紹介してくれます。

2つ目としては、本当に身体を壊しそうなくらいお腹がすいているときに食べるものをあらかじめ用意しておくことです。冷蔵庫にひっそりとゆで卵やサラダチキンを忍ばせておき、本当に耐えられなくなったらまずはそれを食べるという感じですね。

極限まで食事を制限する場合は下手をすると身体が本格的に飢餓状態になってかなり危険なことになりかねませんので、とっさに摂れる食品を少しだけ置いておくことは安全上もかなり意味があります。

もともと激しく食事制限をしている場合は追加でちょっと食べたところで別に問題はありません。その日は活動代謝くらいまで食べて翌日からまた頑張りましょう

なお、体調を崩したら食欲はなくなるからさらにダイエットが進むんじゃないのかと思う方がいるかもしれませんが、そういう方は太るタイプの人間の食欲を甘く見ています。体調を崩しても最後の最後まで食欲を失わないのが太るタイプの人間です。私が証人です。

飲み会などで食べ過ぎてしまうことへの対処

今年はコロナ禍でかなり飲み会なども減りましたし、今後もそうだとは思いますが、とはいえ飲み会などが全くなくなるということもないと思います。

身もふたもない言い方をしてしまうと、ダイエットに深刻な影響を与えることが予想される飲み会には行かないでください。

これは空腹への耐え方とは逆で、まっとうなライフハックで攻略すべき事態です。飲み会の場に行ってから空腹に耐えるよりもなんとかしてその飲み会を回避する方がはるかに簡単です。

ダイエット中の飲み会について、過去に詳しく書いたことがあります。それがこちらの記事です。興味があればご一読ください。

ダイエット仲間は作るべきか?

ダイエットをするときに、ダイエット仲間を作ってお互いに刺激しあうといいというようなアドバイスをよく聞きます。

私はこれはやり方を間違えると逆にダイエットに悪影響であると考えています。

理由は2つあります。

1つ目はそのダイエット仲間がダイエットに対してどのくらい情熱を持っているのかがわからないからです。あなたと同じレベルの情熱を持っていない方と一緒にダイエットをしてしまうと、その人は大抵あなたの足を引っ張ることになります。

あなたが全身全霊で空腹に耐えているときに、その仲間が自分を甘やかしているシーンを目撃してしまうと、あなたも影響を受けてしまいます。

これはちょうどスラムダンクで全国優勝を狙って激しい練習をしたい赤木が他の部員との温度差でうまくいかないシーンと非常に似ています。

「痩せたくねえのか!!」と怒るくらいならまだいいのですが、自分もちょっとくらいいいかと思ってしまうと最悪ですね。

スラムダンクは名作ですので、ダイエットの合間に是非読んでください。

2つ目は本来しなくてよかった労力が増えることです。これは特に身近な知り合いなどと一緒にダイエットをする場合のデメリットになります。

以前、私がダイエットのためにランニングをしているという話をしたときに、自分もダイエットをしたいから今度一緒に走ろうと提案してくれた友人がいたのですが、私はそれを断りました。

なぜかというと、一緒にランニングをしようとすると労力が増えるからです。走る時間を合わせなくてはいけません。数分とはいえどちらかが集合場所で待つことになります。走るペースや走る距離も合わせなくてはいけません。一人で走るだけなら、好きなタイミングで好きな距離を走ればよかっただけなのに。

このような追加の労力は基本的に避けるべきです。ダイエット自体が非常に大変なことなのに、さらに労力を増やしてはいけません

以上のことから、ダイエット仲間を作る場合に気を付けるべきなのは、2点です。

1つは相手のダイエットの進捗の具合に関わらず自分は自分のペースでダイエットを続けられるかどうかです。相手の進捗が気になって影響されてしまうようなら、その人をダイエット仲間にしない方がよいでしょう。

2つ目は、あくまでダイエットは一人でやる前提でいることです。ダイエットは自分のペースで一人でやるものです。一緒に何かをすることで増える労力を甘く見ないでください。

いずれにせよ、ダイエット仲間を作ることで得られる恩恵と、増える労力をしっかり考えましょう。

SNSなどでダイエット日記をつけるべきか?

ダイエットをしていることを周りに宣言することで自分を追い込み、モチベーションを維持するとよいというアドバイスも、これまたよく耳にします。

これも私の考えだと、やり方をしっかり考えたほうが良いです。

まずこういうことをすると、あなたの情熱を理解していない人が茶化しに来ます。必ず一人は茶化しに来ます

もしこの一人の軽率な茶化しであなたが傷つくことが予想されるのであれば、あなたはその人にダイエット宣言をするべきではありません

大抵そのくらいの状況というのは、まだしっかり成果も出ていなくて自分に自信がないときであることが多いです。ある程度続けて成果も出てくると、ちょっとした茶化しくらいは受け流せるようになりますし、あなたの努力が本物であることが周りにも十分に伝わります

私はダイエット初期に茶化されたら不快な思いをすることがわかっていたので、10㎏減量が進み、そのまま目標まで継続できる自信がつくまでは身近な人に言うだけにとどめていました。Facebookで知り合いに宣言をしたときには何人かが茶化してきましたが、もはやそれで動揺するような地点はとっくに越えていたので、さらりと受け流すことができました。

そして、茶化す言葉以外の応援の言葉を活力にさらに頑張ることができました。宣言をするタイミングとしては完璧でしたね。

ダイエットにおいては周りの協力が必要です。飲み会や食事に参加できなくても配慮してくれたり、応援してくれる人は必要ですからね。なので、いずれどこかで宣言することにはなります。

だからこそ、誰にいつ話すかはかなり慎重に考えたほうがよいと思います。不安があるなら、まだ宣言するのはやめておきましょう。

ダイエットの初期の段階では、心無い茶化しかたをしない人、その人の協力が必要である人、自分の努力を見守っていてほしい人、あたりにだけ宣言するのがよいでしょう。

あとがき

私が望む健康で文化的な世界

健康でいるというのは人が文化的な生活を営むのに最も基礎となるものです。どれだけ裕福だとしても、本人が健康でなければ、やはり良い生活とは言い難いでしょう。

にもかかわらず、世界には健康を損なってしまっている人が多くいます。肥満は健康を損なう最もポピュラーな形の一つです。

ダイエット生活の最中、私は何故人は太ってしまうのかということによく想いを馳せていました。そこでよく行き着いたのが、体重の増減についての正しい情報を得ることが何故か難しいということでした。

このnoteで再三述べたように、体重の増減は基本的にカロリー収支がすべてです。カロリー理論にたどり着き、正しい方法を実践すれば、ダイエットはほぼ成功します。最初からカロリーを意識した生活ができていれば、そもそも太りません。

しかし、ダイエットを志したときに人の目に入ってくるのは、怪しげな広告や怪しげなダイエット理論です。カロリー理論にたどり着くことはできますが、カロリー理論こそが正解だと確信するような根拠にたどり着くのはかなり困難です。

そもそも、健康という人にとって最重要なものに対して大きな要素を占める体重の増減について、カロリー理論をさしおいて怪しげなダイエット理論の乱立を許しているというのはかなりおかしな話です。

本来なら義務教育で教えてもいいくらいの情報なはずですが、なぜかそうなっていません。(もし教えていたなら私が聞き逃しただけです。申し訳ありません。)

結果として多くの人が、楽してダイエットができると謳う怪しげなダイエット法に騙されてつらい思いをしてしまいます。人を騙すやつが一番悪いのは間違いありませんが、正しい情報にたどり着くのが困難であるという状況も、同じくらい問題なのです。

カロリー理論に限らず、健康に関しての基本的な情報は誰もが望めば簡単に手に入る世の中というのが、私が望む健康で文化的な世界です。

この記事が、そんな世界になる一助になってほしいと思っています。

40㎏のダイエットを完走した感想

まず率直な感想をいうと、めちゃくちゃ嬉しいという一言に尽きます。

2020年1月にダイエットを志したとき、自分のダイエットがどの程度の期間かかるかは未知数でした。

2-3年はかかると思ってやり方を調べたりして計算していったところ、案外と1年で行けるかもしれないということになり、すごく希望が湧いてきたのを覚えています。

1年というのも決して短い時間ではありませんが、自分の最大のコンプレックスを克服できると考えれば悪くない代償です。

それ以来、私は自分の生活の優先度をすべてダイエットに振り切りました。仕事上も少しだけ転機があったのですが、選択肢の中でダイエットに最も影響を与えないものを選びました。他の趣味とダイエットがかち合うときはすべてダイエットを優先しました。

大学時代の柔道部で、先生が言っていた言葉をよく思い出します。

「達成したときの喜びはつぎ込んだ情熱の量にだけ比例する」

すべての情熱を注ぎこんで1年を過ごし、達成し、自分の最大のコンプレックスを克服した。その喜びは、これまでの人生の中でも最大級でした。

さらなるボディメイクへ

40㎏のダイエットを完遂して思うのは、まだまだ自分の身体は全然イケてないということです。まだまだお腹にお肉が余ってますし、筋肉も足りない!!!

より肉体に磨きをかけるべく、最近ジム通いを始めました。マッチョメンたちの中で筋トレをしていると、より身が引き締まる思いがします。

40㎏の減量の次の目標は体脂肪率12%のムキムキボディに決まっていて、この通りすでに動き出しています。

このあたりの過程もいずれまた皆様にお見せできる日が来ればいいなと思っております。


ここまで読んでくださってありがとうございました。

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それによりあなたの周りで肥満に苦しむ人が一人でも減り、健康に生きる人が増えることを願っています。

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