掛け物
お茶の世界では床の間には掛け軸が飾られます。掛け軸はお軸、掛物(かけもの)とも呼ばれ主賓(正客)を思い、茶事のテーマやその季節にふさわしい禅僧が書かいた禅語の墨蹟(ぼくせき)がよく飾かざられます。
千利休は「掛物ほど第一の道具はなし」といったそうです。
たとえば春ならば、
一花開天下春(いっかひらいててんかはるなり)
一片の花が開くその瞬間にあたり一面見渡すかぎり春の真っ盛りというような意味です。
夏
夏雲多奇峰(かうんきほうおおし)
禅語の多くは中国 から伝わっていて、これは夏の入道雲は、変わった峰を 模したものが多いという意味です。
秋
開門落葉多(もんをひらけばらくようおおし)
秋も深まった寒い早朝 、庭の門をあけると、あたり一面に広がった落ち葉
冬
紅炉一点雪(こうろいってんのゆき )
紅炉の上に置いた雪がたちまち溶けてしまうように、私欲や迷いなどがなくなる。など様々なものがあります。
掛け軸には描いた人の人格があるといわれ、掛け軸を拝見する時には初めと終わりにお辞儀をします。日本的な道を学ぶ、精神性なんでしょうね。達筆なので読めそうで読めない…
意味についてもこちらの心の状態でニュアンスが変わってくるような気もしたりする言葉もあり、まだまだ学びが必要です。
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