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太子講

大工技術者には49歳で亡くなった聖徳太子を大工技術の祖として奉讚する太子講(太師講)をおこないます。聖徳太子「廐戸皇子(うまやどのみこ)」は法隆寺「創建当時は斑鳩寺(鵤寺 = いかるがでら)」の建設にあたり朝鮮半島から大工職人(工匠)や瓦職人を呼び寄せ木造建築の基礎を築いたとされており太子講は大工や左官、瓦屋、桶屋、畳屋、下駄屋、指物師、曲物師、木型屋、鳶、 屋根葺き、建具屋、井戸屋、杣、樵、鍛冶屋、石工などの職人の間で行われる行事です。 聖徳太子の忌日二月二二日にその講中で行なわれる法要と宴会で、組合の無かった大工技術者たちが寄り合い職人の賃金などを決めていたそうです。現在は廃れてきていますがそれでも継承しようと頑張っている団体もあります。先日福岡で茶の湯住宅プロデューサー講習のあとの懇親会で太子講の話題が出ました。現在は必要性を感じないのかもしれませんが、こういう文化があるんだよ…ということは継承していくべきだと思います。希望の大小や実施方法は時代と共に変化しないとなりませんが、文化としてその心は継承していかないとと思います。

今でも建前をする前には四方に盛り塩してお酒でお清めをして工事の安全をお祈りする。
茶室などは大工の作業場で仮組みしてから現場で組み立てる
土壁をする家が最近は少なくなっており、左官技術の継承も待ったなし…
庭師も職人不足が深刻で、剪定などのメンテナンスも事欠くようになってきています。

今年1月30日に設立した一般社団法人茶の湯住宅推進機構は茶の湯を楽しむための特別な空間茶室は海外に誇れる日本の文化としてとらえ、茶室を通して大工をはじめ木造住宅に関わる職人技術の育成をすることで社会に貢献していきたいと考えてます。茶室を扱える人材育成と、茶室を計画されているお客様のサポートをさせていただいています。


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