映画「極道の妻たち」感想文

一昨日からおなかの調子が悪く病院で診てもらったらお腹の風邪だとお医者さんに言われました。
昨日は派遣の仕事はお休みして薬を飲んで寝ていました。
やや元気になったら家で在宅ワークをしてまた寝たり、掃除をしてしんどくなってまた横になったり。ああ、真面目で素晴らしい私。
派遣のお仕事も在宅なら少しは出来たかもしれません。でも、テレワークができないそうなんですよね。
15年前と5年前にに在宅ワークの仕事をそれぞれつかみにいった自分を幸運に思います。あまり収入にならないけど。ほんまありがたい。

やることを終えたあと、何か精のつく映画でも観たいなと思い、ネットフリックスで「極道の妻たち」を選択。五社英雄監督作品ですよ。思えば、きちんと通してみたことが無いかもしれない。

1986年公開作品。岩下志麻演じる極道の妻・粟津環は、夫が服役中のうちに組の拡大に成功。
自分と同じように夫が服役中の女たちを集め、「懲役やもめの会」を開催する。
氷がたっぷり放り込まれた巨大グラスにブランデーをなみなみ注ぎ回し飲みをする女たち。
バブル真っ盛りだった当時の日本が垣間見られます。
どんちゃん騒ぎをするなか、女たちがかわるがわる環に相談をしにいきます。頼りにされていることがわかるシーン。

そんな環にはスナックでアルバイトをしている妹・真琴(かたせ梨乃)がいました。真琴は、自分の意志というものがほぼない「昭和の控えめな大人にとって都合のいいお嬢さん」。環およびスナックの客であり自称芸能事務所の社長でヤクザの杉田(世良公則)にその弱い性格や頭を見透かされていて、勝手に結婚を決められたり、肉体を支配されたりと散々な目にあいます。

やがて環が率いる組の上に君臨する堂本組の組長が亡くなり、分裂や闘争が激しくなっていきます。夫の出所を間近に迎え、冷静に毅然と闘争のなかを生き抜く環と杉田の弱さやその子分たちと触れ合ううちに道を外してしまう真琴。

自分がしていたことの愚かさに気づき、環のもとに戻る真琴でしたが、激しい姉妹喧嘩の末、杉田のもとへと走り出します。

これほど激しいキャットファイトは観たことがないというほどのかなり時間をとったシーン。同じ五社英雄監督作品の「陽き楼」での浅野温子と池上季実子のキャットファイトも長くて迫力がありましたが、着物を切り裂かれる岩下志麻、パンツ丸出しのかたせ梨乃には到底太刀打ちできないと思われます。

時々トンチキな場面や台詞もあるので、作品としては軽いように思えましたが、真琴と杉田のカップルが虚勢を張っているものの本当は自信が無く孤独であるがためにお互いを欲してしまう寂しさには重みを感じざるをえませんでした。杉田を演じる若かりし頃の世良公則が千鳥の大悟そっくりでビックリしましたが。

さて、まだ本調子ではないので本日も派遣のお仕事は休もうと思います。




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