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韓国映画「白夜行 白い闇の中を歩く」感想文

元・質屋の従業員である男性が殺害された。若手刑事は捜査を進める過程で、14年前のある事件との繋がりを見つける。
彼は、その担当刑事に連絡を取ったあと、すぐに姿を消してしまう。
当時の担当刑事は、14年前の事件の関係者である男女を追い始める。
当時、少女だった女性は実業家兼教師として活躍しているのだが、少年の行方はわからない。ただ、少女の人生には常に不審な犯罪がついてまわっているのだった。

東野圭吾のベストセラー小説「白夜行」の映画化(韓国版)。
本当は別の映画を観たくてアマゾンプライムを開けたのだが観れず、たゆ・たうひとさんが以前記事にされていたことを思い出してこちらを選択。
20年くらい前に原作を読んでいるので、展開は知っているものの、やっぱりあらためて胸くそ悪かった。
ただ、ドラマ化されたものよりかは原作の世界観に近いような気がした。
えげつなさや薄暗さ、大人の野蛮さ生臭さなどが。

ある程度の大人は知っていると思われるが、世の中には「幸せそうな人が許せない」から、「他人には自分と同じくらい不幸であってほしい」と願う人が結構多くいる。
それを悪魔が如く暴走させたのがこの作品だと思う。

ヒロインがモンスターになってしまった悲惨な理由もしっかり描かれており、こういうところでこれ以上ないくらい手を抜かないのがやはり韓国映画だよなと気分が悪くなりながらも唸ってしまわざるを得なかった。

事件当時の担当刑事を演じる名優・ハン・ソッキュさんもいいのだが、やはり、ヒロインを演じたソン・イェジンさんが素晴らしかった。
ソン・イェジンさんといえば、最近では「愛の不時着」の大ヒットで有名。
一生、女優でやっていくんだという覚悟が演技から見える方なのでこれからの作品も楽しみである。


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