親への思い

子供が年中〜小学生になってから、徐々に子供時代の思い出がよみがえる。

20代まで、理不尽に怒られたことや、親の失敗が随分頭の中では目立っていて、腹が立ったり、悲しかったり、悶々とした時期が長かった。
子供を持っていっそうその思いが強くなった。

それを、これまでずっと母にはぶつけていた。

こうしてほしかった、あぁしてほしかった。

だけど、子供たちが大きくなるにつれて、その思いは大きく変わっていく。

私の子供時代は、総じて幸せなのだ。

父と母は仲が良く、真面目で働き者の父と、料理上手な母。
4人きょうだいに恵まれ、遊び相手に困らず、学校から帰宅するといつも家でのんびりと過ごした。

今でも思い出す楽しかった何気ない日々。

幼稚園の頃、制服だったけど、唯一自由だったブラウスは可愛いものを着せてくれたこと。
引っ越してから保育所に馴染めず、泣きじゃくる私のために試行錯誤して幼稚園を探して入れてくれたこと。
冬の朝、起きると、通学中体が冷えるよね〜とお茶を入れたり、ココアを入れてくれたこと。
母も一緒に朝寝坊して、起きてから10分で家を出て、帰宅後朝を振り返って大笑いしたこと。
学校から帰ったらおやつを食べながら、ランドセル片付けてよと言われながらうだうだしたこと。
いつも母は読書がドラマ鑑賞をしていて、何が面白いんだろうと不思議だったこと。
おかあさんといっしょ、をみてるといい匂いがして、今日の夕飯なんだろうと台所を覗きに行き、手伝ったり喋ったりしながら過ごしたこと。
冬でも夏でも年中お風呂を沸かしてくれて、お湯に浸かると、体の疲れが取れてよく眠れるよと言ってくれたこと。
必ず20時過ぎたら布団に入るよう促してくれたこと。
家に常備されていないような持ち物を前日の夜に申し出て困らせたこと。
パジャマを洗濯に出す日を曜日で決めても全然守れなくてやめたこと。
毎週土曜日には必ずお布団のシーツを洗って、綺麗にしてたこと。
休みの日には買い物に行ったり、ドライブに連れて行ってくれたこと。
大きい車で遠方のおばあちゃんちに遊びに行ったこと。飽きるからと途中で車の中にブラウン管テレビが置かれて大はしゃぎしたこと。
家族旅行も、キャンプ、コテージ、リゾートホテル、たくさん行ったこと。
食べ放題に行ってたくさん食べたこと。
その度に母が何か一つは忘れ物をするので、そのうち持ち物リストを作って配られるようになったこと。
家族旅行の車の中やホテルでしか話さないいろいろな会話をしたこと。
おばあちゃんが来るよって聞いたら学校から帰るのが待ち遠しかったこと。
おばあちゃんがJRの車内販売で買ってきてくれるお土産を食べるのが楽しみだったこと。

毒親なんて言葉が、よく使われるので

親の悪いところじゃなくて
良いところ たくさん思い出せるようになったのは
子供を産んだだけじゃなく、育てていく過程で
ようやく私が親になれた証拠

自分の幼児期の記憶は曖昧だから
子供が小学生になったから 鮮明に思い出す 親との関係

両親と、自分の幸せな子供時代に、心から感謝して

ライフスタイルに大いに悩んだ20代は
幸せな子供時代があったからたくさんのチャレンジができたのだと、そう思うのでした。

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