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2022年11月7日 小松庵銀座 ≡ 森の時間 ≡ 講師 アートプロデューサー 風戸重利さん

小松庵総本家の銀座店では、お蕎麦をご提供する空間で同時に絵画などを展示するギャラリーを行なっています。このギャラリーのプロデューサー・風戸重利さんは、千葉県木更津市で開催する木更津みなとぐちアートプロジェクト2022 ミナート(11月17日~12月4日開催)の総合ディレクターとして関わっています。
11月7日(月)の「森の時間」では、風戸さんから「ミナート」の紹介をしていただきました。
「ミナート」ホームページ https://art-kisarazu.jp/>


風戸重利さん
木更津みなとぐちアートプロジェクト2022 ミナート」は千葉県木更津市の市制施行80周年記念協賛事業として企画されたイベントです。
まずは木更津市の位置をご確認ください。

<東京湾アクアラインは海ほたるから出たら木更津側になります>

川崎市から東京湾アクアラインで繋がっているのが木更津市です。
この高速道路も今年で25年になりました。
今は主要駅の東京・品川・渋谷・新宿・川崎などの駅から高速バスで1時間ほどの距離です。

木更津市には、古くは日本書紀や古事記の中で日本武尊の「きみさらず」の伝説もあり、江戸時代には歌舞伎「切られ与三郎」や木更津甚句が誕生しました。そのころには、日本橋には木更津専用の船着き場「木更津河岸」があったほど、港町として栄えていました。大正時代に発表された童謡「証城寺の狸ばやし」の舞台となったお寺の「証城寺」は、今も「證誠寺」として現存しています。

「ミナート」の柱の一つは、参加アーティストたちによる未来に向けての「文化の種まき」です。
具体的には、今年の6月から市内の小中学校11校の子どもたちに対して、11人の現代アーティストたちがワークショップを行いました。20年後の市制施行「100周年」には子供たちは社会を担う30代になります。
今回のアーティストたちとの出会いにより、子どもたちは多種多様な生き方や価値観に出会うことができました。
このことが、強く生き抜く力になると思っています。

では、実際に「ミナート」に参加して、小学生の子どもたちにワークショップを開催した小林雅子さんからお話をしていただこうと思います。
小林さんは、この銀座のギャラリーで開催しているグループ展の「はじまりの7人展」にも参加していて、「ミナート」では、作品の展示とワークショップの両方を担当します。
会期中にも、一般の人が参加できるワークショップを開催します。

小林雅子さん
「ミナート」では、小学6年生2クラスの子供たちにワークショップを開催しました。

「ミナート」のワークショップの様子を紹介するアーティストの小林雅子さん

まずは私自身の紹介をします。
私は子どものときから本が大好きでした。
書かれている内容も好きだし、手触りや質感も何もかもが好きです。その好きな本を切ったり折ったりして、私が感じたその本の世界観を作品として作っています。

<小松庵総本家銀座ギャラリー「はじまりの7人展」の小林雅子さん作品「白鯨」>


<小松庵総本家銀座ギャラリー「はじまりの7人展」の小林雅子さん作品「海底二万海里」>



私自身はそのような作品を作っていますが、ワークショップでは子供たちに既製品の本を使って、そこに絵を描いたり、色紙を貼ったり、セリフを書き加えたり、色を塗ったりして、世界に一つだけの本を作ってもらいました。
何か手を加えることで世界でたった一冊の自分だけの本を作ることができます。そういう本は、とても愛着が生まれて、もっとその本を好きになります。

ワークショップはどちらのクラスでも2回開催して、まず1回目は私が持って行った図鑑を使って、クラス全員で一冊の本を作りました。
2回目は自宅にある好きな本や余っている本などから一冊を持ってきてもらい、1人一冊の世界一つだけの本を作ってもらいました。


<「ミナート」会場での小林さんの作品の展示風景。150年の歴史ある紅雲堂書店内に、子どもたちの合作や書店の書籍と一緒に陳列されています>

その作品は、「ミナート」の期間に私の作った作品と一緒に展示します。
展示会場は創業150年の歴史のある古い書店の店内です。その店内に、普通に売られている本と、子どもたちの作品と、私の作品を一緒に陳列して、同じ空間で閲覧ができるようにしています。


<「ミナート」会場は木更津駅から港までの約1kmの間に点在するので、街散策しながらがおススメ>


小松孝至社長

今回の森の時間は以上です。
いつもは裏方にまわっている風戸さんの活動を知ることができました。
次回の「森の時間」は、11月21日(月)16時から、落語家の春風亭柳之助さんをお迎えして落語会を開催します。


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