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「HSS型HSP」人間の、苦悩と可能性。

 みなさん、「HSP」という言葉をご存知ですか?
「HSP」とは、「Highly Sensitive Person(ハイリー・センシティブ・パーソン)」のこと。「人一倍、繊細な人」という意味で(その頭文字をとって「HSP(エイチエスピー)」という)、精神疾患等の病気ではなく、その人の性質・気質のことをいいます。
 90年代のはじめに、高敏感性(高感受性)に関する研究を始めた、米国のエレイン・アーロン(Elaine Aron)博士によると、全人口の約20%の人は「HSP」だと言われているそうです。

 たまたま、noteのプロフィールを書くために調べものをしていたところ、自分の性格が「HSP」気質に思い当たる節があり、どんどん調べていくうちに、気づきました。
 どうやら自分は、「HSP」(繊細さや敏感な気質)と、その逆の「HSS」(High Sensation Seeking)といわれる「活動的で刺激を追い求める気質」の、2つの気質を持ち合わせる「HSS型HSP」の、人間なのではないか、と。


 ひょんなことから、自分の根っこに気づいてしまった、連休最終日。
「HSP」や「HSS型HSP」とは、なんぞや?から、自分を解剖・分析してみた結果をおはなしします。


「HSP」や「HSS型HSP」その特徴とは?

 「HSP」(Highly Sensitive Person)は、「人一倍繊細で人の気持ちや光・音・香りなどの刺激に敏感な人たち」のことで、全人口の20%がHSPと言われています。以下がその主な特徴です。
(出典元:新宿ストレスクリニックHPより)

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 この特徴を見たときに
「え…、これ、自分じゃん…」と、すぐに思いました。

 このうち、私が該当した項目は以下。


・一を聞いて、十のことを想像し、考えられる
・調べ物をはじめると深く掘り下げ、その知識の広さを周りに驚かれる
・お世辞や嘲笑をすぐに見抜いてしまう
・物事を始めるまでにあれこれ考え、時間がかかる
・その場限りの快楽よりも、生き方や哲学的なものごとに興味があり、浅い人間や話しが嫌い
・友達との時間は楽しいものの、気疲れしやすく帰宅すると、どっと疲れている
・映画や音楽、本などの芸術作品に感動して泣く
・人の些細な言葉に傷つき、いつまでも忘れられない
・些細なことに過剰なほど驚いてしまう
・悲しい映画や本などの登場人物に感情移入し、号泣する
・人のちょっとした仕草、目線、声音などに敏感で、機嫌や思っていることがわかる
・言葉を話せない幼児や動物の気持ちも察することができる
・冷蔵庫の機械音や時計の音が気になってしまう
・強い光や日光のまぶしさなどが苦手
・近くにいる人の口臭やタバコの臭いで気分が悪くなる
・第六感がはたらき、よく当たる



 その中でも、当てはまらない項目もいくつかあり、そこから探求心がむずむず…。私は一体何者なのか…。この辺が、もうすでに「HSP」気質全開なのですが、さらに調べていくと、真逆の「HSS」という気質もあることが、分かりました。

「HSS」(High Sensation Seeking)とは、「活動的で刺激を追い求める性質を持つ人たち」のことを指します。以下のサイトから「HSS」の自己診断のチェックができます。文章の転写は、日米双方の著作権等の承諾が必要となるため、ここではサイトからの文章引用はせず、ホームぺージのURLを掲載します。

*エレイン・アーロン(Elaine Aron)博士ホームページの日本語版
http://hspjk.life.coocan.jp/HSS-Test.html

 私はこの自己診断で、「14個」の項目にチェックが付きました。女性は11個以上つくと「HSS」の可能性が高いとのこと。
 私の性格に置き換えてみると、未知のことや知らない場所へ行くことが好きだったり、前例に対するこだわりがなく、誰もやったことがないことに対して、あまり抵抗がなかったり…、普段の私を知っている人は、頷ける内容だと思います。これも自他ともに認める、私の気質です。

 また、同サイトの中では、「HSP」、「HSS」のセルフチェックのほかに、子供の気質も調べられるチェックシートがありました。試しにやってみると、案の定、私の息子も、子供のHSPであるいわゆる「HSC(Highly Sensitive Child)」であるかも知れないということが分かりました。
 やはり、遺伝とかもあるのかな?この辺りは、アーロン博士の今後の研究が楽しみです。


 刺激に敏感な「HSP」と刺激を追い求める「HSS」。
一見、相反する性質にも思えますが、じつはこのどちらの性質も兼ね備えた人間が一定数存在、「HSS型HSP」というそうです。まさにこれが、私の気質だな、と思いました。ちなみに、この「HSS型HSP」は、人口の約6%程度だといわれています。いわゆるマイノリティです。


私が感じていた、生きづらさ。

 勿論、専門的な診断を受けた訳ではありませんが、この「HSS型HSP」の特徴をみて、そうか、だからか、と納得したし、正直、肩の力が少し抜けたような気がしました。多分、私は「HSS型HSP」なのだと思います。
 つい考えすぎたり、感じ過ぎたり、ひとりで抱え込んだり、周りとの調整にいつも苦しんだり、つねに、生きづらさを感じていました。

 自己分析すると、私には普段から、こんな傾向があります。

✔︎社交的で友達が多そうに見られるが、腹を割って話せるのはごくごく少数。

✔︎話しやすい印象を持たれやすく、人見知りせず、わりと誰とでも関係性をつくれる。

✔︎周囲からは常に楽観的で器用な人に見られるが、きちんとやろう、しっかりやろうとして、実はいつもめっちゃ疲れてる。

✔︎人と会うのも、遊びに行くのも好き。でも、準備に一生懸命になって、結局、自分は当日楽しめないことが多い。

✔︎なぜか、リーダーとか、とりまとめ役に推薦される、断れなくて引き受ける、そしてまた疲れる。

✔︎直感にしたがって動いて、だいたいその通りになる。

✔︎経験則を信じている。

✔︎たまに深く考えすぎて、やろうと思ったことが先延ばしになって後悔する。

✔︎例えば、ネットでAのことを調べていたはずなのに、A'、Aの二乗とか、それに関すること深掘りして調べていたはずなのに、気づいたら全然関係ないZのことを調べていて、最初に何を知りたくて調べていたのか分からなくなる。

✔︎誰かの些細な一言や傷ついた言葉や言動を、なかなか流せず、心に溜め込んでしまう。そして、ふとした時に思い出して、考え込んでしまって、また沈むの繰り返し。

✔︎期待されたり、監視されたりすると、やる気がなくなる、自由を愛する。

✔︎曖昧な情報は信じない、実経験や、直接人の話を聞くなど現場を重んじる(霞が関の机には何もないと思っている)。最終的には自分の経験で判断する。

✔︎現場に入りフィールドワークするのが好き。

✔︎音楽を聴いて感情が昂って泣く。

✔︎映画やドラマを見てすぐ泣く。
(最近は、NHK連続テレビ小説「エール」をみて毎朝泣いている)

✔︎ひとり時間が好き、ひとりの時間が無いと死ぬ。

✔︎知らないところへ行くのが好き、旅行が大好き。

✔︎新しいことにチャレンジするのが好き、前例とか慣習とか、気にしない。

✔︎人と人、人と情報をつなげるのが得意。

✔︎出る杭は打たれるのトラウマがあり(いじめを受けた経験)、正直あんまり目立ちたくない、裏方が好き。

✔︎わりと飽きっぽい。

✔︎自分にも、他人にも厳しい。

✔︎褒められるのが苦手。どう、返していいか分からなくなる。

✔︎ヒト、モノ、コトの本質、魅力、個性を見出す、光をあてるのが、わりと得意(埋もれて見えなくなっているようなもの、本人が気づいていないようなこと)。


 いろんなことがあるたびに、「これは自分の性格の問題なんだ」「自分ががんばれば済むはなしなんだ」と、ずっと思って生きてきました。周りとも、そして自分の中でも、ちぐはぐする感じも、そこからくる生きづらさも、全部自分のせい、自分が引き寄せている、と。
 具体的には、家族との時間を大切にしたいと思っている自分がいる一方で、どうしてもひとりの時間が欲しい、それが無いと自分を保てなくなる、バランスが取れなくなる、という矛盾。母親なのに、妻なのに、私はそれよりも自分という個を重視する自分勝手な人間なんだ、とずっと悩んでいました。


自分の個性として、受け入れる。

 でも、あれもそれも、生まれ持った気質からくるものであり、自分は、そういう性質を持っている人間なのだいうことを、知ることができて、すごく気が楽になったのが正直なところ。

 私はそういう気質を持って生まれた人間だから、と考えると、途端にこういった私のややこしい特徴も、ある意味「個性」だし、むしろ、この「個性」を活かして、世の中で役立てるように、生きていけばいいんだと思えるようになりました。
 仕事で活かせる能力もあることに気づけたこと、自分の進みたい方向へ向かうために、必要な力をすでに持ち合わせていたこと。短所だと思っていたことが、じつは自分の長所になるんだと、気づけたのが、とても嬉しかったのです。


とても励まされた記事をひとつ。


自分は自分のままでいい。
いまの環境や立場、周りを恨んだり、それを変えようと思ったり、まして、自分を責めたりしなくていい。自分の力が発揮できるモノ、コト、バショを見つければいいんだ。


 この個性を活かせる環境や状況を、探しながら、力を発揮できる仕事や使命、そこに繋がる天命をみつけることができたら、それこそ幸せだと思います。


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