出産なるもの
一人目の出産の陣痛にたいそう苦しんだ。
陣痛はピアスを開けた次に痛いといつも言っている。
一人目が出てくるまでに3日かかるって言われ、陣痛促進剤なる薬を医師に点滴された。
するとそれまでちょっと苦しかった陣痛が信じられないぐらい苦しくなった。
「こんなん耐えれるかー!!」
と暴れ、とにかく苦しんだ…。
はよでんかー!!
という気持ちでいっぱいだった。
しかしなかなか出てこない。
のんびりした子だが、お腹の頃からのんびりした子だったのかもしれない…
でもそんな状態でもご飯は食べた。
今でも食べたたい焼きをしっかりと覚えている。
出産に食事は絶対である。いつ、いかなる時も体力勝負の出産には食事である。
そうこうしていたら突然、私の記憶が飛んだ。
私はその間に自分がしっかり睡眠を取ったと思ってた。
しかし、それは間違いであった。
時間にして3時間程…私は呻いていた。
ずっと何かブツブツ言っていたようだ。
そして私は突然、真顔になりベッドを降り一言言った。
「今日は産むのやめておく、また明日にする!」
家に帰る準備を始める私をその場にいた夫と友人2人が必死で止めて押さえつけた。(らしい)
「いやー!明日にするー!!今日はやめとくーー!!!」
と大騒ぎしていた。
しかし、これは夫が出産後に言っていた言葉である!!
また私を騙そうとしてる…と思って後日、友人Aに聞いてみた。
「うん、言ってた言ってた!本当に明日でいいのか?って思ってたー」
ガーン…
私は夫の嘘だと思い込んでたからびっくりだった。
同時に『この二人は仲良くウソついてるんだ〜』などと思い、もう一人の信用できる友人Bに後から聞くと
「そういえば、言ってたなあ」
………。
えええ……。
私は苦しかった事しか覚えていないが、私以外は大変だったようである。
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