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声をかけてきたもの


ルーマニア語、アッテンカ?

海外旅行中に、空港で娘と二人きりにされた時の話。
ルーマニアの最終日。
トイレの高さが高すぎてよじ登った記憶、自販機で小銭を作るためお金を入れたらお菓子だけしか出てこずお釣りが出てこなかった金食い自販機…他にも色々残念な出来事ばかり…。
良かったのはホテルの朝ご飯、サラミが食べ放題でこの世のものとは思えぬ程の美味であった…というぐらいだろうか…。
そんな思い出だけを持って帰るのか…と少々ガッカリしていた。

しかし海外に来たのだ!しかもここは帰りといえど憧れのルーマニア!
ち〜と色々とあったが、ホテルのお掃除のお姉さん達に賄賂(折り鶴)も配って喜ばれたし、まあ良しとしよう!

空港では、私は以前から空港チャペルなる物を観たいと思っていた。
海外の空港には御聖堂があってミサに与れるのだ。
さっそく見学に向う…途中に、ルーマニアの酔っ払いのオッサンおじさまがベンチで寝ていた。
海外なので少し怖いし、声をかけられないよう起こさないよう静かに通り過ぎた。

↑後ろの方の人カメラ目線やわ

空港チャペルを見たらミサの最中だったので外から見学した。
空港チャペルも見学したし戻ろか〜と娘と元の場所に戻ろうとした。
すると、

「へロゥ!(⁠ʘ⁠ᴗ⁠ʘ⁠✿⁠)」

何をしたわけでもないのに、酔っ払いのオッサンおじさまは起きて声をかけてきたΣ(゚Д゚)
こえええ!!!!
大きな声をあげたわけでもなく、むしろ大人しく通り過ぎる予定だったのに…!

仕方なく私達はこわごわながらも拙い英語で会話をし始めた。

彼はずっと
「アッテンダ、アッテンダ!」と言い続ける。
「あーゆーねぃむあってんだ?」
「のぅ…」
「「うーん…」」
私達は困った。
こんな中学英語程度の会話なのに会話が成り立っていない。
お互いに「ナニイッテンダ?」である。
しばらくするとアッテンダは
「ちゃいにーず?」と聞いてきたので、「のぉ あいむじゃぱにーず」と答えた。
「とうきょー?」
「のぉ ◯◯◯◯(地名)」
「…?」
ここで私の英語力が発揮される!!

実は私は過去に英語の通訳者を目指していたのだ。

「どぅゆーのぅ◯◯◯◯(地名)?」
「のぅ…( ・ั﹏・ั)ドコ?」
「おぅ……」
我が地元を知らないのは非常に残念だ。
アッテンダは更にアッテンダ、アッテンダと言っていた。
私達は名前を名乗り、アッテンダって何?と聞くがなにやら難解な言葉を話しだした。
多分、地球語ではなかったのだと思う。

アッテンダは、
「どこに行くん?」
と聞いてきた。
またまたここで私の英語力が発揮される!
飛行機の時刻表(?)を指さし、
「あいむごぉいんぐとぅはんがりー、ぶだぺすと」

拍手👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏👏

なんと素晴らしい英語力!
するとアッテンダは立ち上がり、ブダペスト行きの上を指差し
「アッテンダ!アッテンダ!」と言い出した!
「あ!!!あーゆーごーいんぐとぅあってんだ?」
「いえすいえす!!」
私達は理解し合った!
否!!!!!
理解し合えたのだ!!
遠い国の、言葉の通じない国で私達は遂に言葉を理解し合えたのである。
感動的な瞬間だった。

最後にアッテンダは両手いっぱいのクルミを私達にくれた。
結構な量のクルミだったので、無理やり頬張り片手だけにした。
そして私はクルミを持ったまま空港の荷物検査へと挑んだ。
やはり言葉がわからない。
荷物検査の人にクルミを指差し
「どうしたらいいん?」
っという顔で首を傾げると
「んーー…しゃあないなあ、行き👉」
とクルミと共に普通に通してくれたのだ。
空港のお姉さん、ありがとう😂

↑アッテンダがくれた思い出wのクルミ

荷物検査の後、迷子防止の為にブダペスト行きの入口を先に確認。
Σ(゚Д゚)!!!
アッテンダが言っていたアッテンダ行きと同じ入口かーーい!
危うくまたアッテンダと遭遇しクルミを貰うところであった。

以下は当時の私がアッテンダから聞いた事を娘に通訳したらしい話。
娘が教えてくれた↓

アッテンダは袋いっぱいに皮をむいたクルミを持っていた。
彼は車でクルミを運ぶ仕事をしていて、だからクルミを持っていると言っている…と娘に話したそうだ。
ほんまかいな。

10日間も行った旅の中で一番家族に話したのはアッテンダの話だったという。

アッテンダはathensでアテネと本日判明


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