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大学で勉強する時のワザ その7

注:この文章の経緯についてはその0をごらんください。その6の続きです。

5月も半ばを過ぎ,新年度の疲れがどっと出てくる頃ですね。この時期は気温も不安定なので体調を崩しやすいです。特に一人暮らしの人は,今まで親が面倒を見てくれていたおかげで当たり前にできていた,「毎日朝ごはんを食べる」「遅刻しないで学校に行く」などを当たり前にこなしていくことの意味を身にしみて感じることになると思います。「当たり前にできること」は,一つ一つは難しくないように聞こえることばかりですが,それを全部きちんと,というのはなかなか難しいものです。今できていることはなるべく頑張って続けるようにしましょう。逆に,今できていないことを急に全部できるようにしようとすると無理が出ます。今できていないことをこれから始めようとする時は一つずつ,欲張らないようにしましょう。小さいことのように感じられますが毎日の積み重ねの差は大きいです。これから先,「当たり前にできること」の質を高く保ち続けられる人は,伸びます。この「当たり前」については思うところがいろいろあるので,別の機会に改めて書けたらと思います。

さて,前回は「大学図書館の利用」について,特に,大学図書館を一人の時間を過ごす場所として使うことについて書きました。今回は,図書館の情報検索サービスについて少し書こうと思います。

図書館は,図書がたくさん置いてあるところでお目当ての資料を探しに行く場所です。3,40年前は,調べ物といえば図書館に行くものでした。でも,今調べ物でまず図書館に行こうと思う人はいないですよね。手元の端末でなんでも調べられるからです。そういう時代の大学図書館の役目の一つにオンライン情報サービスがあります。前回ちらっと触れた論文(電子ジャーナル)の購読,各種のデータベースの検索など,有料のサービスを大学でまとめて購入していて学生や教職員に提供してくれています。どのようなサービスが使えるかは各大学によって異なるので自分の通っている大学の図書館のHPをチェックしてみてください。有料サービスの情報は,インターネット上で無料で利用できるものとは違い,出所がはっきりしていますし,検索サービスが充実しているので必要な情報に早くアクセスすることができます。専門的な学術論文は自分で購入するには高すぎますしね。また,大学に限らず大抵どこの図書館でも蔵書のオンライン検索サービスは利用できます。探している本があるときは先に所在を確認してから現地に行くのがオススメです。

ネットの情報でも図書館で集める情報でも,今は大量の情報を瞬時に手に入れられる時代です。ChatGPTをはじめとして,既存の情報を組み合わせて新しい文章や画像作品などを生み出す生成系AIも急速に発展しています。それらのなかから欲しい情報,有用な情報を的確に見つけるためには,情報を使う側に知識と技術が必要になります。地に足がついていないと情報の濁流に飲まれて流されるだけですからね。勉強しましょう。

偉そうなことをいいながら,私自身は最近はまとまった文献や本を読む時間がだいぶ減ってきてしまいました。学生の頃に比べて,大人になるとまとまって約束された時間が本当に減ります。この約束された,がポイントで。自分の時間のようでいて,誰かに声をかけられたらそっちを優先しなければいけないとき。「割り込みジョブ」とよく呼んでいます。こま切れの時間をつなぎ合わせてみると総量としては結構あるのですけどね。10分で終わる時間なのか,3時間自分のために使えるのかは過ぎてみてわかることで。ついつい10分を重ねる時間の使い方をしてしまっています。ネットの記事を読んだり,TwitterやYouTubeをみたり。それがどうやら習慣化してしまったようで,最近やっとまとまった時間ができているのにそのまとまった時間を上手に使えていません。自分が過去どうやって使ってきたのか,今何がしたいのか,ちょっと迷走しています。

何が言いたいかというと,学生のうちは自分のスケジュールで動ける稀有な時だ,ということです。朝立てた予定の通りにだいたい事が進んでいると思います。それが,結婚して,誰かと一緒に生活するようになったらその誰かの都合が大なり小なり自分の生活に影響してきます。さらに乳児を育てているときは,予定なんて一つも進みません。子どもがご機嫌に過ごしてくれたら御の字です。誰かと一緒に生きることはとっても幸せなのですけど,家族が何かに打ち込む時間をサポートする側に回るとどうしても自分は「いつでも対応可能な待ち受け状態」になり,その間自分の全神経を使った作業ができなくなります。本気の時間ほどのパフォーマンスは出せませんよね。。。

学生のうちに,自分で「自分だけの作業の時間」と「周りのサポートに回れる時間」の切り分け,切り替えができるように意識すると良いと思います。
図書館は「自分だけの時間」を過ごすのに良いところだと思います。スマホの通知を全部切って,自分の関心と共に過ごす時間を持ってみてはいかがでしょうか。

#大学
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#図書館
#生活習慣

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