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結果より納得




前回同様、自分の想いを振り返りながら、
誰かの役に立ってくれればと思いますので、
今回は現在の勤め先での最終面接の日の思い出について書きます。


私が現在働いている会社の最終面接の日、
私は午前中に別の会社、
午後に現在働いている会社の最終面接という人生の大一番を迎えていました。
前日はQBハウスに行って身だしなみを整え、
とにかくソワソワしたり、気が休まらない。

しかし、自分がやるべきこと(できること)は
はっきりしていました。
やりたいこと、自分ができることを熱を込めて話す。何もない学生にはそれしか出来ないので、背伸びしろはゼロ。
覚悟も決まっています。




午前



もうひとつの会社の最終面接。
面接官は役員1名。
自分でも手応えを感じた順調な面接の最後の2分。
面接官の方は私にこう質問をされました。

『海外に工場を、とのことですが、国内に雇用を生むことの重要性や価値もあると思います。
これについてはどう思われますか』



私は言葉に詰まってしまいました。
まずい。そんなこと考えたこともなかった(笑)
急に汗ばむ手のひら。
口は渇き、言葉を発したとしても喋りのトーンとテンポを維持できないことが分かりきっているあの瞬間のあの気持ち。


読んでくださっている方であれば、
これに対してどう返答されるでしょうか。
実は特に答えはなく、
それぞれの考えがあってよい類の質問だと思います。

面接官の方にその後お会いすることはなく、
あの時のご質問の意図を伺うことは出来ません。
しかし、その意図をあえて今想像するのなら、

『会社が海外に出なければいけない理由は、市場(顧客)のニーズや会社の方針で決まってきます。
そこの柔軟性はお持ちかな?』

ということだったのではないかと。

面接官が学生の私に求めていらっしゃったのは、
企業が海外に出ることを判断するための具体的なクライテリアや知識ではありません。
仮にそこで勝負を挑もうものなら、
兎が虎に喰ってかかるような話です。

人の生活に貢献するというお題目の元では、
国内と海外という区別は本質的な違いはないという事実と、
それを個人の想いと分けて取り組む柔軟性があるかを見てらっしゃったのかと思います。

だから、その時の私が言うべきだったのは、


『国内であったとしてもそのようなことができるのであれば、是非挑戦したいです。海外の方がより難しいそうだと想像しましたので、挑戦の意味を込めて海外と言いました』


くらいで、やんわりかわせば良かったのかもしれません。


今であれば、国内と海外に工場を立地することの目的や意義の違いから議論をしてみたいと思えたかもしれませんが、
当時の私にそれを望むべくもありませんから。


結局、私は

『すみません、正直に申しまして、そのような視点での考察が自分にはまだ足りていませんでした。』

と、言い訳もしなければ(無駄かもしれないが)
やる気の押し売りもしない回答に留まりました。


私にとってはとっても思い出深い質問なので、
今でも時々考えることがあります。

そして、その会社から内定の通知をいただくことは叶いませんでした。
しかし、これを紐解くことを課題として与えていただいたのだと勝手ながら解釈し、大変ありがたく思っています。



午後


午後の面接を終え、電車で次の面接会場(会社本社)に移動。
人生の大一番の時に必ず聴く曲を永久リピ。

くず『その手で夢をつかみとれ』





面接終了。
午後の最終面接は、
午前と比べてなんとも手応えのない面接でした。
午前は最後の質問こそ良い受け答えができなかったものの、基本的には自分のペースで進めることができたのですが、
午後はむしろ面接官のペースに合わせる面接でした。
つまり、私の感触と結果が一致しませんでした。

この日の午前の私と午後の私、
実力と準備の度合いには何も違いはないのに、
結果は違う。


私は、準備と結果は必ずしも結びつかないと理解しました。


考えてみれば当たり前かもしれません。
どんなに良い準備をしようと、結果を左右する要素は無限にあり、
自分ではコントロールが出来ません。


相手はなにか嫌なことがあって不機嫌かもしれない、
次の仕事に間に合うように、早く面接を切り上げたいかもしれない、
はたまた今朝とても良いことがあり、人の話をよく聞きたいと思っていたかもしれない、
自分と同じ学部の学生に既に内定を出しており、
同じところから2人も取るつもりはないかもしれない、



世の中には自分がコントロール出来ないことが多すぎます。だからこそ、
自分がコントロールできることを見極め、そこにフォーカスした準備をしたことに納得するという考えに至りました。



私は現在の勤め先にいただいた内定に対して納得をすることができたのは、
自分がやりたいことだけははっきりと面接で伝えることができたからです。
だから納得して就活を終えることができました。





私が就活で気づき、今でも信じていること。

やることはやった、という納得を大事にする。
結果がどうなるかは別の話。
納得するために思いついたことをやらないままにするのは自分に負けることであり、
それは最低なことである。




次回は、
入社後、
【若いうちに、責任あるポジションで海外駐在】に邁進するも、大きな壁と挫折を経験したこと、そこで学んだことについて書いてみたいと思います。

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