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誰を相手にビジネスするか?「価値が伝わる市場」の選定こそ最重要(Re:gion Radioの神回)

おはようよございます。
最近は忘年会で当たったヨギボーがお気に入りな小松です。

さて今日は、いま再び盛り上がってきているポッドキャストのコンテンツの内容が秀逸すぎたので紹介します。

「地域経済がわかるRe:gion Radioは」は、地域再生や地方創生の第一人者である木下斉さんら3人がパーソナリティを務めるインターネットラジオです。地域で活躍する人を紹介していたりガッツリ地域経済をアカデミックに掘り下げていくコンテンツで正直いって毎回有料でもいい内容です。

今回の#シーズン2ー30の「誰を相手にビジネスするか?「価値が伝わる市場」の選定こそ最重要」は、地域の市場開拓についての学びが感動ものでしたので、ここでアウトプットしておきます。地域でのビジネス分野に興味ある方は本コンテンツは必聴です。


需要過多の時代から労働者の供給制約の時代へ

地域経営では、どうやって需要をとるかという側面と高齢化で人口減となるような労働者の供給制約という2つの側面で考えていく必要があります。いまのタクシー業界をみればわかるが、地方で忘年会のあとにタクシーがドライバー不足でつかまらないのは需要はあるのに供給側が追い付いてない供給制約の一例です。。

また需要を求めていくなかでも2つあって、
モノを作って地域外に輸出するやり方と観光業など外からくるお客さんから外貨を稼ぐやり方があります。
ここでやってはいけないのが安売り合戦という打ち手。
吉野家の牛丼など全国チェーン店との安売り合戦に勝負を挑んでも勝てるわけがありません。

地方では6次産業化という市場開拓を推奨しているが、わざわざモノ経済の世界戦で勝負するべきなのか?インドネシアやベトナムなど安い雇用環境にある海外の商品と戦うのは戦略としておかしい。

ネットで瞬時に情報がとれる時代に海外製品もすぐにキャッチアップできてしまう。工業製品ならリバースエンジニアリングですぐに模倣された商材が世界に蔓延してしまいます。

パソコン業界で90年代にPC98シリーズで売りまくっていたNECが台頭する中国などとの世界競争に敗れて中国のRenovoに売却したことからも分かるとおり、世界戦で勝ちに行くのは大変なことです。

日本は、かつてのように潤沢な労働生産人口をもとに旺盛な需要をとりにいく経済環境から労働者がいない供給制約の環境下で経済を回していく必要があります。バブル経済からデフレ経済を30年経験してきた日本はこれまで経験してない新しい局面に入っています。

日本は働き方改革とかいってる場合ではなくてそもそも働き手がいない状態。
ユニクロやコンビニ、スーパーの自動化するレジや飲食業、旅客業でフル営業できない状況をみれば今後も安い人材を前提とした市場にたよるのは難しくなってます。

供給制約のなかでこれからの新市場開拓

これからの日本は、市場を拡大して大きな市場にアクセスすればいい時代から人件費を上げて高付加価値・高単価な市場にスライドしていく必要があります。
工業国というのは60〜70年代の日本から中国、東南アジアと移行したように世界のサプライチェーンのなかで安い労働力を資本とする工場を求め移っていきます。

高齢化、人口減のマーケットより海外の需要を取りにいくなか先進国の日本の地方では製造業の第二次産業から観光業の第三次産業へ移行していく必要があります。

地方から都市部の高付加価値な需要をとりにいく場合、いかに日本の地方における希少性を磨きブランディングしていくのか、マーケティングの知識が必要となってきます。

第二次産業は先進性や高い技術・生産性などハイテクが付加価値となる源泉だったのが労働集約型の第三次産業ではそこに競争原理は働きません。

第三次産業の先進性、付加価値を考えていくなかで先進後進を決める競争原理はハイテクではありません。
分かりやすいのが伝統やコンテキスト、歴史、文化など時間軸を付加価値として世界戦で戦っているのが観光大国フランス。

日本にも海外にも誇れる神社仏閣や自然を持つのでこの価値を分かってくれる相手に交易する必要がある。
本来持っている歴史文化的な価値を安売りしてオーバーツーリズムになったのが京都。
もっと京都のブランディング思考があれば修学旅行の生徒が押し寄せることもなかったかもしれません。

歴史的価値をもつ日本の戦い方を自分の頭で考えた

時間的価値を日本人は自ら気づき掘り起こしてすでに存在する価値を創造していく必要があります。
古から自然崇拝するアニミズムが一般的な価値として浸透している日本と同じような価値をもつフランス、イギリスでは、同じように山岳信仰に興味を持つ富裕層が多いそうです。

このような日本の歴史的価値を顕在化するためには、その価値を理解できる人に評価してもらう必要があります。ヨーロッパ人は、ワインという商材を原料からプライシングすることなくヴィンテージとして価値を創造するマーケット感覚を持っています。

今後、日本の温厚知新の価値を創造できるマーケティング的な知識が地方にも必要となってきます。
もともと地方には地域住民が気づいていない神社仏閣など潜在的な歴史、文化、自然が眠っており、マーケット感覚から稼ぐサービスに転換できるかが勝負なのかもしれません。

以上、また明日。

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