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アジア紀行~ミャンマー・バガン⑥~

シュエズィーゴォン・パゴダ
(Shwezigon Pagoda)

ホテルから寄り道しながら歩いて1時間。やっと目指すシュエズィーゴォン・パゴダに到着する。ここでも巨大な獅子が出迎えてくれる。前にいる人物と比べると、その大きさがよくわかる。

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シュエジーゴォン・パゴダは、パガン王朝を代表する宗教建築物として知られている。11世紀にパガン王朝の創始者アノーヤターと、3代目の国王チャンシッターによって建立され、後に建立されたビルマ式パゴダ(仏塔)の原形となったそうだ。
サウスゲートから入る。ここでも裸足になる。足裏が焼けた石で焦げ付きそうだ。
目の前にあらわれたパゴダの大きさに唖然とする。大きい! 高さが40mあるそうだ。基壇の部分は方形で、途中から釣鐘のようにほぼ円錐形になって天にそびえている。

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下半分には金箔が貼られているが、上半分は白い。たぶん修復中なのだろう。Wikipediaで調べると次のような写真が載っていた。こちらは全体が金ピカだ。

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基壇の四隅には、やはり大きな獅子がいる。大きく目を見開いて前方を見つめる。後肢を大きく開く形になっているのがおもしろい。

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この巨大なパゴダは四方に入口があるようだが、すべて柵をして扉も閉まっている。しかし周囲には参拝者のための多くの礼拝所がつくられていた。

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狛犬が好きなので、ついつい獅子の造形を探してしまう。
ここにもあった! 青銅の釣鐘の吊り下げ口に獅子がいた。

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パゴダとその周辺で出会った人々

パゴダの回廊を歩いていると、あちこちで昼寝をしている人を見かける。日本の寺院ではありえない光景だが、酷暑の日中を風通しのよいこの場所で過ごすのは、いい方法かもしれない。

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しかし一方で、こつこつ働いている人もいる。観光客への土産物にするのだろう。木彫りの象や獅子などを彫りだしている。

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境内で出会った女の子。頬にタナカを塗っている。話しかけてカメラを向けると、ちょっと恥ずかしそうにした。

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ノースゲートを抜けて、シュエジーゴォン・パゴダの北側に出た。こちら側から参拝する人はほとんどなく、あたりには周囲に垣根を巡らした高床式の人家がある。すらりとしたお嬢さんに声をかけると、立ち止まって写真に収まってくれた。

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家のすぐ背後には大きな川が流れている。エーヤワディー川である。ぼくたちが学生の頃は「イラワジ川」と習った。イラワジ川は、旧ビルマ語の発音の「Irrawaddy」に由来するという。しかし連邦政府は、1989年にこの河川の英語表記を、現代ビルマ語の発音に近い 「Ayeyarwady」 に改称したそうだ。
エーヤワディー川は、向こう岸がかすかに見えるほどの広大な流れだ。

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川岸に降りる階段の下で、母親と二人の男の子が洗濯をしていた。洗濯物を石に叩きつけながら洗っている。子どもたちは手伝いをしながら楽しそうだ。こんな親子の過ごし方があるのだと、心が温まる。

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名前もわからない寺院

ちょっとのつもりが、けっこう時間が経過した。歩き回っていると、この暑さでバテそうになる。行きとは違う道でホテルへ戻ろう。
来たときもそうだったが、名前もわからない寺院や仏塔が突然目の前に現れる。

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中をのぞくと、仏様がこちらを向いておられる。思わず手を合わす。

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ホテルを出たのがちょうど12時ごろだったはずだが、すでに3時間以上経っている。明日からは本格的に「オールド・バガン」と呼ばれるエリアまで足を伸ばす予定だが、移動の仕方を考えなければいけない。
しかし今は、とりあえずホテルに戻って汗を流したい・・・。

2時間ほどホテルの部屋で過ごした後、再び外出。日が西に傾きはじめ、気温も少し下がってきたようだ。
今日の午後、シュエジーゴォン・パゴダからの帰り道に見かけた店に向かう。そこで夕食にしよう。

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まだ少し早いせいか、ほかの客はほとんどいない。
ヌードルと春巻、それから水を注文する。しばらく待って出てきたお皿には、春巻が10個ものっていてびっくり。これだけでもお腹がふくれそうだが、続けて運ばれてきたヌードルですっかり満腹になった。

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店を出ると、空は青さを残してはいるものの、すっかり夜のバガンになっていた。なんだか、一日で数日分も過ごしたような気がする。
ホテルに戻ると、ライトアップされていて、昼間とは違うところに帰ってきたようだった。

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