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アジア紀行~ミャンマー・バガン⑬~

血みどろの獅子?

オールド・バガンへの道は、近くて果てしなく遠い。
左右の遺跡群に迷い込んでしまうと、なかなか幹線道路にもどることができない。
さて今回も、道路から逸れていくと、木造の寺院を発見!
煉瓦造りが主流のバガン建築の中で、木造寺院はきわめて珍しい。
高床式で3階建て。1階と2階の間に二重に屋根があるが、これは日本の仏教寺院で見られる裳階のようなものだろうか。

bagan3日目木造寺院と獅子1

ここは残念ながら中には入れない。周囲をぐるっと見て回る。
そばにある仏塔は、木造ではなく煉瓦造りで、表面は漆喰化粧をしているが、かなり汚れている。

bagan3日目木造寺院と獅子2

気になったのは、この仏塔の四隅に置かれている獅子像だ。そばに寄って顔を見てびっくり!
目と口を赤い塗料で塗ってあるのだが、口から塗料が垂れて、まるで獲物を食らったばかりの肉食獣そのものに見える。

bagan3日目木造寺院と獅子結合

bagan3日目木造寺院と獅子6


ミノチャンタ・パゴダ(Minochantha Pagoda)

もう一度幹線道路に戻り、さらに進む。オールド・バガンの入口のタラバー門はもうすぐそこだ。
それでも左右に未知のパゴダが見える。寄り道したくない気持ちと寄り道したい気持ちがせめぎあい、必ず寄り道したい気持ちが勝ってしまう。
道の左手に、白い仏塔が数基そびえている。
パガン王朝の第3代の国王、チャンシッター王が建立したというミノチャンタ・パゴダだ。

bagan3日目ミノチャンタ1

bagan3日目ミノチャンタ4

参道の入口は獅子像が守護している。日本の狛犬のように阿吽ではなく、二頭とも口を開けているが、頭上に角があるので、正確には獅子とはいえない。背中には小さいながら翼もついている。

bagan3日目ミノチャンタ2

bagan3日目ミノチャンタ3

仏塔の周囲にも獅子がいた。目が金色に塗られている。

bagan3日目ミノチャンタ5

このパゴダにも砂絵描きのおじさんがいた。砂絵だけでなく、ほかにもいろいろ売っている。新聞紙に包んだ仏頭を見せに来た。なかなかよく出来ているよう見える。このおじさんが造ったという。
灼熱のパゴダを一人で守っている内気そうなおじさんは好感が持てた。
結局、この仏頭を購入。12,000チャット。きっと安い!

bagan3日目ミノチャンタ6仏頭

時計を見ると、もう午後2時を回っている。そろそろ体力も限界かも!
それに雲行きもあやしい。青空の向こうに黒い雲が見える。
一度ホテルに引き返すことにする。
ホテル近くで、やっぱり空からポツリポツリと落ちてきた。激しく降り出す前に戻れてよかった。
ひとまず休息をとろう。



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