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アジア紀行~(続)ベトナム・ホーチミン再び①~

グッバイ・ホイアン

ホイアンを立つ日がやって来た。わずか2泊3日の短い滞在だったが、この町のよさは十分に満喫できた気がする。
6時半に起きてシャワーを浴び、7時にレストランに下りる。まだ早くて誰もいない。昨日と同じ席に着く。

小さなパンとすっかり馴染んだベトナムコーヒー。オムレツとフルーツ、そしてレモンジュース。
建物の外の何でもない景色も、間もなくこの地を立ち去ると思うと、目に焼き付けておきたくなる。

部屋に戻って最後の片付けをして、荷物をまとめる。8時半に1階のフロントでチェックアウトする。フロントの女性は24歳のANHさん。日本語を教えてほしいというので、何度か話をした。今回は、日本語の「さようなら」とベトナム語の「Tạm biệt」(タン  ビエッ)を交換する。しかしこの言葉は、ちょっと堅苦しいらしい。親しい間柄なら「Chào」(チャオ)でいいという。「Chào」は、「こんにちは」にも使える便利な言葉だ。
ベトナム語は、アルファベットにいろんな記号がついて難しいと言うと、ANHさんは、いろんな文字がある日本語のほうがもっと difficult だと言う。
お別れに、ホテルの前で記念写真を撮った。

 予約を入れていたタクシーが来たので乗り込む。ダナン国際空港まで約40分。ベトナムドンではなく、USドルで支払う。15ドル。ドンとの換算がわからない。
空港でのチェックインは簡単に終わる。窓からベトナム航空機が見える。あれに乗れば、1時間後にはホーチミン・シティだ。

ホーチミン再び

VN1311機は、予定通りにホーチミンのタンソンニャット国際空港に到着する。機内では、隣に5~6歳ぐらいのベトナム人の女の子が座っていた。この子がまったく落ち着きがなく、何度も足を踏まれたり蹴られたりした。別に悪気があってしているわけではないし、その隣には父親らしい男性もいたので、我慢するしかなかった。
空港で荷物を受け取り、タクシー乗り場に向かう。ベトナムに到着した日に乗った時(空港~ホテル)は25万ドン、ダナンに移動したとき(ホテル~空港)は14万ドン。たぶん15万ドンあたりが目安らしい。
そこまでわかっていながら、今回はなんと30万ドンだった。値段交渉をもっとすればよかったのだが、粘れなかった!

何はともあれ、数日前に滞在した Ha Hien Hotel に再び落ち着く。

荷物を置いてしばらく休憩。2日後には台北に移動するので、飛行機の予約標を確認すると、行きの「台北~ホーチミン」のエアチケットが出てきた。半券がついたままの未使用のチケットだ。どういうことかわからないが、無事ベトナムに来ているのだから、問題はないけど・・・。

町に出て買い物をする。向かったのは国営百貨店。地図を見ると、斜めに交差する道が多いので、方角がわかりにくい。15分ほどで到着。1880年に建設されたという古い建物だ。2階にスーパーマーケットがある。来たのは初めてだが、便利な店なので、日本人の利用者も多い。カバンをロッカーに入れてから店内に入る。ベトナムコーヒーや花茶などを購入する。
なお、この国営百貨店は、地下鉄工事のため数年前に移転し、現在は建物も残っていないそうだ。
表に出ると、道路にはバイクがあふれている。ホーチミン・シティに帰ってきたことを実感する。

続いてベンタイン市場に行く。やはりこちらのほうが安い。狭い店内にぎっしり品物が並んでいる。ただ、値段はすべて交渉次第だ。バッチャン焼きの小さなハート型の容器を10個購入する。

「これ、一ついくらですか?」
「4万ドン」
(国営百貨店では、おなじものが5万ドンだった)
「もうちょっと安くしてもらえる?」
「3万5千ドンなら」
「う~ん、たくさん買うから、もっとまけてよ」
「いくつ買ってもらえる?」
「そうやねえ~、10個買います」
「じゃあ、35万ドンだけど、32万ドンにしておくわ」
「ありがとう!」

いま手元に残っているのは、この二つだけ。ほかのものは誰かにあげてしまった。

その後、市場の隣にある「PHO2000」で、フォー・ボーを食べる。この店は、これで何度目だろうか。安心して食べられるおいしさである。
荷物が多くなったので、ホテルに戻る。シャワーで汗を流した後、ベッドに横になったら、眠ってしまった。


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