アジア紀行~ベトナム・サパ⑦~
サパ最終日の朝夜中に目を覚ますと、風の音が聞こえる。昨日の雨はまだ降り止まず、おまけに風まで加わって嵐になっている。窓の外は真っ暗で何も見えない。
天気だけは、いやほかにもいろいろあるが、思い通りにならないものだから、不安を感じながら再び浅い眠りにつく。
朝目覚めて、いちばんに窓の外を見る。雨は小止みになっている。この後、天候が回復するのかどうかはわからないが、外出できないほどではない。
白い雲が谷を這っていく。上昇気流に乗って、雲の頭が持ち上がる。まるで白い龍のようだ。