山街ダイアリー 秩父神社行
平素は都会の雑踏やサイレンを子守唄としている。ふと川が恋しくなり長瀞へ。風を切って野山を行く。池袋から電車で2時間。酒と旅をこよなく愛した歌人若山牧水は秩父を好み、「渓をおもふ」や「くろ土」を記している。
長瀞へは長瀞駅下車。ライン下りも楽しめる。
川は夏模様。薄荷色のガラスを溶かしたような瀞。8500万歳の岩が川に磨かれてできた岩畳に、芽吹いたばかりの緑がみなぎる。壮大な時の流れと季節の命の渓の交響曲。
秩父の町へ。かつては海の底であった秩父盆地。石灰でできた武甲山がそびえている。今は雲海に沈む。
宿場町をそぞろ歩き、夕闇迫る秩父神社へ。秩父駅から徒歩5分。奈良時代、銅の産出で知られた知知夫国の総鎮守。社殿は徳川家康寄進。
うっかりしていて、狛犬の写真を撮り忘れる。
名物の味噌ポテトをおやつにいただき、一旦筆を置く。
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