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REPORT#01 2022年度建築系サマーインターンレポート【前編】

8月18日(木)~8月22日(月)の5日間で行われたコクヨの建築系インターン。
このインターンでは、国内TOPクラスの設計者数/施工数を誇る一級建築士事務所として数多くの内装設計を手がけるコクヨの「施工管理職」の魅力・やりがいを体験するプログラムに20名以上の学生の皆さんが参加しました。

今回のレポートでは、参加者の学生の皆さんにインタビューを行い、インターン中の失敗や成功を赤裸々に語ってもらいながら、それぞれがどのような学び、成長を得たのかをまとめていきます。

DAY1/DAY2 レポートサマリー

DAY1でコクヨの施工管理職への理解深耕とチームビルディングワークを、DAY2では空間の実測や見積もり作成など実際の施工管理業務を体験した
学生の皆さん。

DAY1/DAY2のワークを通じて、最も多く聞かれた学びの声は「目的意識の重要性」だったように感じます。

「何のために」、「誰のために」をどこまでも深く考え、それをチームメンバーと共有しながらモノごとを前に進める難しさについて、スキルはもちろん、チームでタスクを遂行する際に、性格の異なる個々人がうまく纏まりチームワークを発揮することの難しさを実際のワークを通じて手触り感を持って学べたという感想が多く聞かれました。

また、コクヨが考える「ヒューマンスケールの空間づくり」を実践ワークを通じ少しずつ感じ始めてくれたようです。以下からは、DAY1/DAY2の各コンテンツを体験したメンバーの声を中心に成功や失敗の内容、そこからどんな学びや発見があったのかを詳細にお届けしていきます。

DAY1 :コクヨへの理解を深め、チームを始動させる。

朝9:00、インターンが始まり、まずは5日間を共に過ごすチームメンバーとの自己紹介を通じて互いの理解を深めていきました。

8月中旬のサマーインターンということもあり、今回が就活を開始してから初めてのインターン参加という方も多いようです。

Q.今回のインターンに参加してみようと思ったきっかけは?

参加者Aさん
僕は大学でデザイン工学部に所属していて、授業の課題として「スラム街で団地を作る」というプロジェクトが失敗した事例を学んだことがありました。その時に人の生活とデザインは密接な関係にあること、デザインが詰め込まれた空間が人に与える影響は非常に大きいと感じたことが、就活の自己分析ですぐに思い出せたんです。
そこから、良い空間を生み出すには机上の空論だけではなく、以下にその現場やそこで過ごす人に目や心を配るかの重要性を考えるようになりました。
今回のインターンは、「施工管理」という最も現場と密接に関わるポジションを体験できるということで、これから先、自分が空間設計に携わっていく際に活きる新たな目線を学べることに期待して応募しました。

参加者Bさん
もともと大学で設計を学んでいた中で、毎回メンバー、予算、材料、納期が異なる状況で平面の空間設計を立体として展開し、最高の形を作るために動く「施工管理」の重要性は感じていました。ただ、大学生活ではその仕事を体験し、本当の意味で真髄を知る機会はなく、コクヨのインターンを発見したときはこれだ!と思いましたね。

さまざまな思いを持ってインターンに参加している学生の皆さん。
自己紹介に続き、まずコクヨの「施工管理職」について、その役割や他業界との違いを座学を通じて学んだ後は、DAY2に予定されているグループワークに向けたチームビルディングが始まりました。

Q.チームビルディングではどんなことを感じましたか?

参加者Cさん
来年、参加する後輩たちへネタバレしてしまうと申し訳ないので、チームビルディングで行ったワークの詳細は伏せますが、一見するとゲーム性が全面に出ているワークながら、とても大切なことが詰まった内容でした。
目の前に提示された課題を解決することに集中すると、「手段を考えるのに必死になってしまい目的を忘れてしまうことの危険性」を再認識できたというのが一言で言うと学びです。
これは、結構よく言われることだと思うんですけど、実際に課題を目の前にしてチームで物事を進めるという場面に直面すると、こんなにも意識するのが難しいのか、という部分を肌で感じましたね。

チームビルディングの後は、コクヨの新オフィス「THE CAMPUS」の見学を行い、現役社員の解説を交えて施工管理職の仕事が最終的に空間を作り上げる工程の中で、どこに、どんな風に寄与するのか、座学で学んだイメージをより固めていきます。

THE CAMPUS見学

THE CAMPUSの見学を終えた後は、DAY1ラストのワークとして事前に受験した性格検査の結果をもとに、自分の性格特徴や行動特性を把握しながらDAY2以降の目標設定を行いました。
自分の性格検査結果に納得した顔をしている人、驚いた顔をしている人、さまざまな人がいる中で、学生の皆さんに感想を聞いてみました。

Q.性格検査の結果を見てみた感想を教えてください。

参加者Dさん
僕はもともと人に対してなかなかオープンになれないタイプで、グループワークなどでは自分の意見を積極的に発信することに苦手意識があったのですが、性格検査の結果は予想以上に自己分析の通りでした。
今回のインターンは参加前からそんな自分の殻を少しでも破ろうと目標を立てていたのですが、1日目の時点で性格検査の結果をもとに、リアルに自分の特性を把握できたのは、改めて二日目以降の自分の行動一つひとつを意識して変えていくためにとても有意義でした。
就活を通じて性格検査の結果を見ることができる機会はほとんどないと思うので、インターンに参加できたありがたみも感じましたね。

DAY2 :施工管理業務を実体験する

DAY2は朝9:30に集合し、さっそく中身の濃い一日が始まります。
まずは、座学を通じてコクヨの建材商品についての知識を得た後、実際にショールームに足を運び建材や家具の実物を見学していきます。

Q.ショールーム見学の感想を教えてください。

参加者Eさん
ショールームの見学は見たことのない建材に触れる貴重な機会だったこともあり、「普段、自分が学校で設計している空間が実物になる際はこんな建材が使われるのか」と驚きや発見があって、楽しかったですね。
また、社員さんがTHE CAMPUSの"施工図”を見せてくれたのですが、今まで自分が見てきた"設計図”との違いに衝撃を受けました。
設計図よりも何倍も緻密な施工図を見ながら、コクヨが言う「ヒューマンスケールな設計・施工」の意味の理解に繋がった瞬間でしたね。

施工図(SAMPLE)
設計図(SAMPLE)

お昼休憩を挟み、午後からはグループワークに取り組みました。
社員から出されたワーク課題は「コクヨのオフィスにある指定された部屋の
リニューアル工事計画の見積もりを利益率20%を担保した状態で作成せよ」
というものでした。

初めて経験する施工管理の実業務に戸惑いながらも、まずは見積もりの費目(建材費や施工費、養生をする際の諸経費、仮設工事費など)を正確に洗い出すために指定された部屋の実測を始めていきます。

施工図を見ながら、丁寧に実測
抜け漏れなく情報を集めるだけで一苦労

実測が完了した後は、グループで原価表を作成した原価表をもとにリニューアル施工見積もりを作り上げていきます。
議論もどんどん熱量が上がっていき、DAY1では発言が少なかったメンバーも積極的に議論をリードしようとしている姿が印象的でした。

白熱した議論を繰り広げる参加者たち

約2時間、全力投球したワークも完成を迎え、いよいよ、発表です。
学生の皆さんたちは緊張しながらも、しっかりと発表を終え、やり切った表情も見られているところで感想を聞いてみました。

Q.今回の発表を通じた反省や学びを教えてください。

参加者Fさん
自分たちの班は今回の見積もり作成で、模範回答から100万円もの誤差を出してしまい、悔しい思いでいっぱいです。
ただ、失敗から学んだことも大きかったです。実は僕たちの班は一日目のチームビルディングのワークで結果だけを見ると成功していたんです。
その流れもあり、今回のワークでもノリノリですぐに実測に取り掛かってしまいました。本来ならば実測を始める前にチーム内で話し合いをして目的をすり合わせたり、抑えるべきポイントや役割分担を明確にしてから臨むべきだったなと感じています。施工管理職としてバリューエンジニアリング(品質を落とさず、コストを下げる)を追求していくためには、実測などの作業の緻密さはもちろん、その前段階から丁寧な思考や進め方が求められるという点について明日以降もしっかり意識していきたいと思います。

参加者Gさん
実測や見積もり作成自体が初めての経験で戸惑った部分も多く、難しいワークでしたが、なんとかメンバーのおかげでアウトプットを完成させられた点は良かったなと思います。また、グループワークの進め方について、自分の中で課題も見つかりました。初日の性格検査の結果でも、私は疑問があると一人で考え込んでしまうタイプというのは分かっていたのですが、今回のワークでも議論の中で気になる点があった際にそれをメンバーに伝えられずにいたなと感じる場面も何度かありました。
明日からの二日間は実際の施工現場の見学が予定されていて、またとない貴重な機会なので、せっかくのチャンスを逃さないようにどんどん質問をしながら、自分を変えていきたいと強く感じています。

実際のリアルな施工管理業務を体験した中で、それぞれに学びや発見があったようですね。

DAY2の最後にはDAY3・4で行う実際の施工現場の見学に向け、見学時に着用するユニフォームが配布されました。

施工現場で着用するユニフォーム

2022年度 建築系インターンレポートの後編では、DAY3・4の施工現場見学の様子とDAY5の最終ワークの様子、インターン全体を通じた参加者の学びを
お伝えしていきますので、是非引き続きご覧頂けると嬉しいです。

それでは、後半もどうぞお楽しみに!



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