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大園桃子よ、永遠なれ

突然の卒業発表でしたね。あまりに突然すぎて理解が追いつかない人も多いのではないでしょうか。僕もその一報を目にして時間が止まってしまい、一気に押し寄せてきた喪失感によって眠りにつけませんでした。

いわゆる「卒業ラッシュ」が発生している乃木坂46において、そろそろ3期生の誰かが卒業発表するのではないかと考えてはいましたが、まさか一人目が大園桃子さんになるとは思ってもみませんでした。

未だに彼女の卒業には理解が追いついておらず、アウトプットすべき内容を整理出来ていません。とにかく、彼女が現役であるうちに彼女について思っていることをアウトプットしておきます。


彼女は繊細

僕が乃木坂46を知った時点では、すでに大園桃子さんは乃木坂46に加入して約3年が経過していました。4期生が加入してすでに先輩になった彼女を初めて見た時、そこまで個性的な人物だという印象はありませんでした。

しかし、過去の映像を観返した上で現在の大園桃子さんを見ると、その姿は乃木坂46の活動を通して成長してきた結果であるということがよく分かります。

大園桃子さんは今でこそある程度の落ち着きをもって振る舞っていますが、それは乃木坂46に加入した当初は考えられなかったことだったと思います。

乃木坂46に加入して先輩達と初対面した時、彼女は緊張のあまりその場で卒倒してしまったことは今や有名なエピソードですね。LIVE中や乃木坂工事中の収録中等、その後も事あるごとに彼女は涙を流しています。人によっては限りなく些細なことや、妄想だけで泣いてしまう彼女は、どこまでも繊細な人物だと思います。

そんな彼女が本当に乃木坂46でやっていけるのか、当初は誰しもが心配していたでしょう。

しかし、乃木坂46の活動を通してゆっくり着実に成長し、今となっては堂々とパフォーマンスしたり、後輩を気遣ったりするようになりました。大園桃子さんを見ていると、「人って成長するんだなぁ」と思わずにはいられません。

最初はか弱くあどけなかった一人の少女が、徐々に思い通りのパフォーマンスができるようになっていくその姿は本当に愛おしく、尊敬に値します。そして彼女が見せる成長の過程や、涙をこらえながら果敢にパフォーマンスする姿は、見ている人に勇気を与えると思います。それはまさに人前に立つべき人間の有り様だと思います。

彼女は「自分はアイドルには向いていないと思ってしまう」とドキュメンタリー映画の中で述べています。そのような自覚をもった上での活動は辛いことの連続だったと思います。だからこそ、彼女はいつも泣いている。だからこそ、ファンは彼女を応援したくなる。

自覚がないままにファンをそのように魅了してしまう彼女は、まさに現代におけるアイドルそのものなのではないでしょうか。

そんな大園桃子さんの卒業発表にはもちろん寂しさを感じましたが、それと同時に「5年間、ここまでよく頑張ったね」とか「頑張ってきたんだね、ゆっくり休んでね」とか、労る気持ちが生じました。

卒業発表したブログによると、乃木坂46の卒業と同時に芸能界の引退も行われるそうです。そのブログを読んだ時、僕は安堵を覚えました。

彼女がもうこれ以上芸能界の荒波に揉まれなくて済むと思うと、芸能界引退は然るべき判断です。またこれは個人の見解ですが、乃木坂46に所属していない大園桃子さんが、一人の芸能人として活躍する姿は想像できません。

彼女は乃木坂46に所属していたからこそ、約5年もの間、芸能活動が出来たのだと思います。であれば乃木坂46を離れるなら芸能界も離れるというのは、大園桃子さんにとっては自然な流れだと思います。

そして一般人に戻ったならば、一人の女性として幸せになってほしい。乃木坂46だったことを誇りに思ってほしい。恋愛して、結婚して、出産して、いつか子育てをしながら「これが若いころのママだよ」と、自分の子どもに堂々とパフォーマンスしていたころの自分を見せてあげてほしい。

きっとそれは子どもにとって、自分の母親が誇らしく思えるきっかけになるはずだから。


彼女はありのまま

大園桃子さんの振る舞いを初めて見た時、何よりも目を引くのはその訛りです。鹿児島県出身の彼女には強い訛りがあります。そして彼女はその訛りを矯正することなく今日まで活動してきています。

人にもよりますが、僕にとってそれは圧倒的な個性でした。この訛りに代表されるように、彼女は仮面を作ることなく、ありのままの自分で勝負し続けてきたのだと思います。それが自覚的なものなのかどうかは分かりませんが。

だからこそ彼女はズタズタに傷つき、ぐしゃぐしゃに泣いて、もがきながら成長してきたのだと思います。実際に卒業発表をしたブログ内にはこんな一文があります。

3期生として乃木坂に加入して、

優しさに触れ、幸せで、嬉しくて、
乃木坂に入っていなければこんな素敵な
瞬間を味わうことはできなかっただろうな
ということも沢山。

毎日泣いて、光が見えなくて
乃木坂に入っていなければこんなに
辛くて怖い思いをしないですんだのにな
ということも沢山。
 
どちらの感情も
味わった約5年間でした。

何度読んでも、彼女が大変な日常を過ごしてきたことが滲み出てきますね…。

これだけの大変な思いをしてきたのは、彼女が不器用なくらいにまっすぐに物事を受け止めていたからだと思います。自分を偽らず、ありのままで生きているからこそ、むき出しの心が傷つくことになる。

そしてありのままだからこそ、彼女の表情には嘘がない。笑っている時は本当に面白いことがあるから笑い、泣いている時は本当に辛いことがあるから泣いていることが分かる。彼女は、心情がとても分かりやすい人物なのだと思います。

それは乃木坂46の各メンバーから信頼を勝ち取ることに起因していると思います。彼女が誰かに好意を寄せれば、好意を寄せられた人がそれが嘘偽りないものであることが伝わるのです。そしてそれは信頼や愛情という形で跳ね返ってくる。故に彼女は愛される。

例えば、白石麻衣さんとの関係が顕著ですね。もはや恋と言っても過言ではないくらい、大園桃子さんは白石麻衣さんに懐いていました。そして白石麻衣さんはまるで妹のように大園桃子さんを愛でていました。これがファンにとってはたまらなく微笑ましいものでした。

なぜ今このタイミングで卒業するのか、その理由は明かされていませんが、もしかしたら白石麻衣さんが卒業したことが、大園桃子さんが卒業を考えるきっかけになったのかもしれませんね。芸能界引退後、東京で生活するのか、帰省した鹿児島で生活するのか分かりませんが、たとえ芸能界を引退しても白石麻衣さんや乃木坂46のメンバー達との人間関係が断絶することはありません。今後も親交は続いていくことでしょう。

であれば、引退後も白石麻衣さんや乃木坂46を応援し続けてほしい。そして自分もその一員だったことを忘れないでほしい。ありのままで勝負し続けることがどれだけ尊いことかを身をもって証明し続けたその功績を誇りに思ってほしいと思います。


まとめ

読み返してみると、本当に内容がまとまっていませんね。見苦しい内容になってしまい、申し訳ありません。大園桃子さんの卒業発表はあまりに衝撃的で、未だに心の整理が追いついていません。

さて、大園桃子さんの卒業は乃木坂46にどんな影響を与えるでしょうか。僕が最も懸念しているのは新内眞衣さんの卒業に起因してしまうのではないかということです。

新内眞衣さんは「乃木坂46のオールナイトニッポン」で乃木坂46を卒業していない理由として「後輩の3期生が誰も卒業していないから」ということを挙げていました。

その文脈に則れば、大園桃子さんが卒業することは新内眞衣さんにとって卒業のきっかけになってしまってもおかしくありません。また、新内眞衣さんに限らず、他のメンバーにとっても乃木坂46卒業を検討するきっかけになってしまう可能性があります。

ファンとしては一日一日が「ああ、今日も誰も卒業発表しなくて良かった」という、綱渡りをしているような気分です。卒業するかどうかはあくまで本人の判断であり、誰かの卒業に追随する必要はありません。どうか他のメンバーには誰かに影響されることなく、自分の人生を考えた上での卒業を迎えてほしいと思います。

そして大園桃子さんの卒業に限らず、メンバーが減るということは、メンバー追加が検討され始めることになります。つまり、5期生の加入ですね。まだ最大人数46人に対してそこまで枠がないため、5期生加入はあくまで検討段階だとは思いますが、いずれ5期生の加入はやってくるはずです。

その中には大園桃子さんがきっかけで乃木坂46を知ったり好きになったりしたというメンバーもいることでしょう。大園桃子さんの存在はそのようにして乃木坂46に残り続けることになると思います。

大園桃子さんが一般人に戻って生活していく中で、「もしかしたら乃木坂46に所属していたのは夢か幻だったんじゃないか」と思ってしまう時が来るかもしれません。そんな時にこそ、自分がきっかけで乃木坂46に加入したというメンバーのことを思い出してほしい。自分が誰かの人生に大きな影響を与えた偉大な存在だということを忘れないでほしいと思います。

大園桃子さんは乃木坂46に加入して人生が変わりましたが、彼女自身の本質は変わっていないと思います。どんなに成長して変わっていっても、どこまでも繊細で、純朴で、清純な彼女が歌い踊る姿はとても輝いていました。

大園桃子さんに憧れを抱いているメンバーとしては、4期生の清宮レイさんが挙げられますね。もしかしたら彼女の中には「桃子さんの意思は自分が継いでいく」というような自覚が芽生えているかもしれません。僕としては、そのような気負いをせず清宮レイさんは清宮レイさんの有り様で活動してほしいと思います。

今の乃木坂46のメンバー達、特に3期生、そしてファンは大園桃子さんの存在を忘れることはないと思います。

逃げ水」の与田祐希さんや「友情ピアス」の遠藤さくらさんのペアに大園桃子さんがいなくなってしまうのは本当に寂しいですが、それらの曲を通して彼女の存在は歌い継がれていくと思います。

このような電撃的な引退の仕方は「サヨナラの意味」でセンターを務めたあの人を思い起こしますね。であれば、あの人と同じように大園桃子さんも乃木坂46とそのファンにとって伝説的な存在になっていくのかもしれません。「まだ観たい」と思われるうちに引退するからこそ、彼女達は伝説になっていくのでしょう。それにしても、サヨナラに強くなれる気がしませんね。

残り少ない乃木坂46の日々が、これまで以上に大園桃子さんと乃木坂46のメンバーにとって幸せなものになりますように。彼女達の幸せを願っています。

以上、「大園桃子よ、永遠なれ」でした。

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