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部活動の地域移行②

教師から見た部活動の問題点

部活動顧問を担当している教師は大きく2種類いる。部活動(担当しているスポーツや文化)が好き/嫌い。部活が好きな場合、子どもたちのためにいくらでも働ける!という人もいる。しかし、部活が嫌いな場合、そうはいかない。まず、自分が経験していない競技の顧問をさせられるということが受け入れられない。その競技のルールや本質を知らず、顧問として何をしてよいかわからない。それなのに大会の引率やら会計やらをやらされる。子どもが好きで子どもたちのためなら、という思いがある人は競技について調べ、よりよく動けるように努めるだろうが、子どもへの思いより顧問就任への異議の方が強い人は、モチベーションが全くない状態で顧問として動かなくてはならない。無給無休で。最悪、といってもよい労働である。

無給無休は顧問全員にのしかかるものである。部活をどう思っている人であれ、この重石は存在する。その結果、部活が好きでたまらない教師が体を壊してしまったり、そしてその代わりとして空きのある競技未経験教師を代理顧問として就けたり、悪循環極まりない。
教師はただでさえ仕事が多い。採点や授業準備、保護者対応を業務として見なさないという先日の判例は無視し、これらもしっかり含めると、膨大な量になることは素人でもわかる。これに加えて部活動指導。半端ない。いつ休むんだ。
教師の仕事を思いつくだけ下に並べてみる。

【教師の仕事】
授業/授業準備(教材研究・教材作成・授業計画立案・学習指導案作成等)/試験作成/採点(受け持ち学級分)/連絡帳等記入/学級運営(掲示物作成・配布物(学級通信・保護者宛ての手紙等)作成・教室環境整備等)/生活指導(給食・清掃・登下校等)/生徒指導/進路指導/校務分掌/職員会議(全体・学年・主任・教科等)/自己研鑽(知識のアップデート)/保護者対応(電話・対面・面談等)/来客対応(教委等)/部活動指導(競技指導・引率・会計・部員管理等)

多すぎる。この業務量に対してあの賃金、そして4%の残業代。ありえない。これで毎日健康に働けという方がおかしい。
これでは「部活、地域移行しません?」という意見が出てくるのも必然と言えよう。


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