〚分数を使いこなそう!〛〜かけ算・わり算と分数(後編)〜
このnoteは『〚分数を使いこなそう!〛〜かけ算・わり算と分数(前編)〜』の続きとなっています。よろしければ前編もご覧ください!
〚分数を使いこなそう!〛〜かけ算・わり算と分数(前編)〜|さくらのはな🌸 @kokugo_nihongo|note(ノート)https://note.mu/kokugo_nihongo/n/ncb9632555229
⑤わり算の式をかけ算に
〈例題10〉
わり算の計算は、全てかけ算の式に書き換えることができます。特に中学校・高校の数学ではこの考え方が大活躍するので覚えておくと良いでしょう。
やり方は、まず、「÷○」となっているほうの整数を分数の形に書き換えます。
次に「÷」を「×」に書き換え、すぐ右隣の分数の分母と分子をひっくり返します。
あとの計算は、前編で紹介した分数のかけ算と同じです!
もう1問分見てみましょう。
〈例題11〉
慣れてきたら、2行目の式は省略して良いと思います。ミスが目立つようなら、1段階ずつ書きながら、確認しながらのほうが良いでしょう。
⑥わり算の式を分数に
〈例題12〉
先程の⑤の応用バージョンです。
わり算の式の「÷○」の部分は分数の分母に持っていけばオッケーです。
※今回、上の画像や次の例題の画像では式の形の確認のみ行なっていますが、実際に問題を解くとき、分数の形にした後に約分ができる場合は、約分まで忘れずにしましょう。
〈例題13〉
この、「『÷○』のほうの数字を分母に」という考え方は、「四則の混ざった計算」や「文字式の計算」でも役に立つので、覚えておきましょう!
⑦整数÷分数
〈例題14〉
ここで少し、教科書でも登場する表現を使っていきましょう。〈例題14〉の場合、13は「わられる数」、5分の4は「わる数」といいます。
この表現を使って改めてまとめると、わられる数はそのまま、わる数の分母と分子をひっくり返し、かけ算の式に書き換えて計算します。
〈例題15〉
もう1問使って確認しましょう。
わられる数の整数はそのまま。わる数の分数の、分母と分子をひっくり返し、かけ算で計算する。
かけ算にするのを忘れたり、わる数の分母と分子をひっくり返し忘れたりしないように気をつけてください。
「わる数」とか「わられる数」とか、ことばで説明されるとわかりづらいという方もいらっしゃると思います。その場合は、まずは上の画像や教科書、参考書などの例題を見ながらでいいので、問題をたくさん練習してみましょう。何をどのようにして計算すればいいのか練習を通して定着させ、それから用語関連を確認していく、という順番でも大丈夫だと思います。
⑧分数÷整数
〈例題16〉
わる数が整数のときは、一度分数の形で表してみましょう。この場合も、やっぱりわる数の分母と分子をひっくり返し、かけ算にして計算します。
〈例題17〉
慣れてきたら、わる数の整数を分数にする仮定を省略して書いても大丈夫です。その代わり、かけ算にし忘れないように、わる数を分数にしたときの分母と分子をひっくり返した形にし忘れないように気をつけてください。
「文章で読んでもわからん!」という方は、繰り返しになりますが、例題をお手本にしながら、実際に問題を解きながら身につけていくようにしましょう!
⑨分数÷分数
〈例題18〉
わる数をひっくり返してかけ算にする。これは、分数÷分数の計算でも同じです。とにかく、「わり算はかけ算にする」と「わる数の分母と分子をひっくり返す」を忘れないように!
〈例題19〉
わり算の式をかけ算にした後は、式の途中で約分することもできます。計算が終わってからだと約分が大変になることもあるので、かけ算の途中で約分をしておきましょう。
⑩かけ算とわり算の混ざった式の計算
〈例題20〉
3つ以上の分数のかけ算・わり算について。かけ算とわり算が混ざった計算のときは、「÷○」の部分だけ書き換えます。画像の黄色枠のようにします。
あとは、3つの分数のかけ算の解き方と同じです。途中でしっかり約分しましょう。後回しにすると、かけ算も最後の約分もとても大変で、ミスしやすいです。
〈例題21〉
先程の〈例題20〉の式と「÷○」の位置が違いますね。この場合もやっぱり「÷○」だけかけ算に書き換えます。分母と分子をひっくり返すのを忘れずに(しつこいように感じるかもしれませんが、慣れていない人や分数の計算が苦手な人で、この過程を忘れてしまう人をよく見かけたので……)。
やり方さえ覚えてしまえば、この約分作業が楽しくなってくるのです。「いったいどこまで小さくできるんだ!?」とわくわくしながら計算しています。皆さんも計算過程を楽しんでみましょう!
〈例題22〉
上の画像のような計算の場合は、「÷○」を両方とも書き換えます。
分数のわり算の解き方のまとめとしては、
●1番左側の数字はそのまま。
●「÷○」の数字の分母と分子をひっくり返す(整数の場合は、分数の形にしてからのほうがわかりやすい)。
●「÷」を「×」に書き換える。
●あとはかけ算と同じように、途中で約分しながら計算
第1弾の分数の通分の仕方(たし算・ひき算に必要)に続き、今回は分数のかけ算・わり算についてまとめてみましたが、いかがでしたか?
できるだけ難しいことばにならないように気をつけたつもりですが、それでも文章だと伝わりづらいところはあるかもしれません。「よくわからん!」という場合は、例題として画像をいろいろ載せているので、そちらをメインに見てもらえると良いかと……。
ここまで読んでいただき本当にありがとうございました。このnoteが、少しでも誰かのお役に立てれば幸いです。
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