子供の成長する機会を奪っていませんか?【アドラー式子育て術】
今回のテーマは、「子供の成長する機会を奪ってしまっている親の行動」についてを掘り下げてお送りしています。
そして、子供の自立とチャレンジ力を育むために、必要なことについて述べています。
是非、最後までご覧ください。
1.子供が成長する機会を奪ってしまっている、親の行動とは!?
子供の問題に、何もかも親が手出しして問題を解決していたらどうなるでしょう?
これでは、【子供が自分で考え学ぶ機会を奪うこと】になっています。
例えば、子供が寝坊して学校に遅れそうになった時に親はどうしますか?
学校の始業時間に間に合うように、いつも親が車で送っているようならば、子供は何を学ぶでしょう?
「どうせ寝坊しても、結局親が乗せてってくれるから間に合う」
と子供は学んでしまいます。
これでは、自分で解決する力が育ちません。
そして、繰り返し親がこうした行動をとっていると
「あなたは朝、時間通りに動けない子。」
というレッテルを子供にいつのまにか貼ってしまっていて、自立心が育つどころか、依存心を強めてしまう恐れがあります。
子供がダラダラしていても、いつも親が怒りながらも手伝ってくれることから、
「結局親がいつもしてくれる」
ということを学んでしまうのです。
親は子供のことが大切で大切で心配になるので、ついつい手を出してしまいます。
しかし、残念ながらその行動では、子供の学ぶ機会を奪い、自立心が育たないということになります。
では、どうすれば良いのか?
そんな時に役立つ考え方を次に述べています。
2.親と子供の「課題を分離」して考えよう!
そうはいっても、「子供が遅刻しないようにするのは親の役目だ!」
と思う方もいるかもしれませんが、アドラー心理学の考え方では、「子供の課題」と「親の課題」を分けて考えます。
行為の結末が子供に降りかかるものを、「子供の課題」と言います。
例えば、
「宿題をしない、勉強しない、友達と喧嘩している、子供の友人関係、自分の部屋の片付け、兄弟げんか、忘れ物、学校に行く準備、遅刻しないよう学校に行く」、等などです。
「子供の課題」をやらないことで、結局困るのは子供自身。
うまくいこうが、失敗しようが最終的に課題の結末を引き受けるのは子供自身です。
その子供の課題を、親が肩代わりして、子供が困らないようにするということは、子供が失敗や成功から学ぶ機会を親が奪ってしまうことになります。
まずは、子供が自分で自分の課題をやり遂げられると信じて見守り、子供が助けを求めたらサポートするようにしてみましょう。
一方で、行為の結末が親自身に降りかかるものは「親の課題」。
夫婦の問題、仕事のこと、家計のこと、親の交友関係、親や義理の親との関係など
なので、子供の友人関係を心配し口出しする、子供の進学のことに口出しする等、子供に口うるさくいってしまうことは「子供の課題」に入り込んでしまっています。
「子供の課題」は子供が解決する。
自分の課題は、基本的には自分で解決する、
というのがアドラー心理学での考えです。
なので、あくまで基本的に親は、「子供の課題」に毎回入り込まないようにしましょう。
どうしても子供の課題に口出ししてしまう時には、次の4つの問題点を思い出しましょう。
子供が自分の力で課題を解決する力を伸ばせなくなり、自信を失い、不安感が強くなる
子供が依存的となり、自分で責任を取らず、親に責任を押し付けるようになる
子供の感情が傷つけられ、親に反抗的になる
親が忙しくなり、良好な親子関係が築けなくなくなる
一方、子供が自分の課題をしっかり取り組むことで、「自分の課題は自分で解決することができる」ことを学びます。
そして、経験を積み重ねることで、子供たちは自己肯定感を高めていきます。
3.子供の課題に関わりたい時はこうしよう!
ポイントは2つ。
1つ目は「心のドアをノックしてから提案すること」
まずは、子供の課題に親が介入していいか尋ねます。
「宿題のことでちょっとお話したいのだけどいいかな?」などです。
2つ目は「提案を押し付けず最終的には子供が決めること」です。
「最近、宿題を忘れることが多いみたいね」
と、まず【事実】を伝えて、
「忘れないで宿題をやるにはどうしたらいいか一緒に考えない?」
と【提案】します。
大事なのは命令や指示をせず【提案】すること。
親も子供と一緒に考えるけど、どうするか決めるのは子供本人。
子供の課題を解決するのは、あくまで子供自身だからです。
うまくいかないことも多いと思います。そこは、しょうがないと割り切って、また同じように声掛けして、話し合いをしましょう。
この際も、気を付けてほしいことは、親の提案通り、思い通りにするためではない、ということを忘れずに。
あくまで親は、子供が自分の力で課題を解決できるようにサポートすること。
◆子供の課題をサポートする手順
(例)寝る前に宿題を始め、宿題ができない
ステップ① 相談・依頼(心のドアをノック)
「宿題について一緒に考えたいんだけどいいかな?」
ステップ② 「Iメッセージ」で伝える
「ママ(パパ)あなたが宿題を寝る前に慌ててやっているのが心配で気になってるの。」
ステップ③ 子供の考えを聞く
「寝る前に慌てて宿題することについて、あなたはどう考えてるの?」
ステップ④ 提案する
「慌ててやらないためにも、○○の時間に宿題やるのはどうかな?他にもあなたにとって良い時間帯がある?」
ステップ⑤ 子供自身がやり方を決める
「寝る前でもそのやり方がいい」と子供が言ったら、一旦任せましょう。
「提案はするけど、やり方を受け入れるかは自分で決めていいんだよ。」と、相手に選択する権利を与えましょう。あくまで子供が決めたのなら尊重します。
話し合うときに気を付ける点は、親の思った通りに子供を動かそうとして、威圧的にならないように気を付けましょう。
なるべく穏やかな態度でお話しすることを心がけましょう。
4.最後に…
親は、子供をサポートする存在です。親がなんでもかんでも代わりにやるのではなく、子供を「自分で考え、行動し、解決する力」を持った一人の人間として尊敬し、サポートしていきましょう。
子育ての目標は子供の自立。
そういった関わり方で、子供の成長する力を育んでいくのだと思います。
是非、参考にしてみて下さい♪
以上、「子供の成長する機会を奪ってしまっている親の行動について」でした。
最後まで拙い文章を読んで頂いてありがとうございました。
関連記事はコチラ↓
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?