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癖多き者対策マニュアル

人の不幸をケラケラ笑う
好きなのに、そうでもないという態度
無視されたと怒る
嫌われると微笑む
人を認めない
口が達者で楽をする
すぐ逃げる
他人と勝負する
損得勘定に秀でている
褒められれば自分の手柄
怒られれば私じゃない!と突っ返し、あなたのせいで怒られたんだけど!と確実に言う
人をよく観察し、あそこが悪い、ここが変と言う
よく気がつく

でもさ結局お前って、一人がダメなんじゃない?

ここは、とある会社の休憩室
先輩と後輩がある人物について話している

後輩 :『先輩、あの人危険ですよ』

先輩 :『なんかあったの?』

後輩 :『うまく言えないんですけど、今日こんなことがあったんですよ。私がやるはずだった仕事の一部を係長が、そのパートさんにお願いしたんですよ。その時は、”はい、わかりました”って言われたんですけどね・・・』

先輩 :『うん、それで?』

後輩 :『あの人、はっきり言って私を嫌いじゃないですか。だからだと思うんですけど、仕事を進めるとものすごく小声で、私にだけ聞こえる感じで”なんで、私がやらなきゃいけないの?”って言ってるんです。あ~、これがこの人の本音なんだろうなって思いつつ、嫌なヤツだなと。なんか、何が悪いって、はっきり言わせないずる賢さがあるというか・・・』

先輩 :『もう辞められた別のパートさんも、彼女のことで確か似たようなことを言ってたよね、そういえば。実を言えば私も、やられてる(笑)私の時はね、こんな感じだった。私が年齢にまつわることを言ったらしいのよ、そしたら課長から”ちょっといい?彼女に、こんなこと言ったの?”って来たの。その時はね、彼女が意外にも年齢を気にする方なんだと思ったし、今から気をつけなきゃとも思った。でもあの表情は何かを考えてる顔なんだよなって普段から思ってた。あからさまな悪い言葉って言わないし、仕事はされてるからどこが悪いってはっきり説明しにくいんだよね。今は、何かしらトラブルを作る人なんだと思って、私は警戒してる』

後輩 :『先輩でもそんなことがあったんですね』

先輩 :『私があなたにアドバイスできるとすれば、まず自分の仕事を自分で出来るようになりな。ここが出来てたら、今回のようなことはない』

後輩 :『うっ。。。痛いところを・・・でもそうです』

先輩 :『あとはそうだな、あの手のタイプってクセモノなんだよね。あなたが言うとおり危険なんだよ。人を嫌な気分にさせる天才と言ってもいい。表情だけでモヤモヤさせたり出来るもんね』

後輩 :『そうなんですよー。そういえばこの前も、廊下ですれ違ったとき最悪だったんですよ、その廊下に二人しかいなかったから。この前、”ふん!”ってされました、他の人がいるときは全然違うのに・・・』

先輩 :『馬鹿にされてもいい、そんな人に自分の時間を使うな。ただ仕事は真剣にやってるんだよ。もし二人で、共同の仕事をしなきゃいけないときは、すべての責任は自分にあるというスタンスで仕事をすること。その仕事で他の人からミスを指摘されても、私が悪いと言い続ける。二人のミスは自分のミス。相手に楽をさせるんじゃないんだよ、仕事は仕事でやってもらうし自分もやるの。これなら大難を小難くらいに変えられる』

後輩 :『無難にはならないんですか?』

先輩 :『無理だね、相手が悪すぎる。あきらめな。世の中には、文句言わなきゃ気が済まないヤツはいる。自分のせいじゃないと吠えるヤツもいる。他人を馬鹿にして自分を保つヤツもいる。そいつらは総じて口がうまい、だって自分の言い分を通したがるからね。常日頃から言い方の研究でもしてるんじゃないかな。こんなことを言えば、人は黙るんだ~とか。だから同じところで勝とうとしたって無理なんだよ。実際我々の課長は”彼女は有能で、うちの課にいてくれて良かった”と真面目に言っているんだよ』

後輩 :『そういえば、そうでしたね。なんで課長分からないかな~?』

先輩 :『うまく爪を隠すんだよ。課長に気に入られれば、給与アップできるもんね。彼女にとって、いい顔をしておきたい人物なんでしょう』

後輩 :『損得で動くってことか~、怖いな。しかも、状況で表情、態度、言葉を自由自在に操るって・・・やっぱり怖いな』

先輩 :『あと、彼女はよく人を観察してるから、自分に厳しくないとすぐに突かれるよ。人のこと見てる暇あるんなら、仕事すればいいのにと思うんだけど、この手のタイプはなぜかしないのよね。どうしても、人に目が行く。人の文句が言い合える仲間を見つけて、影でクスクス笑うんだ。表面で接するにしても、あらゆる会話が爆弾のタネと心得よ。彼らは常に、“面白いこと”を探してる。そんな策略に、乗るんじゃないよ』

後輩 :『そんなこと考えて、仕事できないですよ』

先輩 :『こりゃっ、お前は木っ端みじんにやられたいのか???部署が違えば、話さない、接さないという形で自分を守ることは出来る。でも、同じ課で、このようなことはできない。それこそ、こんなことをしたら、彼女は間違いなく課長に言うでしょうね”私はなんか嫌われてるみたいです、話もしてくれません。助けてください。仕事が出来ません”なんてさ。被害者意識高い系に大変身だ』

後輩 :『あーこんなのに好かれても嫌だし、嫌われても大変なんて。いや、好かれた方が楽なのか?』

先輩 :『いや、そんなことはない。好かれたところで利用されて終わり。利用できると思われているうちは、ニコニコして近づいてきて、人の仕事を勝手に手伝って、恩を売って感謝されようとする。すべては自分のためなんだ。嫌われてた方がいい。何を考えてるか分からないと思われてるくらいが、ちょうどいいんだ。その方が、簡単に近づきもしないからね』

後輩 :『あと先輩、あの・・・』

~休憩時間終了5分前のチャイム♪~

先輩・後輩:『しまったー。長く話しすぎた!』

先輩 :『この続きはまた日を改めてということで。いい?あなたは仕事に真剣になる。自分のことを自分でやれるようになることが、自分の身を守れる最大の武器よ!』

後輩 :『はい!!!』

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