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調べるまで自分の会社がブラック企業なの気付かなかった件

とあるツイキャスを聞いていて、仕事の愚痴を吐いていた。
仕事の愚痴くらいいくらでも吐いてほしいな、と思った。



さてさて、
自分が最初に就職したところは
文房具を売り、名刺作成依頼、紙のラミネート加工、パソコンやコピー機の貸出、等をする会社。

ツイキャス主は『働いて初めての仕事』と言っていたが、自分は転勤して初めての仕事が掃除だった。
それからやることはちゃんと増えたんですけど。
早朝に出勤鍵開け、上司様が使うパソコンの立ち上げ、上司様が使う書類の作成、貸出用機械の機動、掃き掃除、不要段ボールとゴミをまとめ悪臭のするゴミ捨て場へ。

同じビルの中には色々な会社があり、有名なファーストフード店も。
なのでゴミ捨て場は生ゴミも多くゴミ収集場くらい臭い。
『あの店のゴミ捨て担当になったんだね、可哀想に。その前は気の弱い男性だったよ。あ、先輩なのか。』
とゴミ捨て場の人に言われる始末。


「先輩も床に正座させられて、立ってる店長に怒られてたな。自分もアレやられるんだな。」って思ってた。
『仕事もまともに出来ないこんなやつなんで寄越したんだ』と言われた。
頑張ってるつもりではいた。
てか、教えてもらってないことばかりやらせようとすんなし。



『郵便局にコレを出してこい』って言われて手書きのなんのヒントにもならない紙を渡された。
『早く行ってこい!それで行けるだろ!』と言われたので
「もっと詳しい地図を下さい」と言ったら『ふざけんな!さっさと行け!』と言われた。
外に出てなんとなくその辺りに行き、通行人やビルの人に聞いた。


『なんだ、この地図…。初めて行くには酷すぎる。郵便局は向かいのビルの中にあるよ。』と言われた。
「外だと思ってたのでとても助かりました。ありがとうございます。」と言うと『君、大丈夫かい?』と言われた。
「あ、多分行けます。急いで行きます。」
そう言ったけど、多分ビルの人は行けるかどうかの心配ではなく【自分の心配】をしてくれているのだとずっと後に気付く。


郵便局では郵便物を受け取ってもらえなかった。
『この形式だと書き留めなんて出来ないんだよ。君の会社は何回同じこと言わないといけないんだ。』
そう言われても出してこいと言われたので引き下がれない。

『こんなことされると困るんだよ』
電話で店長に確認すると『いつもこれで出してんだから出せ!』と怒られた。

どうやって出してんだよ。

「どうすれば出せますか?」
郵便局員さんに聞くと
『【書き留め】という字を消せば出せる』と言われたので「何か消せる物はありますか?と聞いて紙テープ借りて貼った。

勝手な行動だが仕方ないと思った。
店に戻ると『何分かかってるんだよ!』と長いお説教をされた。




男性先輩と少し話す隙が出来た時、『俺ここやめるんだ。引き継ぎ頑張って教えるから。怒らせないコツとか』
この人は長年怒られてきたんだろうと思った。
次はあなたの番だよ、と言わんばかりだった。


引き継ぎを終えると、本当に先輩は辞めてしまった。
店長、副店長、1人の社員、自分。
店長は怒鳴るタイプ、他2人はそれはそれは可愛がることが好きな様で大層可愛がられた。
台風が直撃の日、副店長に仕事を任され残業した。
仕事をしていると店長が『誰だ!こいつを残業させてるやつは!』と叫んだ。

そう言われて2人とも『「何かやることありますか?」って言うから仕事与えたらずっとやってました。終わったら帰っていいよって言ったんですけどね』

1人ですぐ終わる量じゃなかった。
しかも店長は『全く急ぎじゃない仕事でこいつに残業代はもったいない!』と言い切った。
自分は台風が1番酷い時間帯に帰った。

他2人はきっと雑談しながら適当な報告書でも書いて台風が弱まったタイミングで退勤にして帰っただろう。
喋ってても残業代出るから。
そういう人達だから。

傘も刺さずにびしょ濡れで帰った。
ヘラヘラ笑いながら泣いていた。
『翌日は出勤しないで朝一に電話で店長と話そう』と母に言われたのでその日は寝られなかった。



翌日、意を決して母の前で店長に電話をかけた。
「おはようございま…」


声が出なくなった。


喋らないと怒られるのに、挨拶も名前も言えず涙がボロボロと溢れた。
代わりに母が電話対応をしてくれた。
自分の状況や仕事での出来事を話した。


そしてこちら側からは何も言ってないのに
『いや、うちではイジメなんてありませんよ!』と何故か慌てて否定をし始めたそうな。
母は(あ、この会社ダメな会社だ)と思い、申し訳ないが都合で辞めることを言った。

店長が「本人と話がしたい」と言ったので頑張って電話を耳にあてた。
『自分が何してるか分かってんのか!社会人として恥ずかしくないのか!親に電話してもらって、これからのシフトどうするつもりだ!』

あなたは何をしてるか分かってるの?
店長自身がしたこと、他2人がしたことを。
自分は恥ずかしいことをしてるのかな。
自分の意思で電話したのに、声が出なくて代わってもらったのはダメだったのかな。
これからのシフト…?自分で考えて下さい。

「辞めます」とだけ言えた。

いやはや、自分も【今時の若いもん】でしたわ。

『店の鍵を返せ』と言われたので職場の方向が同じだった父が途中下車して店のポストに入れてくれた。
数日後、ロッカーに入れていた折り畳み傘と支給品のエプロンが届いた。
『エプロン洗って返せってことかい』と母は呆れた様子で言った。
洗濯機に入れようとすると
『【クリーニングしろよ】って意味でしょ』
と、成る程。



クリーニングをして発送した。
そして呪縛は無くなった。



それ以来しばらくの間、いや、かなり長い間、電話での会話が家族とも友人とも出来なくなった。
電話がかかってくる恐怖、かける恐怖、声が出せなかった。
メールという文化は本当に素晴らしいと思った。
(ちなみに長い間ガラケーで、iPhoneに替えてからもLINEというものを警戒していた。)


今は家族や友人となら電話が出来る。
笑い話に出来る。
成長したもんだ。






ここまでをTwitterで書いて15ツイートのツリー。
これは相当な荒らし行為だな、と思った。

note用に加筆もした。
そして「笑い話に出来る」と書いたが実際のところ、この話を書き終わったらかなりしんどくなって今とてもメンタル参っちまっている。
トラウマはトラウマのままなのか。
克服出来ないのか。




自分はいつこの話を笑い話に出来るようになるんだ。