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ここ数日のこと

地震注意
というニュースが流れて
実家から自宅に戻る途中のスーパーに寄ったら
いつもより人がたくさんいて
水はもう売ってなかった

家族連れのひとも多く
こどもたちは
いつもとちがう状況に
わくわくしているようでもあった

わたしは一人で
何も買わず
次のスーパーへ行った
そこもおんなじかんじだった

もう一軒も
おんなじかんじで
最後にちいさなコンビニによってみたら
そこにはかろうじて水が残っていた

それを抱えて帰った

そのあともう一度スーパーに行って
非常食になりそうなものを買い
なんだかつかれ果てて眠った

ケータイでしらべると
モバイルバッテリーというのがいるらしいことがわかり
次の日は電気屋へ
店員さんに教えてもらって
よくわからないまま
安くて小さめのそれを買った

ホームセンターに行って
軍手と懐中電灯も買った

きのうのスーパーとおなじかんじ
わたしは胸が苦しくなってくる

ほかのひとたちは
べつだん暗い顔をしているわけでもなく
淡々としているように見えた

こわかった

YouTubeでは
世紀末論のような話題が流れていて
こわくても直視しなきゃという謎のがんばりで
見てしまった

頭が痛かった
こわいイメージがあふれてくる

次の日は朝だけ仕事があった
昼からはマッチングアプリでつながったひとと
お茶に行った

何してんだろうと思いながら
相手はいいひとで
晩ごはんもご馳走になって
帰ってきた

元彼に会いたかった
抱きしめたいなと思った
連絡しようかなと思った

思いとどまった

次の日は夕方から仕事で
仕事までの間は虚無と恐怖で
何も手につかなくて
横になってた

きのうのひとに
ありがとうとことわりの連絡をした
むこうもおなじ気持ちだった

しばらく会ってない友だちにも
連絡してみた
みんなやさしかった

でもやさしさも受けとめられないほど
わたしはこわくなってて吐きそうで
仕事を休もうかとも思ったけど
誰かに会ったほうがいいなと思い
仕事した

みんなはいつも通りで
わたしだけ恐ろしいものにとらわれているようだった

先のことなんてわからないのに
みんな未来の話をしていた

どうしようかと思ったけど
知り合いでお手あてというのをできるひとに
連絡してみた

そのひとが
地震へのこころがまえを伝えている記事のリンクと
お手あてをしてくれて

わたしはだいぶ落ち着いた
ぐっすり眠ったと思う

朝起きて
ありがとうのメールをして
そのひとから
胸の真ん中の孤独感を抱きしめたよ
と返信がきた

さびしいよな

昨日からWi-Fiの調子が悪く
坂口恭平さんの本を読んでたけど
家族で過ごすあったかさがあふれてて

わたしは
家族がもちたかった

って気づいた

今もじゅうぶんさびしいし
ひとりだし
家族もてないまま
死ぬのかよって
思ってたんだなって

そう思ったら
泣けてきて
泣けてきて

それでもわたし
家族もちたいって
思えてて
よかったな
って
思った

元彼はわたしにとっては
家族みたいなひとだったんだな
とも思った

会いたいけど
それはだめな気もする

今日はこれから
パパとママとおばあちゃんと
お墓参り
百日紅の花がゆれてる


#詩
#自由詩
#さびしさ
#ほんとうのきもち
#お盆

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