40代の息子と世話をする70代の母のこと

タイトルにしたのは、義弟と義母のことです。
私にとって、すんなり受け入れることが難しい二人の関係(?)を知ってしまいました。
40代前半でひきこもり中の義弟がある日、テレビを見ながら隣に座る義母の手をとって触っていたのだそうです。それを目にした義父が夫に伝えて、私の耳にも入ってきました。

私は、ここ2年ほど体調を崩している義弟が元気になる方法はないか、けっこう本気で取り組んでいたところだったのでショックでした。約5年前からのひきこもりになっていることは、今は問題視はしていません。ある程度元気で、生きるためのお金があるなら働かなくても、という考えになっています。

でも、今の義弟はまったく元気ではなく、夫の実家の人達は様子を見るばかりなので、病院や相談機関を調べ、具体的な相談をしようとしていました。本人ともそのうち会って話したいとも思っていたので、ハシゴを外されたような気持ちです。私が勝手にかけていたハシゴですが。

これまで、過保護で、それなのに病院には連れて行かない義母のことはおかしいんじゃないかと思っていましたが、義弟はそんな母を嫌がるそぶりが見られたので、話す機会さえ持てれば話は通じそうと思っていました。でも、勘違いだったかもしれません。

手つなぎエピソードを知ってしまい、嫌悪感とともに、義弟と義母は仲良しで安定していているんだな、その結合を解くのはなかなか難しそうだな、とくじけそうです。2人とも病院には行きたくない様子なので、ずっとこのままになりそう。

そもそも、兄嫁の立場の私が何とかする必要もなく、夫からはモラハラにもあっていたのに、私はお人好し過ぎでした。一回頭を冷やす必要がありそうです。 

自己弁護すると、一時期、義弟は食事がほとんど摂れなくなり、痩せ細ってしまったので、このままでは命の危険があるのではないか、それはあってはならないと思い、夫からのモラハラも記憶に新しいのですが、義弟を助けたかったのです。そもそも義弟と夫は別人格だし、夫のモラハラと関連づけてはいませんでした。

でも、私の方で勝手に義弟をノーマルな人と感じていたけれど、かねてから夫の子ども時代の家庭環境には問題ありだと思っていました。弟にも少し変わったところがあっても何も不思議ではありません。

40歳を過ぎた息子が介護などではなくて、お母さんの手を触ることって、私には「それは知りたくなかった」と感じることでした。握手とかなら全然いいけど、しばらく触っていたみたいで、私は受け入れがたく感じました。

今は知ってから数日経っているので「子どもの頃からずっと安心できる環境ではなかったんだろうな」とか「そこまで悪いことではないか」と気持ちが変わってきています。

何よりも、誰かに見られているとは思っていなかっただろうことを、私にまで知らされて気の毒です。ずっと知らないフリはするつもりです。

それに、スキンシップの考えは人それぞれだし、先日も20歳ぐらいの娘さんとお母さんがしっかり手をつないで歩いているところを見ました。私はあまり親とのスキンシップをしない方だから、気になっただけで、気にならない人は気にならないことかもしれません。

でも、抵抗感があるのに、そのまま義弟を助ける行動をするのはやめておこうと思います。「別に悪いことではないんだ」「今はそういう状態なんだ」としっかり思えるようになってから、義弟に関して、何かするならしようと思います。

義弟により、ひきこもりに対する私の考え方は変わりました。もともとはバイトでも働くべき、と思っていました。今回は、母と息子(異性の大人の親子)が手を取り合って仲良くすることへの嫌悪感が私にあることがわかりました。これも、たぶん時間をかけて、ある程度は受け入れていけそうな気もします。私はしないけど、そういう人がいるのは自由、というのが着地点になりそうです。

今回はメインの内容ではありませんが、モラハラにあったことも、私の価値観を大きく変えました。私はもともと人に怒りをあらわにすることはいけないと信じ込んでいたから、やすやすとモラハラのターゲットになりました。モラハラで、怒るべきときに怒ることを学びました。モラハラはいいとは少しも思いませんが、私はモラハラでもないと怒ることができませんでした。

結婚を通して「怒ること」や「屈しないこと」を学び、最近は義弟のことから、ひきこもりに対する考え方が変わりました。今回は、息子とその母が仲良くすることに嫌な気持ちになる自分を発見しました。また少しずつでも受け入れて、自分の考えを広げることにつながればいいな、と思います。

人を寄せつけない雰囲気を放っている義弟と誰にも相談しない主義の義母には無断で、近日中に行政のひきこもり相談窓口に相談に行こうという勢いでしたが、一回止まります。

義弟は最近は少しは食べられるようになり、命にかかわることはなさそうです。とはいえ、私は義弟と数ヶ月会っていなくて、義母は「食べてるから大丈夫」と言い、夫は「異常なほど痩せている」と言うので、本当のところは分かりません。

私は、義弟の体の状態については夫の方が正確に伝えてくれる気がしています。モラハラ野郎ではありますが、そういう嘘はつかないので。だから、夫にたまに様子を見てもらって、命の危険がありそうなときには、行動できるようにはしておきたいです。

追伸…時間が経つにつれて、義弟も今つらい時期だろうな、こんなことぐらいで、嫌悪感を持って私は理解が足りなかった、と考えが変わりつつあります。義弟は受診していないのでわかりませんが、低栄養が心にも影響はしているだろうと思います。そして、義母に対しても、義母が過保護タイプで、気持ち悪い、と手を振り払わないでくれたのは良かったのかも、と思いました。私が同じ立場ならそうしてしまいそうだから。


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