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特質系がもつ「分解」の性質について 【HUNTER×HUNTER 考察】

過去の記事で

特質系は「分解(腐敗)」の性質を持っている

と考察しました

【強化系←→特質系】

これは「生長」と「分解(腐敗)」です

なぜ特質系が分解(腐敗)なのか

ツェリは刺激臭の水(おそらく硫黄化合物)
ピトーは葉が枯れる(酵素や活性酸素の作用)

どちらも「有機物を微生物が分解(腐敗)する」ことにより発生する現象です

つまり特質系は「有機物と微生物を具現化して」「操作する(活動させる)」ことにより
水に「分解(腐敗)」作用を引き起こしたのだと思います
なぜ具現化と操作が隣り合っているかこれでしっくりきました

「だからピトーが解剖したり、クロロが解析したり、ツェリが解体が好きだったりと

キャラクターの性格にも“分解したい”性質が反映されているんだ!」

(HUNTER×HUNTER カラー版 33巻)

…と考察しました

それに対し、読者様からコメントが寄せられました

iris  2024/09/17 03:10
いつも楽しく拝見しております。
素人質問で恐縮ですが、1.特質系で分解する能力でない者が存在すること2.特質系以外で分解する能力である者が存在することについては、どのようにお考えでしょうか。前者はパクノダやネオン、後者はゲンスルーやシャウアプフ(自身を分解)が該当します。
私個人の考えですが、分解という行為は、その章における敵や重要人物の危険性を表現する目的で存在すると考えています。ヒソカ、クロロ、ゲンスルー、メルエム…等は、共通して敵をバラバラにしていますが、彼らの念系統に統一性はありません。すなわち、分解という行為は危険人物の象徴であり、念系統とは相関しない印象を抱いています。

なるほどと思いました 結論から言うと

どっちもおそらく正解で、両立できる考察だ

と思いました

【 質問①について 】

「分析」という意味でならパクノダやネオンも「分解」の性質を持っていると思うのです
パクノダは他人の記憶を分析してその源泉だけを抽出します
だからゴンやキルアが別のことを考えようとしても
パクノダの中では本音と嘘がキチンと「分別」されているから無駄なわけです

もし他人の思考を「分類」しないままだと
「このパクノダとかいう女の乳エロいな…」とか「隣のマチとかいう娘もカワイイな…」とか「いやまて後ろのメガネも…!」とか

今ちょっと乳あたった!?とか
(HUNTER×HUNTER カラー版 10巻)

膨大なノイズ(心の声)が一緒くたになって頭に流れこんできてしまいます

ネオンも同様に、詩という形で、極限まで無駄(ノイズ)を削ぎ落としてますから
読み取った情報を一旦バラバラに分解してから必要分だけを抽出するという工程が必須だと思うのです

そういう
精神分析的な意味での「分解」(パクノダ、ネオン)
技術解析的な意味での「分解」(クロロ)
解剖学的な意味での「分解」(ピトー)

あらゆる事象の「分解、分析、分類、分別、分離」などを司るのが特質系である
というのが自分の考えですね

だから「細けぇことはいいんだよ!」な強化系とは正反対に位置しているのだと

【 質問②について 】

ゲンスルーは爆破(分解)それ自体に快楽を得てるというよりも
ドストレートに脅しと殺しの道具としての爆弾能力だと思います
だからリトルフラワーもカウントダウンも即死技ではなく、死ぬまでに相手を屈服させるような能力(つくり)になっている

そもそもの目的がゲームクリア(賞金とカード報酬)ですしね
爆破する相手(人格、記憶、死体)にゲンスルーはあまり興味を示しません
ゲームクリアに邪魔だから利用したいから爆破してるだけで
プフも同様、すべては王のための滅私奉公です

特質系の特徴は「相手を調べるために分解する」です
クロロは心の闇を覗きたいから能力を解析する
ツェリは若者の極限状態を知りたいから解体する
ピトーは敵(カイトやポックル)を知りたいから解剖する

パクノダは記憶を、ネオンは将来を(というか人体収集家)
アルカは欲望を、クラピカは能力を、すべて相手の何かを知ろうとするタイプですね

【 irisさんの考察について 】

じゃあirisさんの考えが間違っているかと言えばそうではありません
「悪意をもてば、ヴィランならば、どの系統だろうが破壊行為を行う」という考えはその通りです
逆も然りで
「善意を持てば、ヒーローならば、どの系統だろうが人助けを行う」
例えばビルは強化系ですが植物の成長を促すというサポート能力ですね

ただ見解の相違として

自分の考えは「相手を調べるために」分解するのが特質系、です
この「相手を調べるために」が抜けていたのです、おそらくここですれ違ったのでは?

ここは自分のミスですね、すみません


だからirisさんの「分解(破壊)するだけならヴィランなら誰でもやるだろう」
という考えは正しいし
その中で「相手を知るために分解するのは特質系である」という自分の主張とは
別に衝突はしないのです


【 まとめ 】

・「破壊(分解)行為はどの系統のヴィランでも行う」というirisさんの解釈は正しい
 逆も然りで、人助けはどの系統のヒーローでも行う

・その中で「相手を知るために」分解を行うのが特質系であり
 ヴィランによる破壊行為とは区別される、のがちーどるの考え

・なのでこの2つの考察は両立できる

自分が言葉足らずだった、という話ですね。すいません
そして特質系について更に掘り下げるキッカケになりました
コメントして下さったirisさん、ありがとうございました

他の方も気になることがあれば是非、コメントして下さい






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