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”恐怖”で行動はどうなるか?

こんにちは。
今日は「”恐怖”で行動はどうなるか」についてです。

具体的には

強すぎる”恐怖”で人は、かえってそれを拒否してしまう

ということを、これからお伝えしたいと思います。

その前にちょっと実験を行いたいと思いますので、以下の文章を読んでいただけないでしょうか。

敢えて強調して書いている部分がありますので読み辛い部分もあるかと思いますが、ぜひ、読んでみてください。

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あなたはタバコを吸いますか?
あるいは、お酒を飲みますか?
あるいは、やめられない間食でもいいでしょう。

ちょっと想像していただきたいのですが、あなたが行っている何らかの
 ● 好ましくない習慣
 ● 好ましくない行動

をこれからもダラダラと続けることは、あなたにどんな影響をもたらすでしょう。

例えばタバコ。

タバコは肺ガンや食道ガンを始めとした様々なガンの引き金になりますよね。タバコを何年も吸い続けていた人の肺の写真、見たことありませんか?

もう、肺が真っ黒になっていて、明らかに「これはもうダメだ」って思うような、自分の体の中がそんな状態だったら…と考えると身震いをしてしまうような状態。

ガンの場合、見つかると治療しながら仕事を続けるのは難しいと言われます。つまりは仕事を辞めざるを得ない。仕事を辞めてしまったら、治療費はかかるのに生活が困難になる…

あるいはお酒。

お酒もなら肝臓ガンの原因になったりしますが、それだけではなくお酒は依存症のリスクもあります。

たいていの人は「オレは”アル中じゃない”」と思っているんですが、気づくとアルコールを飲まないと落ち着かなくなってきて、まわりの目を盗んでお酒を飲むようになったり…。

そして仕事も手につかず、評価が下がったりクビになってしまったり。そして夫婦関係、家族関係も劣悪になって家庭崩壊。さらには体を壊してしまって、生活がままならなくなり、それでもお酒を飲んでしまう…。

はたまた、間食を続けてしまうことは、単なる体重の増加にとどまらず、メタボリックシンドロームを引き起こし、「メタボなんだよねー」なんて冗談を言っている間に病は進行し、気づけば糖尿病

メタボの進行から糖尿病の場合、まず毎日の食事が制限されてしまいます。しかも今まで好きで食べていたものを我慢しなければいけないので、精神的にも非常にストレスだと思いませんか?

しかも糖尿病になると、様々な合併症のリスクが高まりますし、さらに進行しますと人工透析の必要性も出てきます。人工透析を始めなければいけなくなると週に2回から3回は受診を余儀なくされ、しかも3〜4時間にわたって病院にいなければいけなくなりますので、気軽に外出もままならなくなったりするなど生活にも様々な負担が…

どちらの病気にしても、最初は小さな「好ましくない習慣・行動」を続けていただけです。

それが気づけば、あなたの今、そしてこれからの生活、あるいは大切な家族の今とこれからの生活など、様々な面に大きな影響を及ぼしてしまいます…怖くないですか?恐ろしいと思いませんか?

こんな暗い人生が待っているのに、あなたはタバコやお酒、間食といった眼の前の快楽、今だけの楽しみを行うのですか?

今あなたが行っている、今の行動があなたの人生を奪ってしまうのに…まだ続けますか?本当にそれでいいのですか?

***

さて、この文章を読まれてどう思いましたか?以下の感想のうち、どちらに近いですか?

「うーん、確かに怖いかも。これからの人生、家族や子どもたちのことを考えると、お酒や間食は辞めたほうがいいな…

あるいは

「いやいやいや、そんなのわざわざ言われなくてもわかってるし、かえって不愉快だ。正直、読みたくもなかったし、大きなお世話。

という感想。

どちらかと言えば後者に近い感じをもたれませんでしたか?

***

先にもお伝えしたように、不安や恐怖、あるいは不快感を引き起こしたいと思ったので、敢えてかなり誇張して書いています。

この実験のように、過度に恐怖を煽られたり言われすぎると、人はかえって拒否反応を示すということは、なんとなくおわかりいただけたのではないかと思います(適切かつ十分に恐怖を煽ることができたのか、という私の文章力の問題はありますが(汗))。

これが冒頭にお伝えした

強すぎる”恐怖”で人は、かえってそれを拒否してしまう

ということです。


それでですね、これで何を言いたいのかというと…今の新型コロナウイルス感染症の話につながるわけです。

実は先日見ていたあるニュースサイトのコメントに、以下のようなことが書かれていました(記憶に基づくので、以下の文章のままではありません)。

「みんな、考えが甘すぎる。テレビの放送も何も、すべてコロナウイルスに関するものにして、もっと危険性を認識すべきだ」

私はこれを見て、違和感を感じたわけです。

その理由は先に上げたように、過度に不安を煽られすぎると人はかえって拒否反応を示すからです。

***

以前も書いたことがあるのですが、私だって当然、怖いですよ。子供や家族を人混みには連れて行きたくないですし、もし罹患してしまったらどうなるんだろう…と思うととても不安です。

おそらく潜在的な感染者は全国各地にすでに数万人の単位でおられて、無自覚なままに感染は広がっている…すぐ身近に、ウイルスはすでに来ていると思っていますので。

でも、ですよ。

だからといっていたずらに不安がり、いたずらに恐怖を煽っていても、なんにもならないじゃないですか。

これは…私が福島に住んでいて東日本大震災の被災経験もあって、その後の放射能問題といいますか、「先の見えない不安や恐怖」を経験しているのもあるのかなーと思っているのですが、とにかく大切なことは「冷静に怖がる」ことだと思うんです。

放射能問題に関しても、当然悩みましたよ。子どもがこれからどうなるのか、自分たちはどうすべきかって。

でも、いたずらに悩み続けていても意味がないし、ずっと不安でいてもどうしようもないわけですよ。当然、現実から目をそらして過度に楽観視をしてもしょうがないというのも事実です。

現実を受け止め、現実を見つめ、現実的に行動すること、つまりは冷静に怖がること。大切な家族を守るためにはこれしかないなと、私は思いました。

冷静に怖がりつつ、現実的に自分ができることをやっていく

何度も言いますが、私も不安です。早く収束してほしいと思います。でも、とにかく感情に煽られず、現実的に今できることをやっていきたいなと思います。

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ちなみに、例としてあげたタバコやお酒、間食といった悪い習慣をいかに改善するのかということに関して、以下のnokibaさんの記事がとても参考になります。

単なる意思の問題、マインドや精神力の問題ではなく、思った以上に”環境”の影響を受けて、人は行動を決定したり継続したりしているということがよくわかります。

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思った以上に長文になってしまいましたが、ここまでお読み頂きありがとうございました!

ご意見やコメントなどがありましたら、ぜひお願いします。


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