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餅の砂落としから始まった、2023年。

決定的瞬間をとらえた……!

餅が宙に舞い、砂の地面にドシャっと落ちた瞬間だ。
みんな文字通り目が点になった。

しかし、次の瞬間。元ライフセービング部キャプテンの保護者Eさん(母)が熱々の、砂にまみれたお餅を両手で掬い上げたのだ!

あっという間に熱々のお餅は、2階のキッチンへと運ばれた。階段を駆け上がるEさんが小さな声で「アツ!アツイ!」と呟いていることで、後ろを慌ててついて行っていた私は餅が熱いことに気づいた。

「Eさん、大丈夫ですか!?」

私が声をかけると、「大丈夫!!」と言って、すぐにキッチンで餅の砂を取り始めるEさん、慌てて私も隣で砂を取ると、それをみていた保護者さんKさんも一緒に砂を取る作業に入ってくれた。

それからおそらく2時間くらいだろうか……。EさんとKさんは、ずっとお餅の砂を取ってくれた。お餅から砂を落とすなんて、苦行の極みだ。なのに、お二人はキッチンで楽しそうにおしゃべりしながら、ずっと作業してくれた。

ありがたや……涙。

その間に子どもたちは、下で新たに蒸されたお餅をぺったんぺったん。親子でぺったん。仲良しさんとぺったん。

親子でぺったん

ほかほかのお餅をちぎって丸めて、あんこを包んで出来上がり!
つきたての柔らかいお餅は大根おろしと醤油で食べると最高!

スタッフの赤ちゃんも参加👶

月曜、火曜、木曜と週に3回も給食ボランティアで、子どもたちの給食を作ってくれ神田さん(かんちゃん)が作ってくれた豚汁も最高!!!

子どもたちも大人も、冬とは思えないぽかぽか天気の中、学校の校庭で美味しく頂いた。(EさんとKさんが砂を取ってくれたお餅は、無事に綺麗になり、後日おかきに変身予定!お母さんたちの温かいサポートにはいつも頭が下がります)


さてさて、心も体もぽかぽかになった後は、学校のご近所さんへお餅のお裾分けにしゅっぱーつ♪


手書きのメッセージを添えて
「待ってよー!」

学校の大家さん
近くのお店やさん
近所のあばあちゃん
子ども園
学習ボランティアで来てくれている方のお家……


「どうしてここにお餅を届けるの?」

素朴に聞いてくれた子どもたちに、ここのねが普段お世話になっている人たちのことを紹介する。

「ここの方は、3年半前に今みんなが使っている畳やキッチンのシンクを無償でくれた方だよ」
「ここの電気屋さんはここのねの電気のお世話をしてくれるんだよ。新しいトイレの電気もしてくれるよ」
「大家さんが私たちにこの場所を貸してくれているから、みんなここのねに通えるんだよ」

そんな話をしながら、近所をまわっていると、おばちゃんから綿の花のわたと種を頂いた。

「お餅ありがとう。今どきなかなかお餅つきも経験できないやろうから、子どもたちいい経験できてるね」

3年半前からいつも隣で私たちを見守ってくれていたおばちゃんからの言葉は、ジーンと響くものがあった。

これからも、子どもたちが色んな経験ができる場所でありたいなと思う。

(↑3年前にもこうして私たちの活動を支えてくれていたおばちゃん)

午後に行われた保護者会もアットホームな雰囲気で終わった。2時間設定している保護者会はいつもあっという間に終わってしまう。スタッフも保護者も関係なく、みんなの気持ちや意見が交わされる有意義な時間だ。

「みんなでつくっている学校なんだな。これまでも、そして、きっとこれからも……」

2023年初日は、そんなことをふんわりと思った帰り道だった。


わたの中に種があるから春に植えよう


今年は、活動の様子をnoteに書き残していきたいな。
お付き合いいただけると嬉しいです。
今年もよろしくお願いします!

ここのね自由な学校は日本の法律上、公的な支援が受けられません。それは回り回って子どもたちの経済負担に重くのしかかっています。ここのねを「誰でも通える学校」にするため、ご支援をよろしくお願いいたします!ご支援いただいたお金は、給付型奨学金や施設設備の充実等に利用させていただきます!