なぜチロル?知られていないインスブルックでの生活
オーストリアと言えば有名なのはウィーンとザルツブルクかな、と思います。
どちらにも住んだことがあります。
現在住むインスブルックは、冬季オリンピックが開催されたウィンタースポーツのメッカです。
インスブルックってどこ?
ウィーンからどのくらい離れてる?って言うと、地図から見切れたずっと東の方にあります。
500km弱離れています。ちょうど東京から京都くらいですね。遠いでしょ?
ドイツのミュンヘン、イタリアのボルツァーノまでそれぞれ電車で2時間くらいで行けます。
私がインスブルックに住み始めた理由は仕事の職場が近辺にあるからで、正直最初のうちは、自分が以前住んでいたグラーツを恋しく思ったりもしていて、あまり慣れませんでした。
特に、冬は日本で仕事していたこともあり、四季を過ごしていないとどうしても愛着が湧くまでに時間がかかります。
ある時、インスブルックに住み始めて1年ほど経った頃、自転車を漕ぎながらふと
「ああ、私ここ好きだなー」と感じました。
どんな暮らしがインスブルックでできるのか、紹介しますね。
インスブルックの魅力
①すぐそばに山があるので、登山し放題
市街地を歩いていても、目の前に感じるほど近いところに山があります。
チロルの人の定番の週末の過ごし方は、なんと言っても山登りが大半を占めている気がします。車がなくても公共交通機関でアクセスできる山もたくさんあります。
②市街地は歩いて回れる距離感
メインの市街地はコンパクトです。
探すと結構おしゃれなお店や飲食店があります。
③小さいけど、空港がある
市街地を空すれすれに飛行機が飛ぶほど、アクセスしやすい場所に空港があります。
私の自宅からも10分ぐらいで行けます。
ウィーンとフランクフルトは毎日複数便就航。
他にも格安航空でロンドン、アムステルダムなどなど・・・
夏の間はチャーター便でギリシャの各地方など
とても便利。
④隣国に近い
私はしょっちゅうイタリアに遊びに行っています。アクセスが抜群だからです。
土曜日に日帰りでトレント、ヴェローナ、とかたまにしてます。
もう少し遠くに行きたければ早朝や夜間のバスなども利用して無理やり日帰りにしたりもします。
ショッピングや本格中華が食べたくてミュンヘンに日帰りしたりもします。
電車なども予約なしで鈍行で行けるので、思い立ってパッと遊びに行けます。
⑤自然が近い
山のみならず、言葉を失うほど美しい景色を堪能できる湖や、そこでできる多様なアクティビティが魅力です。
個人的には、パラグライダーやパラセーリングをやってみたいし、乗馬もやりたいですね。
公共交通機関の充実
私は車を所有していないので、基本的に公共交通機関で移動します。
チロル州内全土で使える、電車やバスに乗り放題の年間パスを買っています。
昨年の夏には、オーストリア全土の公共交通機関に1年間乗り放題の切符を買いました。一昨年の10月から導入されたカードで、キャンペーンもあったのでとりあえず試しに買ってみたのですが、ふらっとザルツブルク、ウィーン、フォアアールベルクなど気軽に電車に乗って出かけられて、行った先のバスや地下鉄も含まれているので便利です。
有効期限が来るまで、あと何回か他の州にお出かけして使い倒したいです。
イタリアは国境のブレンネロまで、ドイツは国境の手前のクフシュタインまで、東西も州内の最終駅までは使えるので、それより遠くに行く時にはそこからの分を買います。
そして、イタリアの南チロル範囲内のトレントまでは、南チロルパスと言う電車カードがあり、乗った距離のkm掛ける0,12ユーロで乗った後に運賃が計算され、3ヶ月ごとぐらいに銀行引き落としされます。
年間指定km以上乗ると、翌年の運賃が下がります。このパスを作るにあたっては、イタリアのcodice fiscaleという納税者番号が必要になり、それをイタリア国外から取得するには少し手こずりましたが、粘ってゲットすることができました。
この南チロルパスがあるおかげで、イタリア北部の旅行は本当にリーズナブルに済みます。
1日の上限が15ユーロ打ち切りなので、ちょっと遠めのトレントなどに行ってかつ日帰りしても15ユーロで済むんです。
ドイツに行く時は、クフシュタイン以降はドイツ鉄道のバイエルンチケットが使えます。
インスブルックの駅であらかじめバイエルンチケットを購入できます。このチケットだと鈍行にしか乗れませんが、所要時間はあまり変わらないのと、ミュンヘンに行ってからのバスや地下鉄も乗れるのでこれが便利です。
買いに立ち寄るのが面倒なので最近はネットで買い携帯で提示します。
時間さえ許せばアウグスブルクなど、結構ドイツ中部まで行けちゃいます。本当は人数が複数人いた方がお得ですが、一人でも、往復チケットを正規で買うより断然お得です。
週末何してた?には答えを用意しよう
チロルに住んでいると、
「週末は家にずっといてダラダラしてた」と言うと、変な人認定されてしまいそうなぐらい週末を充実させることが重要です。
自信を持って週末を語れるよう、土日のうちどちらかはどこか遠出したり、
郊外に散策に行ったり、サイクリングしたりピクニックしたり、
そういったアクティブな生活をするようになる傾向があると思います。
チロル人に余暇の過ごし方を聞くと、スキーだ山だとその聞いた時点が夏だろうと冬の話ばかりするので、冬が一番活気づくチロル人は冬を本番だと思っているのかなと感じます。
夏は、湖に行く人が多いでしょう。
インスブルックは特別!
インスブルックに住んでいると、チロル州全部と近場の隣国も含めてのすべてが住んでいるメリットとなります。
アクティブで、一箇所にずっと留まっている事が苦手な私みたいな人にとって、リーズナブルに気軽に隣国にも行けて、州内色々行ったりできる環境は良いです。
イタリアの食材が買いたくて、国境のスーパーに買い出しに行ったりできるのは、ここに住んでいる特権です。私はイタリア料理を作ることが多いので、食材をイタリアで買えるのはメリットが大きいです。
そして、しょっちゅうイタリアに行けることで、イタリア語を話す頻度も増えました。
あと、去年知ったんですが、インスブルック市街地の水道水はほぼ軟水に近い硬水で、これはオーストリア国内で一番カルキが少ないレベルの値だそうな。
水道水がアルプスの水。素晴らしい。
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