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「Ik wil betalen」2024年3月11日の日記

・前日の日記↓

・3日泊まったアントウェルペンも今日でお別れだ。2日間遅寝早起きだった分、今日は朝8時半頃までダラダラしてから身支度し、ホステルで朝食をいただく。昨日の安否確認事件があったので一応ホストにI'm sorryと言っておいた。

・朝食は黒パンにスライスチーズ、ハム、各種塗り物、飲み物は水、オレンジジュース、コーヒー、紅茶という質素なもの。パン2枚とハム2枚、チーズ1枚で簡易的なサンドイッチを作って食べる。

・チェックアウト時に市税を請求された。初日に現金で支払ったのでそう伝えると、「ごめん忘れてた」と言われた。不安だ。なんか私が嘘ついたみたいになっちゃうじゃんか。カードで払った方が証拠が残って良かったかもしれない。領収証とか頼めばもらえるものなんだろうか。

・外は思いっきり雨だ。初日、金曜日は雲一つない快晴だったのに、週末は曇り、時折雨がぱらつき、月曜は雨、と段々天気が悪くなっていった。日本を出る前に確認した天気予報ではずっと「晴れ時々曇り」予報だったので、「せっかくなら雨のアントウェルペンも見てみたいな〜」なんて悠長なことを考えていたのだが、雨のアントウェルペンは最悪だ。ただでさえ歩きづらい石畳がより歩きづらくなり、あちこちに水たまりがあり、工事で出た?砂浜みたいなこまっかい砂がベトベトになってキャリーケースのキャスターにひっつく。最悪だ。手が埋まるのが嫌で、レインコートを着てまずコインランドリーに向かった。

・コインランドリーは空いている洗濯機に衣類を入れ、コースを選んでから別のタッチパネルで洗濯機の番号を選び、支払うシステムだった。コインランドリーとはいいつつカードのNFC決済も使える。洗濯は1回€5,5、乾燥は5分€0,5。高え。まあ着る服がなくなるのは困るから仕方ねえ。

コインランドリー:支払方法選択画面

・運転が終わった後の扉の開け方がわからない人を助けたら、そのまま雑談タイムに突入した。雑談と言っても、私は彼の英語をほぼ聞き取れないし、ほとんど話せもしないので神妙に頷いているだけだ。この紳士は多分中国かロシアの東方の人で、中国もロシアもNATOも金のために戦争している、戦争に金を注ぎ込んでいる、全く愚かだ、とか、アムステルダムの方がアントウェルペンよりマイノリティ人種にやさしい、みたいなことを話していた。日本食おいしいよねと言っていた。日本はもう食いもんくらいしか褒めるところがないんだろうか。でも正直今の私だってベルギーのいいところを聞かれたら「…ビール?」と言ってしまうな。

・コインランドリーの紳士に別れを告げ、お土産の買い出しのために再びデレーゼ(でかいスーパー)へ行く。そのあと、目をつけていた大聖堂近くの日本語メニューがあるカフェへ向かう。スマホでカフェの情報を念入りに再確認していると、通りがかった婦人に心配された。Can I help you? Don't worry.

・メニューにはムール&フリットもあったが、メニュー名の末尾についた(600g)という文字がおそろしくて(可食部はもっと少ないのだろうが)、ストーフレース(ビーフシチュー)とビールを頼んだ。ビールのアルコール度数は9.5%で、口当たりがごつくて甘かった。ストーフレースもおいしかった。でもついてきたフリットはやたら量が多かったし、赤坂や虎ノ門のデリリウムで食べた方がうまかったな。

ウェストマーレのトリペル
コメダの豆菓子みたいに飲み物にスナックが付いてくる
ストーフレース定食
サラダにザクロの粒が入っていた!
フリット(ポテト)にはマヨネーズをつけるのがベルギー流です。

・支払うときにIk wil betalen と声をかけたら通じて、そのままcontant of kaart?(現金とカードどっちにします?)とオランダ語でたずねてくれた。そういえばこの店員さんは食事中にもSmakelijk?(おいしい?)と聞いてくれたな。そのとき私はもさもさのフリットと格闘していたがYesと言った(どうしてJaって言わなかったの!!!)

・トラムの3日券はお昼ごろに期限が切れたので、今日はアントウェルペンでは全て徒歩移動だった。帰りも飛行機はアムステルダムから乗るので、そこまではバス移動。予定時刻よりかなり早くバス停に着いたが、アントウェルペンには雨宿りできるような場所が極端に少なく(軒がないので軒下もない)、この時間でだいぶ濡れた。

・アントウェルペンからアムステルダムの道程は、予定では2時間程度のはずだったのに1時間遅れでやっと到着した。降車して駅に向かうと、アムステルダムの歩道の歩きやすさにまず驚く。建築物にも威圧感がない。「ベルギーよりオランダの方が日本人の感性に合う」と時々聞くが、それが一瞬でわかった。鉄道駅にも改札があって安心する。

・アムステルダム中央駅からユースホステルのある場所へ行くには、でかめの川をフェリーで渡らねばならない。このフェリーはなんと無料で乗れる。無いと生活に支障が出るレベルなので税金で動かしているのだろう。しかも時間帯によるが4分に1本くらい出てる。

フェリー乗り場
フェリーの時刻表。深夜も動いている

・予定よりやや遅れてホステルにチェックインした。偶然日本人のスタッフがいて、わざわざ呼び出してくれた。こんな異国でまさか日本語が話せると思っていなかったので、嬉しくて仕方がなかった。

・通された部屋は二段ベッド2台の4人部屋で、最終的に全てのベッドが埋まった。下段の2人がスペイン語話者で、めちゃくちゃ会話が弾んでいた。もう1人はオーストラリアの人なのでゴリゴリの英語ネイティブだ。日本語話者という属性のマイノリティさを痛感する。

・私の先に入室していた子がロッカーを閉めるのに四苦八苦していた。私も仕組みがよくわかっていなかったので、ひとしきり鍵を捏ねくり回したあと、Left turn and push - open, right turn and pull - close,といった具合の、片言も片言の英語で説明せねばならなかった。

・日本から500mlの水を2本持ってきて、大事に大事にちびちび飲んでいたら、あまりにケチりすぎて、明日の搭乗までに400mlの水を飲まねばならなくなったことに気付いた(手荷物の液体は空港で没収されるので)。この件についてはもう考えるのが面倒くさくて、明朝の自分に任せることにした。

・昼食の量が多かったので夜は何も食べず、22時ごろには眠りについた。

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