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お山の話Vol.4 はじめての雪山登山

徐々にエスカレートする登山熱。

この頃には、登山が性に合っていることに確信を持ちつつありました。
団体行動が苦手で、静かなところがすきっていう性格も向いてるんだろうと。

■雪山を始めるにあたって

・装備の準備
雪山装備はとにかく高くつきました….
モンベル店員さんの助言で、ケチると死ぬよと言われたのも大きい。
確かにそこで買ったアウターの機能は見事で、後になってやはり良かったと思っています。

・勉強
無謀な雪山登山で遭難の報道もよく耳にします。
一応本を読んで、アイゼンの装着などは事前に練習を重ねましたが,,,
やはり座学ではあくまで知識のみなので、やはり実践が大事だと思いました。

■まずはトライ

自分の気質なんですが『何事もまずはやってみる』をモットーに生きています。まずやってみることで、何が足りないか見えてきます。その経験をもとに対策や改善を加えることで、物事の精度は向上するはず。

ネット情報では西日本の雪山入門は石鎚山らしい。既に何度も来ていて道も頭に入っているので、この山としました。

2017年3月某日。いざスタート!
実際に雪山用登山靴で歩くと、思った以上に自由がきかない。足首が完全に固定される、膝を上にあげるように歩くので、体力を激しく消費します。
これも座学では得られない実践による経験。

慣れない歩き方で、一瞬でばててしまいました。
2時間もたたないうちに疲労困憊です。全く先へ進める自信もなくなったので、この日はここで撤退することに。情けなかったですが、まぁ初陣はこういうものと割り切るとしました。

雪の石鎚
この時は早々にダウンして撤退…
天気が良かっただけに無念

■リベンジへ

2019年1月某日。
前回より月日が経過しましたが再度、雪の石鎚へ。

他にもチャレンジャーがいました。

今回こそ上まで行くぞ!
初回の経験で『雪山を歩くということ』が朧げながら掴めました。
どれだけの過酷で、体力が必要なのかが事前予測ができます。

ぼちぼち進みながら、初陣で撤退したポイントより前に進めました。
前回より成長した実感が得られて、うれしい瞬間。

徐々に高度が上がるにつれて、気温がどんどん低下します。

寒そうな世界ですが、歩いている限りは暑いです。ただし、休憩すると一瞬で冷えてきます。

マイナス15-20度の世界は、判断ミスが死を招く。
人のいないところで足を捻って動けなくなるともうやばいです。怪我をしないよう、転倒しないよう注意していきます。

食事も面白い体験。

事前の下調べが甘かったんですが、ザックの中も冷凍庫並みの温度になるので、持ってきていたおにぎりがカチカチで食べられず。ネット情報によると、凍っても食べられる大福とかがいいみたいですね。

避難小屋に入って、ガス火を起こしてラーメンを作ることにしました。ですが、厚手のグローブをつけていると、作業がままならない。
なのでグローブを外します。すると素手が強烈に冷たい冷気にさらされて、一瞬でかじかみました。

なんとか急いで火を起こしてラーメンを作ることができました。

この環境下では些細な作業でも、数秒の無駄なく、手際よく作業をしなければならない。道具組立の手順、食材を取り出し手の動き、火を付ける動作など。素手で耐えられるのは2-3分くらいかな。数秒の無駄も許されんなぁと痛感しました。

これも実践によって得られる貴重な体験です。

温かい食事も食べられて体力も持ち直し。まぁ、とにかく大変でしたが、何とか山頂に辿り着きました。

何とか山頂へ。大変でした…

■無事下山

遭難は上りではなく、下る際に多いのは有名な話です。
それを肝に銘じて、一歩一歩注意しながら時間をかけて下山しました。

余計なことを考えずに、無事に歩くことに集中。とにかく今に集中。

そういう意識状態で歩いてたので、気がついたら登山口に戻ってきてた感じだったと記憶しています。単独雪山登山で、よく無事に帰って来れたものです。帰りの温泉が気持ち良い。

ちなみに、次の日も徳島に移動して雪の剣山にも登りました。

雪の大剣神社(おおつるぎじんじゃ)

四国の雪山もいいです!
最後までご覧いただきありがとうございました。


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