群れない
人との集団生活が求められるこの日本社会において、約10年、どこの集団にも属さず生きてみた。案外、生きれるものだ。
むしろ、集団に属していたころの自分よりも、生きている実感を噛み締められるようになった。
時間は早く過ぎて欲しいものではなく、貴重なものだということも、この生き方をしてから学んだ。
人と群れないということは、案外難しい。
同じ場所で同じ人と同じことをする、それが人と群れていたころの自分に求められていたことだった。それで給料ももらっていた。
群れないということは、それとは真逆の生き方をするということになる。
場所も固定されていない、いろんな人と関わり、いつも変化し続ける、それが群れない生き方のコツのようなもの。
そんな自分を必要としてくれる人に価値を提供し、それでお金を稼ぐことになる。
人と群れないという生き方は、どんな生き方か?と聞かれると、ぼくはこう答える。
1日24時間、自分のために使える時間をもらえたようなものだと。
集団生活をしていたころは、思いの外、自分のための時間が使えなかった。
あなたも想像してみてほしい。
急に"ポンっ"と、自分のために使っていい時間を明日から24時間もらえたら、何をするだろうか?それも、1日だけじゃない。
1ヶ月、いや、1年分もらったとしたら、その時間を何に費やすだろうか?
「ぼーっとする」という人もいるかもしれない。「世界一周の旅にでる」という人も多そうだ。
きっともうすでに、頭の中は今までとはちがう生き方をしていると思う。
ぼくはただ、そんな生き方を頭の中の想像だけでなく、リアルにしてみたくて、本当に集団生活から飛び出してみただけなのだ。
人と群れない生き方をしはじめてから、人と群れていない人たちとも多くつながっていった。
群れない。
飽き性な自分には、この生き方は変化や刺激があってちょうど良い。
まだまだ群れずに生き抜いていきたいと思う。
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