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田舎の中高生が都会の中高生に憧れる瞬間

ちょうど2年前のこと、地元山梨の中高生を10人ほど引き連れ、都内で開催されたTEDxYouth@Tokyoに参加した時の話です。TEDxはご存知の通りIdeas Worth Spreadingの精神に基づいて世界各地で独自に運営されているプレゼンテーションイベントですが、TEDxYouthは都内の名門中高やインターナショナルスクールに通う中高生のみで企画運営されています。

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山梨の中高生にとってTEDxのイベントに参加すること自体が貴重な体験ですが、彼らにとってそれ以上に圧倒的原な体験となる出来事があったのです。それはTEDxの会場について間も無く、エレベーターを上がり受付に到着した時です。

受付にいた運営メンバーの3〜4人中高生のうちの1人が英語で

Good morning! Are you here as a group?

と笑顔で話しかけてきます。僕の教え子たちは顔を見合わせ戸惑いながらモジモジしています。受付の中高生も心配そうな顔で僕の教え子を見つめて、繰り返し流暢な英語で優しく話しかけてくれます。内容を理解できぬまま会場へと案内される様子を少し遠くから見ていました。

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ここはアメリカか?いや、日本か?そんな雰囲気を醸し出しながら、山梨から中央線に乗り2〜3個の山を越えてきた教え子たちは会場に入ってからも周りをチラチラ見渡し、席に座ることもなく立ち竦んでいます。実は僕は心の中で大喜びしていました。なぜかというと僕が初めて留学した時と同じ感覚が日本国内で再現できていることに気が付いたからです。このどうしようもない状況に置かれて、なんとか目の前の英語を理解しようするこの感覚が山梨にはなかったのです。そしてこの圧倒的な原体験が後に彼らを飛躍させると確信しました。

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プレゼンテーションでは都内の中高生が次から次へと英語で海外経験を語り自分のプロジェクトを語り夢を語ります。イベントの合間には同世代の中高生がMacBookを片手に英語と日本語を入り混ぜた言葉で会話をしています。中央線の電車の中で睨めっこしていた単語帳には載っていない生の英語が聞こえてきます。この生きた感覚が大切なのです。

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イベント後にタクトピアのオフィスで振り返りをすると彼らの口から出てくるのは

「みんな英語力がすごい」
「すごい差を感じて悔しかった」
「英語を話せるようになりたい!」

と英語を話す同世代への憧れです。そもそも登壇する中高生のプレゼンテーションは全て英語なので部分的にしか理解できない。イベントの内容の良し悪しも分からない。ただただそこにいた異次元の世界に住む同世代の中高生に出会ったことに価値があるのです。同じ地球、同じ国に生まれ、たった1時間程度離れた場所に住む中高生が憧れの存在になったのです。自分もあんな風になれるのかもしれないと思える振り返りをして帰路につきました。

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そもそもこのイベントに参加することになったきっかけは当時東京学芸大学附属国際中等教育学校に所属する学生からのワークショップ実施依頼です。英語の先生を経由して高校生自らがTEDxのイベント概要や目的を説明しにやってきたのです。しかも英語で!中高生に学びのプログラムを届ける教育企業としてタクトピアがこのようなイベントに貢献できることになったのです。

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そんな当時のTEDxYouthの運営メンバーであり、山梨県の中高生に圧倒的な原体験を与えた現在慶應義塾大学1年生のMonikaさんにゲスト出演していただきます。彼女に初めて会った時に受けた印象が今でも忘れられません!英語と日本語で自分の話やプロジェクトの話、なぜここにいるのかについて魅力的に語るスキルが彼女にはあります。これは生まれ育ちの影響なのか?幼少期から多様性に触れるとハキハキと自分の主張ができるようになるのか?いや、遺伝子の問題か?彼女の生まれ育った人生から現在の取り組みまで英語で語ってもらいます。そして適材適所に僕が日本語で解説を入れて小学生でもわかる内容にアレンジしていきます。シンガーソングライターとしても活躍する彼女に英語で人生ストーリーを語って頂きます。そして去年の大学受験で早稲田・上智・慶應の全てのAO入試を突破した秘訣についても聞いていきます!

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過去のLinguaLiveゲストトークの様子はこちら

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出演後の追記
Monikaさんの出演動画のダイジェストバージョンはこちら!


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